学校法人山梨学院 (古屋忠彦理事長)は6月3日、同法人のメモリアルホールで山梨学院創立60周年記念セレモニー「記念コンサート」と「記念植樹」を行った。
式典で古屋理事長は「山梨学院は、学園の個性、他者との違い、いわゆるオリジナリティを明確にし、それを社会的に認知されるまでに高めることにひたすらエネルギーを注いでまいりました。たかが60年でありますが、されど60年であります。今後、ポスト60周年に向かい、私たちは一段と背筋を伸ばし、学園運営に臨まねばなりません。伝統や歴史の少なさはオリジナリティの豊かさで補うことが出来ます。同じく学園の物理的スケールの乏しさもその存在感で立派に克服することが出来ます。キャンパスは若者の夢をはぐくむ重要なステージであるとともに、そこで出逢う美しい自然や芸術は学問・研究をする教育の場には、無くてはならないものなのです。本学のキャンパス内には、美的・歴史的価値の高い絵画、彫像、記念碑など50を超える造形芸術、空間芸術の作品が点在し、息づいています。キャンパスのたたずまいに独特の雰囲気を演出している立役者に、YGUレンガと校地いっぱいに敷き詰めたインターロッキングがあります。素焼きのレンガの赤とみずみずしい植栽の緑は相互に補完し会い見事に調和します。本学のキャンパス内の植栽に目を転じてみますと、高さ3m以上の高木が78種類、低木とグラウンドカバーが74種類、合計で150種類を超えます。創立者・古屋喜代子学長の作で、『たまゆらの いのちをとわに托さんと 若き欅を校庭に植ゆ』という短歌があります。本学の教育の魂を、とこしえにあずけたいという願いを込め、校庭に若い欅を植えたのです。そこには、欅の強さ、永遠性への強い思い入れが込められており、学び舎に集う学生たちがたくましく成長する欅と共に歩んで欲しいとする願いがうかがえます。この機会に、学園の歴史とともに健やかに年齢を重ねていくキャンパスの木々や、いくつもの思いを込めたモニュメントへの語りかけにより、本学の歴史を受け止めてみてください。学園の樹木たちが紡(つむ)ぎだすメッセージを謙虚に聞き取りながら、10年後の70周年、40年後の100周年に想いを馳せるチャンスに出来たらと願っております。すべての学生・生徒・児童・園児を主人公に据え、広く社会の支援を頂きながら、教職員が一丸となって教育の中身の充実に全力を尽くし、新たな山梨学院の時代を創っていきたいと思います。そして、これを次代にきっちりと繋ぎ、学園に永遠の生命を吹き込んでいただくことを心より願います」と式辞を述べた。
記念コンサートは、ヴァイオリン 三浦章広氏(東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター)、チェロ 菊池知也氏(日本フィルハーモニー交響楽団ソロ・チェリスト)、ピアノ 東 誠三氏(ピアニスト/東京藝術大学助教授)によるピアノ三重奏。三縄みどり氏(二期会)によるソプラノ独唱が行われた。
記念植樹は21世紀広場で、創立者・古屋眞一学院長が、冬の厳しい寒さに耐え、花咲く枝の重みに耐えることから、ことのほか好んだ椿の木。この椿の木を、花が緑濃く艶やかな葉に映えて、重厚に花開くように、山梨学院がいつの日か、個性派私学として確かなアイデンティティを獲得し、成熟期を迎えたいという強い願いを込め、教職員全員の誓いのシンボルに高さ6mの藪椿が植樹された。
なお、午後には山梨学院川田『未来の森』運動公園で、山梨学院創立60周年記念「山梨学院小 開校メモリアル植樹祭」が行われた。
アルバム|記念セレモニー|記念コンサート|記念植樹祭|
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