第82回東京箱根間往復大学駅伝競走 復路(総合)
山学大 総合2位 3年ぶりシード権獲得
〜 総合優勝 亜大 29度目出場の快挙 〜
関東学生陸上競技連盟主催、読売新聞社共催は1月3日、箱根・芦ノ湖駐車場から大手町読売新聞社の5区間109.9キロで、第82回東京箱根間往復大学駅伝競走 復路(総合)を行った。山梨学院大学は、6区 梅本雅哉(4年・矢板中央)3位・チーム2位、7区 親崎慎吾(4年・相洋)15位・チーム3位、8区 前岡優(4年・西条農)14位・チーム3位、9区 主将・向井良人(4年・鹿児島商)11位・チーム4位、10区 小山祐太(3年・佐久長聖)2位で、復路5時間36分16秒で6位となり、総合11時間11分6秒の2位で、3年ぶりのシード権を獲得した。復路優勝は、法政大。総合優勝は亜細亜大学が11時間9分26秒(往路6位 復路2位)で、29度目の出場での快挙となった。シード権は、優勝校 亜大、2位 山学大、3位 日本大学、4位 順天堂大学、5位 駒澤大学、6位 東海大学、7位 法政大学、8位 中央大学、9位 日本体育大学、10位 東洋大学が獲得した。
6区 (20.8キロ) 梅本は、トップ順大に1分24秒、2位 駒大に54秒、3位 中大に5秒遅れでスタート。「復路の流れを自分がつくろうと思い走りに集中した」間もなくして、前をいく中大に1キロで並走。区間トップで山を登った。「サポーターからオーバーペースという声が聞こえたが、体が自然に動いた」。そのままの勢いで、山下りで追いつ追われつの激走を制し3位に、前の駒大には29秒と肉迫。梅本は、平地に入っても勢いが衰えず、残り1キロで前を行く駒大に迫り、残り1キロで駒大を抜き去り59分38秒の3位で、チーム順位を2位として、第6小田原中継所で待つ2区 親崎に襷を手渡した。
7区(21.3キロ) 親崎は、梅本からトップ順大と1分5秒差、3位の駒大に9秒差で襷を受け継ぐと、「1キロを3分と落ち着いて入った」。7.8キロで、駒沢に後ろに付かれた。「前に行かせて、様子を窺おうと思い後ろについた」。16キロで仕掛け、駒大を振り切り単独2位を奪い返した。しかし、21キロで後ろから来た中大に「反応できなかった」と抜かれ、それからは「前の流れを切らないように、繋ぐ走りに徹した」という走りで、1時間6分1秒の15位で、チーム順位を3位として、第7平塚中継所で待つ8区 前岡に1位順大に2分58秒差、2位中大に5秒差で襷を渡した。
8区(21.5キロ) 前岡は、5.5キロで中大に追いつき「2人で行ったほうが、前を追える」と判断し並走。11キロで、仕掛けて前に出るが振り切れない。12.7キロで駒大に並ばれ、13キロで抜かれた。15.6キロ過ぎの遊行寺付近の坂で、中大を振り切り3位となった。しかし、ラスト3キロで亜大に抜かれた。「対処しょうと思って粘ったが足が思うように動かなかった」。それからは、粘りの走りで中継所を目指した。しかし、「中継所手前、200メートルのところに、順大がいたのでビックリした。向井に勢いを与えたくて、力を振り絞りラストスパートして順大を抜いた」という走りで、1時間7分25秒の14位で、チーム順位を3位と保持して、第8平塚中継所で待つ9区 向井主将に、1位駒大に1分30秒差、2位亜大に18秒差で襷を手渡した。
9区(23.2キロ) 向井主将は、「スタート前に部員から激励のメールがたくさん届いて嬉しかった。皆の襷を繋ごうと、落ち着いて入った」。2キロ付近で後ろから来た順大に抜かれたが、「慌てずに自分のリズムで、皆からのプレゼントを、小山に良い位置で繋ぎたい」と懸命に走った。「後半は足が思うように動かなくなったが、皆の声援に後押しされて粘れた」という走りで、1時間11分33秒の11位で、チーム順位を4位として、第9平塚中継所で待つ10区 小山に、1位 亜大に2分21秒差、2位 駒大に39秒差、3位 順大に1分11秒差で襷を託した。
10区(23.1キロ) 小山は、「箱根駅伝予選会で右足に肉離れを起こしたことで、スタート前は不安だったが、向井主将から襷を受け取るとふっれ、2ヵ月間、じっくり監督やコーチと万全を期していたこともあり、23キロには自信があったので、予選会では皆に迷惑を掛けたので、恩返しがしいという気持ちに切り替えてスタートした」。1キロ手前で、日大に抜かれるが、平然と見送り「1キロ様子を見た」。1キロ過ぎにギアを入れ替え、5キロ過ぎに日大を捉え、10キロには順大を捉え、ついには駒大を捉え、1時間11分39秒の区間2位で走り、チーム順位2位で大手町の読売新聞社前のゴールテープを切った。
向井良人主将
は「20キロでは勝つことができなかったが、チームワークという駅伝で勝ち2位になれた。部員や応援してくださった方々に感謝したい。この1年、技術的なことばかりでなく、勉学や食事や私生活とか学生としての基本的なことに、真摯に取り組んできた。その結果が出たと思う。後輩たちは、結果を出すためには、何が必要か分かったと思う。一致団決して、さらに上を目指してほしい」と感動で胸を詰まらせた。
飯島理彰コーチ
は「全日本でのモグスの一言で皆が一つになれた。箱根の戦いを見て、あらためて向井キャプテンとチームの力は凄いと思った。皆の頑張りでシード権は決まったが、まだ来年の走る選手は決まっていまい。切磋琢磨して来年の選手を目指して頑張ってもらいたい」と述べた。
上田誠仁監督
は「選手のみならず、サポーターも良くやってくれた。今回の箱根駅伝では『やれば出来る』と言うことを学んだ。それには、心を一つにして襷を繋ぐことの大切さ、人とのつながりの大切さなどが、必要だと言うことも学んだ。これからは、喜びと強かさを持ち、さらなる戦いを挑みたい」と語った。
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