文部科学省 平成18年度研究開発学校
山梨学院小学校「アントレプレナー教育」で指定
〜 自分を磨いていく様々な能力の開発を目指す 〜
 

山梨学院大学附属小学校(田中智志校長)は4月17日、平成18年度研究開発学校の指定を受けたと発表した。採択された研究開発課題は「小学校低学年における『生きる力』を育成する『アントレプレナー教育』の実践的な研究開発」。全国の小学校、中学校、高等学校、中等教育学校などから76校の応募があり23校(新規12件、延長11件)が指定され、18年度の指定校は65校となった。
田中校長は「近年、『ニート』と呼ばれる若者が全国で64万人を超え、大きな社会問題になっている。『アントレプレナー教育』(起業家精神涵養教育)で、児童が夢や理想を実現して社会に貢献するために、自分を磨いていく様々な能力の開発を目指したい。日本の小学校教育に本校が貢献できればと思う」と述べた。
山内紀幸校長補佐は「文部科学省に平成17年10月希望調書を提出し、平成18年2月に内定通知をもらい、本日指定を受けた。研究開発学校制度は、教育実践の中から提起される諸課題や、学校教育に対する多様な要請に対応した新しいカリキュラムや指導方法を開発するため、国の学習指導要領等の基準によらない授業が展開できる。本校は、1・2年生の『生活科』を一部改変し、三分の一程度を当該授業に当てる」と述べた。
当該研究主任の瀬端淳一郎教諭は「『生活科』の、1.自律の基礎の涵養。2.生活に必要な技術の習得。3.体験的学習の重視。4.社会や自然と自分との結びつきの理解。5.自分自身について考えるの、学習内容を一部改変して、『アントレプレナー教育』の、1.プレゼンテーション力。2.コミュニケーション力。3.編集力。4.問題発見力・自己発見力。5.好奇心・チャレンジ精神。6.発想力・創造力・独創力。7.チームワーク力を核にした教科『アントレプロジェクト』を新設し、新しい時代を『生きる力』を養う」と述べた。具体的には、「1.自分たちで出店をつくり、品物や商品の値段を決めて売買のシミュレーションを体験する。2.地域のお勧め店をリサーチしお勧め店パンフレットを作成する。3.新しいおにぎりの味を開発する。4.ゲームやおもちゃなど自分たちのアイディアを出し合い、ヒットしそうな商品を考えるなど、将来的には山梨の観光や自然、地場産業にも深く関わり、好奇心や社会性の発達、チャレンジ精神や発想力・独創力を養いたい」と述べた。
文部科学省は、研究開発学校の指定期間は原則3年間としており、必要に応じて原則1年間の指定期間の延長を認める。また、改めて審査を行い、必要に応じて1から3年間の指定期間の延長を認めることもある。
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