第79回東京箱根間往復大学駅伝競走
箱根駅伝エントリー選手16名発表 〜円陣を組み 健闘を誓う〜 2002.12.10

山梨学院大学陸上競技部は箱根駅伝の出場メンバー提出日となる12月10日早朝、甲府市内の武田神社で箱根駅伝エントリー選手の発表を行った。朝の練習が終了した午前6時20分、秋山勉顧問、上田誠仁監督、飯島理彰コーチが見守るなか、主務の北川慶一(4年)が陸上競技部選手87名を前に、箱根駅伝代表選手16名、主将・清家健(4年・4回目)、岩永暁如(4年・3回目) 、川嶋洋平(4年・3回目)、森和治(4年・2回目)、松田浩二(4年・4回目)、佃拓磨(4年・初)、桜田和誠(4年・初)、北原英一(4年・初)、野村武生(4年・初)、デビット・カリウキ(4年・4回目)、橋ノ口滝一(3年・3回目)、高見澤勝(3年・3回目)、オンベチェ・モカンバ(2年・2回目)、川原誉志文(2年・初)、佐々木陽介(2年・2回目)、森本直人(1年・初)が呼名された。陸上競技部は円陣を組み、全員で箱根での健闘を誓った。エントリー選手が記入された申込用紙は、北川主務の手によって東京の大会本部に提出された。山梨学院大学は、過去に連続16回の出場で総合優勝3回、総合準優勝3回という成績を残している。今年度行われた10月の出雲駅伝で優勝 、11月の全日本駅伝は2位と、チーム力が安定しているだけに、今年の箱根は期待がもてる。なお、箱根駅伝は1月2日・3日の両日、東京・大手町と箱根・芦ノ湖の往復216.4kmを襷で繋ぐ。

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第79回東京箱根間往復大学駅伝競走・壮行会 〜学生・教職員が壮行〜 2002.12.12
山梨学院大学独立団体会は12月12日、図書館前広場で第79回東京箱根間往復大学駅伝競走出場選手壮行会を行った。多くの学生・教職員が見守るなか、87名の陸上競技部員が入場し、主務の北川慶一(4年)から16人のエントリー選手が紹介され、チアリーダーによるチアリーディング、応援団・吹奏楽団による校歌及びエールで激励した。清家健主将が「皆さんの期待に応えられるよう頑張りたい」と力強く決意を述べ壮行会を終えた。選手らは1月2・3日、箱根路を走破する

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第79回東京箱根間往復大学駅伝競走 往路 9年ぶり3回目の優勝 〜2位駒澤に1分39秒差〜 

