第82回東京箱根間往復大学駅伝競走 往路
山学大 4位 モグス2区・区間賞
〜 往路優勝 順大 17年ぶり 〜
関東学生陸上競技連盟主催、読売新聞社共催は1月2日、大手町読売新聞社から箱根・芦ノ湖駐車場の5区間108.0キロで、第82回東京箱根間往復大学駅伝競走 往路を行った。山梨学院大は、1区 大越直哉(3年・高田)13位・チーム12位、2区 メクボ・ジョブ・モグス(1年・山梨学院)1位・チーム1位区間賞、3区 片貝勝浩(4年・東農大二)5位・チーム1位、4区 飯塚伸彦(2年・東農大二)8位・チーム2位、5区 森本直人(4年・報徳学園)7位で、5時間34分50秒で4位となった。往路優勝は、順大が17年ぶりの往路優勝を飾った。
1区(21.4キロ) 大越は、日体大の鷲見知彦(3年)がロケットスタートして先行するなか、約50メートル後方の第2集団19人の前方を走行。約8キロ付近の新八ツ山橋では、トップの日体大に約200メートル引き離された。17キロ付近の六郷橋手前で、トップを行く日体大が中大、駒大などの9大学に吸収された。大越は第2グループより遅れ12位。「試合前日に右足くるぶしの下に違和感を覚え、麻酔を打って出場した。レース中は痛みもなく走れた。2区のモグスに、30秒以内で渡したいと思い走ったが、1分以内で襷を渡せたので最低限の仕事ができた」という走りで、1時間4分32秒の12位で、第1鶴見中継所で待つ2区 メクボ・ジョブ・モグスに襷を託した。
2区(23.2キロ) メクボ・ジョブ・モグスは、大越からトップと50秒差で襷を受け継ぐと、600メートルで前を行く関東学連、順大を抜き去り、亜大、城西大、早大も抜き去り、あっという間に6人抜きを、1.7キロで明大を約4キロで駒大、中大、東洋大を抜き、4.6キロ付近で中央学院大を抜き2位。モグスは、8.3キロ地点の横浜駅前で、日大のサイモンを抜き1位に浮上、歴代2位タイの12人抜きを達成した。モグスは、15キロ付近の権太坂も驚異的な走りで通過。「スタート前は、寒さで調子が悪かった。日大のサイモン選手には、関東インカレの1万で、負けているので抜きたかった。20キロを過ぎて苦しくなった」というように、区間新には及ばなかったものの、歴代4位の1時間7分29秒の区間賞で走り、チーム順位を1位として、第2戸塚中継所で待つ3区 片貝に41秒差で襷を渡した。
3区(21.5キロ) 片貝は、「飯島コーチに、前半ゆっくりと入れいわれ、後半勝負に出た」というように、8キロで2位に上がった東洋大に背後に付かれた。しかし、「東洋大が後ろにいるのには気付かなかった」と、集中した走りで、10キロ地点では東洋大との差を3秒に広げ、11キロでは11秒差と引き離した。片貝は、安定した走行で区間5位の1時間4分18秒で走り、チーム順位1位を堅持し、2位に上がってきた中大に21秒差で、第3平塚中継所で待つ4区 飯塚に襷を手渡した。
4区(18.5キロ) 飯塚は、「落ち着いて入れた。1キロ付近で中大に抜かれたが、相手の入りが早かったので、ついていけば後半潰れると思い自重し走った」という粘りの走りで、56分21秒の区間8位、チーム順位を2位として、1位中大に10秒差、3位の東洋大学に33秒で、第4戸塚中継所で待つ5区 森本に襷を託した。
5区(23.4キロ) 森本は、「仲間の走りに、勇気付けられた。4年間のうちで、スタート前に、一番自己コントロールができた。マイナス思考がプラス思考に気分転換でき、自然にスタートし自然に走れた」と、前を行く中大を1.8キロで抜き去り1位を奪還した。14キロ地点の小涌園で2位の中大に53秒差、3位に上がってきた順大に1分20秒差と快調に飛ばした。しかし、小涌園を過ぎて間もなくして、右足が痙攣した。「前半、平地で自分の力を過信し過ぎた。自分のコンディションを把握できなかった。前半抑えていけば上を狙えた。レース展開に失敗した」というように、積極的な走りを見せたが、17.8キロ地点で順大に、その後駒大に抜かれ、中大に抜き返され、1時間22分10秒の区間7位で走り、チーム順位4位で箱根・芦ノ湖駐車場のゴールテープを切った。
飯島理彰コーチ
は「スタートラインに立てば、予選校もシード校も優勝校も関係ない。弱気にならずに、チャレンジ精神で優勝を目指して不退転の決意で戦えと、明日の選手に言いたい」と述べた。
上田誠仁監督
は「久しぶりに、駅伝らしいレースができた。コンディションづくりは、上手く行ったので自信になった。大越が前日に足に違和感があるといってきたが、1分以内でしかも集団の中でモグスに襷を渡すという良い仕事をしてくれた。また、片貝はいぶし銀の走りをしてくれた。飯塚は中大に抜かれたものの、落ち着いた走りでエースの森本に10秒差という良い位置で襷を渡してくれた。両エース、モグスと森本はスペシャル・オーバーペースで後半に洗礼を受けた。世界に向けてよい勉強になったと思う。技術的には指導しなければいけないが、攻める両者の意気込みは明日の選手を奮い起こすことができたと思う。明日は厳しく激しいレースになる」と語った。
往路アルバムはこちら
応援団アルバム
応援電車隊アルバム