山梨学院パブリシティセンター
競泳日本選手権2日目
〜江原・竹迫・酒井、2日連続の決勝進出〜
〜鈴木聡美得意の種目で決勝進出ならず〜

世界水泳選手権・ユニバーシアード代表選手選考会を兼ねた第91回日本選手権水泳競技大会競泳競技は4月8日、東京・辰巳国際水泳場で2日目のレースが行われた。山梨学院勢は、男子200m自由形、女子100m背泳ぎ、女子100m平泳ぎ、男子800m自由形に9人が出場した。前日の1日目のレースに出場した7人のうち決勝に4人が進出、4人が自己新を更新するなど努力が結果につなげた。2日目のレースも好記録が期待された。午前中はそれぞれ予選が行われ、このうち、男子200m自由形の江原騎士(4年 山梨学院高)、女子100m背泳ぎの竹迫麻澄(4年 愛知・中京大附属高)、山下安輝(4年 山口・豊浦高)、酒井志穂(カレッジスポーツ研究員 ミキハウス山梨)、女子100m平泳ぎの鈴木聡美(カレッジスポーツ研究員 ミキハウス山梨)の5人が午前中の予選を突破し、夕方からの準決勝レースに進出した。男子800m自由形はタイム決勝で行われた。準決勝の結果、決勝へは、江原騎士、竹迫麻澄、酒井志穂の3人が進出したが、山下安輝(14位)と、かつてこの大会でこの種目4連覇を成し遂げた、鈴木聡美は準決勝でまさかの9位で決勝進出はならなかった。


今回の競泳日本選手権は、今夏の世界水泳選手権を想定して6日間の日程、100m、200mの種目においては、予選、決勝の間に準決勝が盛り込まれた3レース方式で行われる。
勝つために求められるハードルは例年以上に高いハードな大会。本日の山梨学院勢が出場した3種目はまさにこれからの世界を見据えたシミュレーションになるはずだ。このうち昨日男子400m自由形で初の3位表彰台に上がり、ユニバーシアード代表選考の内定が決定的な江原騎士選手は200m自由形のレース後に「今日は決勝に残ることが目標だったですけど、このままだと通用しないのでコナミオープンの時の方がぜんぜん速いですし、まだまだ行けるという自信があるのでしっかり準備して決勝に臨みたい」と7位通過の決勝で再び表彰台を目指す。女子100m背泳ぎの準決勝に3位通過で進出した竹迫麻澄選手は「ベストじゃないんですけど前半のタイムがすごく速いので、後は後半粘るだけだなという自信になりました。決勝では、0秒台を出していずれかの代表になりたい」と笑顔で話した。同じく5位通過のカレッジスポーツセンター研究員・酒井志穂選手は「以前の状態に戻るというよりは超えなければ、これからがないのでまだまだ強化が必要と思います。いままでもキツイことやってきたので次は新記録しかないので悔いなく全力でやっていきたい」と不退転の決意を述べた。粘りが身上の山下安輝選手は「予選よりリラックスした分、前半タイムを落としてしまったが、持ち味の後半で良い泳ぎができたので200mにつなげられると思います」と準決勝14位と決勝に進めなかった気持ちを次の種目へ切り替えた。

「気持ちの面がついて行かなかったという部分が大きいと思います。本当に正直言えば不安でしょうがなかったですし、50mで派遣標準記録を狙っていたので、100mでしっかり出せるように気持ちの方も、そして泳ぎの方も頑張ろうと思っていたのに。練習ではできたはずなんですけど、“何をやってきたんだろうな”と思いました。代表に入ってまた世界で泳ぐことができることを目標にしながら、頑張ったはずなんですけど、どこか自分の心の中で迷いが取れなくて、いざ試合となるとファイナリストだから代表に入って当然だとか自分でプレッシャーをかけてしまって、自分のために水泳の記録をちゃんと認めることができていなかったのかなと、自分のために泳ぐことができていなかったのかなと思いました」得意としてきた100m平泳ぎでまさかの決勝進出を逃した鈴木聡美選手のインタビューには万感の思いがあった。ショックを隠せない表情には、本人も言うようにトップスイマーのプレッシャーが大きく圧し掛かっていた。一流のアスリートだからこそ感じる少しの迷いが大きな代償になる。しかし一流だからこそ、そこから再び這い上がる術も持ち合わせているはずである。今日の涙は君には似合わない。次の200mでいつもの輝く聡美スマイルを見たい。

≪2日目レース結果≫

山梨学院勢 2日目の成績
名前 学年 種目 記録 備考
陶山 周平 1年 男子200m自由形 1分52秒72 38位
江原 騎士 4年   1分48秒66 準決勝7位通過
瀬下 茉利 2年 女子100m背泳ぎ 1分03秒44 23位
山下 安輝 4年   1分02秒75 14位
竹迫 麻澄 4年 1分01秒42 準決勝3位通過
酒井 志穂 研究員 1分01秒61 準決勝5位通過
鈴木 聡美 研究員 女子100m平泳ぎ 1分09秒07 準決勝9位
木村 雅人 4年 男子800m自由形 8分09秒22 9位(自己新)
久野 正裕 4年   8分22秒21 24位

明日の大会3日目は、男子200m自由形・女子100m背泳ぎ・女子100m平泳ぎ決勝、男女50m自由形、男女200m個人メドレー、男子200mバタフライ、男子50m平泳ぎ・背泳ぎが行われ、このうち山梨学院勢は決勝進出の江原、竹迫、酒井の3人と女子50m自由形に本間あかり(4年 山形・羽黒高)、女子200m個人メドレーに山田千尋(1年 愛知・豊川高)の5人が出場する。

文(K.F) カメラ(平川大雪)  2015.4.8
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