関東学生陸上競技連盟は1月2日、第79回東京箱根間往復大学駅伝競走往路を行った。午前8時、東京・大手町の読売新聞前を参加20チームの選手が、神奈川・箱根町の芦ノ湖駐車場のゴール(5区間107.2キロ)目指してスタートした。山梨学院大学は1区・橋ノ口滝一(3年)、2区モカンバ(2年)、3区・高見澤勝(3年)、4区・カリウキ(4年)、5区・森本直人(1年)のオーダーで臨み5時間31分6秒の大会新記録でトップのテープを切り、9年ぶり3回目の往路優勝を成し遂げた。午前8時大手町のビルの谷間に号砲が響き渡った。一斉に19校とオープン参加の学連選抜の20チームが箱根を目指しスタートした。1区は六郷橋までスローペースで20チームが横一線の静かな展開となった。レースは六郷橋の下りで駒澤の内田直将(3年)が仕掛けて動いた。20キロ付近で橋ノ口は、駒澤の内田に8秒の差をつけられ、さらに後続にも抜かれた。橋ノ口は「ラストスパートで一時は10位に落ちたが、絶対優勝してやるという思いで、3位に踏みとどまることができた」というように、トップ駒澤と15秒差で神奈川・下里和義(3年)に続く3位で、2区モカンバに襷を繋いだ。2区・モカンバは先を行く神奈川・原田恵章(4年)を 0.6キロで抜き去り、2キロ付近で駒澤の松下龍治(4年)を抜いてトップに立った。昨年この区間で区間賞のモカンバは「とても寒かった。思うように体が動かなかった。50パーセントの出来」、モカンバは権太坂を過ぎ不動坂で中大の藤原正和(4年)に追い越され、横浜新道で駒澤の松下に抜き返され結局3位で、ここで一気に他のチームを引き離したい山梨学院にとっては苦しいレース展開となり、3区・高見澤勝(3年)に襷を渡した。高見澤は1位・中央に28秒、2位・駒澤に19秒の差で襷を受け継ぎ、10キロ付近で駒澤に10秒と迫ったが、茅ヶ崎で差をつけられ「トップで襷を受けられると思っていたが予想外の順位に驚いた。また、区間賞を狙っていたが、中大・駒澤に差をつけられ、反省が残るレース」と、自分自身に納得が行かない走りで、4区のカリウキに襷を託した。カリウキは、前を行く駒澤・塩川雄也(2年)を4キロ付近で抜き去り単独2位に浮上し、さらに49秒差で前を行く中大の池永和樹(1年)を二ノ宮駅付近で抜き去り1位に立った。カリウキは「最後の箱根駅伝で区間賞が取れて嬉しい。それ以上にチームがトップになったことが凄く嬉しい」というように、区間賞の快走でチームをトップに押し上げ、5区の森本直人(1年)に襷リレーした。2位の日大に1分30秒、中大に1分50秒、駒澤に1分57秒の差で襷を貰った森本は、「先輩達から良い位置で襷を貰えたので良いイメージでスタートできた」というように、落ち着いた走りで箱根の山を登った。駒澤・田中宏樹(2年)が大平台付近で2位に上がり、1分36秒差と追撃してくるが、森本は淡々と走り追撃を許さない。森本は「夏、車山と富士山の五合目で鍛えた」からか、小涌園では1分39秒と逆に差を広げ、後半に入っても堅実な走りを続けた。森本は駅伝ファンで埋め尽くされた芦ノ湖ゴールで、右手を高々と空に突き上げ、5時間31分6秒の大会新記録でチームに9年ぶり3回目の往路優勝をもたらすテープを切った。上田誠仁監督は「9年ぶり3回目の往路優勝、ここ数年苦しい展開のレース(3年連続9位)で、久々に先頭を走ることを味わえた。明日は、駒澤が脅威だが1区1区の勝負。選手には力と力で戦えることを、楽しんでレースをして貰いたい」と結んだ。
■往路成績5時間31分6秒・新記録<優勝>
■1区・橋ノ口滝一(3年)1時間4分51秒3位、2区モカンバ(2年) 1時間8分2秒3位、3区・高見澤勝(3年) 1時間4分8秒7位、4区・カリウキ(4年) 1時間1分32秒1位、5区・森本直人(1年) 1時間12分33秒4位
■1日目・総合成績5時間31分6秒<トップ>
■1区・橋ノ口滝一(3年)1時間4分51秒3位、2区モカンバ(2年) 2時間12分53秒3位、3区・高見澤勝(3年) 3時間17分1秒3位、4区・カリウキ(4年) 4時間18分33秒1位、5区・森本直人(1年) 5時間31分6秒1位
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第79回東京箱根間往復大学駅伝競走・往路タイム
順位 チーム名 総合タイム 1位との差 タイム差 記録
1 山梨学院大学 05:31:06     往路新記録 
2 駒澤大学 05:32:45 00:01:39 00:01:39 往路新記録 
3 日本大学 05:34:19 00:03:13 00:01:34   
4 大東文化大学 05:35:40 00:04:34 00:01:21   
5 東海大学 05:36:16 00:05:10 00:00:36   
6 日本体育大学 05:36:21 00:05:15 00:00:05   
7 順天堂大学 05:37:12 00:06:06 00:00:51   
8 神奈川大学 05:37:49 00:06:43 00:00:37   
9 東洋大学 05:38:28 00:07:22 00:00:39   
10 早稲田大学 05:38:50 00:07:44 00:00:22   
11 中央学院大学 05:38:53 00:07:47 00:00:03   
12 中央大学 05:39:37 00:08:31 00:00:44   
13 國學院大学 05:39:45 00:08:39 00:00:08   
14 拓殖大学 05:39:56 00:08:50 00:00:11   
15 帝京大学 05:40:56 00:09:50 00:01:00   
  関東学連選抜         
16 亜細亜大学 05:42:34 00:11:28 00:01:38   
17 関東学院大学 05:42:59 00:11:53 00:00:25   
18 法政大学 05:47:09 00:16:03 00:04:10   
19 専修大学 05:49:13 00:18:07 00:02:04   
 
