第56回男子・第17回女子全国高等学校駅伝競走大会山梨県予選
山梨学院高 男子8連覇8度目 植野 第2区間新記録
〜 女子 韮崎高に6連覇を阻まれ2位 〜

山梨県教育委員会・山梨県高等学校体育連盟・山梨陸上競技協会・毎日新聞甲府支局は11月3日、富士河口町の西湖畔周回コース(男子7区間42.195キロ、女子5区間21.0975キロ)で、第56回全国高等学校男子駅伝競走大会・第17回全国高等学校女子駅伝競走大会の山梨県予選(男子16校15チーム・女子9チーム参加)を行った。山梨学院大学附属高校は、男子が2区の植野友介(3年・塩山)が区間新記録、1区・4区・6区・7区で区間賞を獲得する2時間12分05秒の走りで、8年連続8度目の優勝を果たした。女子は韮崎高校に6連覇を阻まれ2位となった。優勝校は12月25日、京都・西京極で開催される全国大会の出場権を獲得した。
男子は15チームが午前11時00分に、西湖レストランハウス前をスタート。山梨学院高のコスマス(1年・ケニア)は、後列からスタートしたが、すぐに先頭に踊り出て独走態勢に入る。「コンディションは良かったが、ラスト3キロで右脇腹が痛くなりペース・ダウンした」という、10キロを30分4秒の区間1位の走りで、2位の韮崎高校に1分58秒空け、旧ガソリンスタンド前第1区中継所で待つ2区の植野に襷を繋いだ。
2区の植野は、「昨年は、このコースをオーバー・ペースで入って失敗した。その経験を活かし、前半は自重して入った。中盤でペースが遅いと感じ、ペースを上げた走りに切り替えたが、前半の自重した走りが祟り目標タイムを10秒下回ってしまった」という、それでも3キロを区間新記録の8分54秒の走りで、2位の山梨農林高校に2分57秒の差で、3区の西湖漁業組合駐車場第2区中継所の尾崎博(1年・上藤沢)に襷リレーした。
3区の尾崎は、「最初から調子が上がらなかった。2キロ地点で足が思うように動かなくなった。1週間前から調整に入ったが、走り込みが足りなかった」という、8.1075キロを26分5秒の区間2位の走りで、2位の韮崎高校に3分47秒と差を広げ、西湖こうもり穴手前第3区中継所で待ち構える4区の主将・星健太(3年・逆井)に襷を託した。
4区の主将・星は、「2位と差があったのと、昨年と同じコースだったので落ち着いて走れた。前半からペースを上げて走れ、後半も上手く粘れた」という、8.0875キロを25分27秒の区間1位の走りで、2位の巨摩高校に4分13秒とし、カーブミラー付近第4区中継所の5区・山口巧(2年・児玉)に襷を手渡した。
5区の山口は、「1キロを3分の予定で走っていたが、2分48秒と飛ばしすぎた。それが後半響き想定タイムより20秒の遅れを取った」という、3キロを9分42秒の区間2位の走りで、2位の巨摩高校に6秒詰められたものの4分7秒差で、青木原看板付近第5区中継所の6区・水上拓也(3年・山梨南)に襷を繋いだ。
6区の水上は、「先週まで故障していた。一昨日、選手に選ばれた。練習不足でも、選ばれた限り『やるしかない』と気持ちを奮い立たせ、どうにかまとめて走った」という、5キロを16分12秒の区間1位の走りで、2位の巨摩高校にさらに4秒差を付ける4分11秒で、観岳園オートキャンプ場第6区中継所の7区アンカーの疋田将也(3年・山梨北)に襷を届けた。
7区アンカーの疋田は、「1位で襷が来たので、このままゴールに行きたいと思った。前半は向かい風が強く自分の走りが出来なかった。中盤は上り坂がきつかったが確り踏ん張ることができ、後半に自分のペースで走ることができた」という、5キロを15分41秒と区間1位の走りで、2位の巨摩高校に14分57秒差を付け、根場運動場内ゴールに姿を見せ、8年連続8度目の優勝のテープを切った。
男子順位は、優勝・山梨学院高校(2時間12分05秒)、2位・巨摩高校(2時間17分02秒)、3位・農林高校(2時間18分58秒)、4位・桂高校(2時間24分07秒)、5位・韮崎高校(2時間24分25秒)、6位・山梨園芸高校、7位・甲府工業高校、8位・日大明誠高校、9位・塩山高校、10位・日川高校、11位・日本航空高校、12位・北杜高校、13位・大月短大附高校、14位・身延高校、15位・北富士工・富士北稜高校(合同チーム)
女子は9校が午前11時10分に西湖レストランハウス前をスタート。山梨学院高のドリカ(1年・ケニア)は、韮崎のエース・飯野摩耶(3年)に32秒引き離され、2区の鈴木香和(2年・富士見西)に襷を渡した。2区の鈴木、3区の森永千晶(1年・藤沢)、4区の望月理絵(3年・市川)は、区間2位と粘りの走りを見せるが、韮崎高校との差は膨らむばかり。5区アンカーの外川友香(1年・田島中)は、最後の力を振り絞るが区間3位の走りで、山梨学院は全ての区間で1位を獲得した韮崎の独走を許し、6連覇8度目の優勝を逃した。
女子順位は、優勝・韮崎高校(1時間12分36秒)、2位・山梨学院高校(1時間16分30秒)、3位・大月短大附高校(1時間17分31秒)、4位・桂高校(1時間20分34秒)、5位・巨摩高校(1時間21分59秒)、6位・日川高校、7位・甲府一高校、8位・北杜高校、9位・都留高校となった。
男子優勝した星主将は「勝てたので良かったが、今大会の目標は2時間9分台を目指していただけに満足がいかない結果に終わった。全国大会に向けて課題が残った。これから個々の課題を克服して、全国大会ではチームの目標である9分台を目指して走りたい」と述べた。
秋山勉監督は「このコースは、標高が高くてアップダウンがあり、風が強い難コース。男子は、予定していたタイムより悪かったが、全員がまとまって良く戦ってくれた。これから怪我や風邪に気を付けて練習し、全国大会では過去の順位やタイムを更新できるチームにしたい。女子は、故障などでチームの仕上りが遅れてしまった。関東大会、そして春の大会に向けチームを立て直したい」と語った。

アルバム男子
アルバム女子