第79回東京箱根間往復大学駅伝競走 総合2位 復路3位の力走  〜7区・岩永 区間賞〜
関東学生陸上競技連盟は1月3日、第79回東京箱根間往復大学駅伝競走復路を行った。午前8時、箱根町・芦ノ湖駐車場から往路優勝の山梨学院大学、1分39秒遅れで2位・駒澤大学、3位・日本大学(3分13秒)、4位・大東文化大学(4分34秒)、5位・東海大学(5分10秒)の順に、大手町の読売新聞前のゴール(5区間109.2キロ)を目指して参加20チームの選手が霰の降りしきるなかをスタートした。山梨学院大学は6区・川嶋洋平(4年)、7区・岩永暁如(4年)、8区・北原英一(4年)、9区・キャプテン清家健(4年)、10区・森和治(4年)の布陣で臨み5時間37分22秒でコールし、復路3位で総合2位(往路・優勝)の成績だった。
山梨学院大学の6区・川嶋洋平(4年)は、8年ぶり4度目の総合優勝を目指して号砲とともに芦ノ湖湖畔をスタートした。「路面が気になり各ポイントの設定タイムよりかなり遅れた。自重しすぎた」というように、朝から霰に見舞われ辺りは白色に染められて行く。2位駒澤の吉田繁(3年)が追撃して川嶋とのタイム差が縮まる。川嶋は「山登りより下り坂の方が好き」と、後半勝負に出た。落ち着いていた川嶋は、区間4位の安定した走りで駒澤・吉田に2秒差をつけチーム1位を堅持した。川嶋から襷を受け継いだ7区・岩永暁如(4年)は、「エンジン(体)が冷えていたので、温まるまでじっくり待った」。2位の駒澤・糟谷悟(1年)の追い上げにあう。「3キロから体が温まったので、徐々にリズムをあげた」。「終盤苦しいところで、沿道の仲間から差が広がっていることを聞き、精神的に楽になった」と、ラスト3キロで岩永は、駒澤・糟谷を後方におき去り、区間1位の区間賞で1分53分と差を広げ、8区・北原英一(4年)に襷を渡した。北原は「寒さと初出場の緊張で序盤体が重たかった」と、駒澤・太田貴之(2年)が後方から果敢に攻めタイム差をグングン縮めてくる。北原は「中盤からは自分のリズムを取り戻せてリラックスして走れた。できれば、駒沢を離しておきたかった」と、区間4位で駒澤に58秒差と縮められ、9区・キャプテン清家健(4年)に襷を託した。9区は奇しくもキャプテン対決となった。すぐ後方に駒澤・島村清孝(4年)が迫る。運営管理車両から身を乗り出し上田監督が清家に指示を与える。横浜駅を過ぎ15.8キロで並ばれ抜かれた。清家は必死で食い下がるが駒澤・島村の背中が小さくなっていく。沿道のチームメートも精一杯の声援を送る。清家は体を左右に振り前へ進み、有らん限りの力で激走したが区間12位でチームは2位に後退した。森和治(4年)は1分31秒差で、見えない駒沢・北浦政史(3年)をひたすら追った。「早く入りすぎた。一人旅で最後までリズムに乗れなかった」と、何時もの精彩を欠き区間10位、チーム復路3位、総合順位11時間3分47秒の2位で、群集が押しかけた大手町のゴールに飛び込んだ。飯島理彰コーチは「選手は良く戦った。しかし、駒澤が総合力で上回っていた。完全に力で捻じ伏せられた。来年はより一層のレベルアップを計りたい」と語った。上田監督は「負けて悔しい感情を久しぶりに味わった。ここ3年はシード権ギリギリでうろたえていたチームが、優勝を視野に戦えた。来年は課題を克服し信念をもって臨みたい」と総括した。総合優勝は往路2位(新記録5時間32分45秒)、復路1位(5時間31分2秒)と快走した駒澤大学が11時間3分47秒を記録し2連覇を達成した。
■復路成績5時間37分22秒・新記録<3位>
■6区・川嶋洋平(4年)1時間0分46秒4位、7区・岩永暁如(4年)1時間5分18秒1位、8区・北原英一(4年)1時間6分35秒4位、9区・清家健(4年)1時間11分31秒12位、10区・森和治(4年)1時間13分4秒10位
■総合成績11時間8分28秒<2位>
■1区・橋ノ口滝一(3年)1時間4分51秒3位、2区モカンバ(2年) 2時間12分53秒3位、3区・高見澤勝(3年) 3時間17分1秒3位、4区・カリウキ(4年) 4時間18分33秒1位、5区・森本直人(1年) 5時間31分6秒1位、6区・川嶋洋平(4年)6時間31分52秒C1位、7区・岩永暁如(4年)7時間37分18秒1位、8区・北原英一(4年)8時間43分53秒1位、9区・清家健(4年)9時間55分24秒2位、10区・森和治(4年)11時間8分28秒2位
 
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第79回東京箱根間往復大学駅伝競走・復路タイム
順位 チーム名 総合タイム 1位との差 タイム差 記録
1 駒澤大学 05:31:02       
2 中央大学 05:36:50 00:05:48 00:05:48   
3 山梨学院大学 05:37:22 00:06:20 00:00:32   
4 東洋大学 05:38:28 00:07:26 00:01:06   
5 日本大学 05:38:33 00:07:31 00:00:05   
6 中央学院大学 05:38:40 00:07:38 00:00:07   
7 拓殖大学 05:39:09 00:08:07 00:00:29   
8 帝京大学 05:39:21 00:08:19 00:00:12   
9 大東文化大学 05:39:35 00:08:33 00:00:14   
10 順天堂大学 05:40:01 00:08:59 00:00:26   
11 神奈川大学 05:40:08 00:09:06 00:00:07   
12 法政大学 05:40:21 00:09:19 00:00:13   
13 東海大学 05:40:49 00:09:47 00:00:28   
14 日本体育大学 05:41:10 00:10:08 00:00:21   
15 國學院大学 05:42:55 00:11:53 00:01:45   
16 早稲田大学 05:43:52 00:12:50 00:00:57   
17 亜細亜大学 05:44:58 00:13:56 00:01:06   
18 専修大学 05:44:59 00:13:57 00:00:01   
19 関東学院大学 05:45:38 00:14:36 00:00:39   
  関東学連選抜         

第79回東京箱根間往復大学駅伝競走・総合タイム
順位 チーム名 総合タイム 1位との差 タイム差 記録
1 駒澤大学 11:03:47       
2 山梨学院大学 11:08:28 00:04:41 00:04:41   
3 日本大学 11:12:52 00:09:05 00:04:24   
4 大東文化大学 11:15:15 00:11:28 00:02:23   
5 中央大学 11:16:27 00:12:40 00:01:12   
6 東洋大学 11:16:56 00:13:09 00:00:29   
7 東海大学 11:17:05 00:13:18 00:00:09   
8 順天堂大学 11:17:13 00:13:26 00:00:08   
9 日本体育大学 11:17:31 00:13:44 00:00:18   
10 中央学院大学 11:17:33 00:13:46 00:00:02   
11 神奈川大学 11:17:57 00:14:10 00:00:24   
12 拓殖大学 11:19:05 00:15:18 00:01:08   
13 帝京大学 11:20:17 00:16:30 00:01:12   
14 國學院大学 11:22:40 00:18:53 00:02:23   
15 早稲田大学 11:22:42 00:18:55 00:00:02   
  関東学連選抜         
16 法政大学 11:27:30 00:23:43 00:04:48   
17 亜細亜大学 11:27:32 00:23:45 00:00:02   
18 関東学院大学 11:28:37 00:24:50 00:01:05   
19 専修大学 11:34:12 00:30:25 00:05:35