山梨学院大学 駐日ベネズエラ大使講演会
〜 パッション講演 聴衆にベネズエラをエクササイズ  〜 

 

山梨学院大学商学部(今井久学部長)は6月22日、同大の講義室で駐日ベネズエラ大使講演会「ベネズエラの現況」を行った。セイコウ・ルイス・イシカワ・コバヤシ駐日ベネズエラ大使は、約300人で膨れ上がった聴衆に「ベネズエラは、若々しく、楽天的で未来があり希望がもてる国である」と伝え、さらに学生に向かって「若者の前途は洋々としている。知識は、本のみからではなく本物や人など、総合的なものを通じて入ってくる。失敗を恐れずに冒険心を養ってください」と言説した。
セイコウ・イシカワ大使は、1972年ベネズエラ南東部シウダ・ボリバル生まれの日系2世。母親は山梨県北杜市(武川村)出身、父親は沖縄県出身。ベネズエラの大学からハーバード大学大学院に進み、駐日経済・貿易参事官などを経て、昨年10月に日系人として初めて大使に就任した。
大使は「ベネズエラは南米大陸の北端に位置する中南米の国です。北はカリブ海に面し、周囲はコロンビア、ブラジル、ガイアナに接する国でス。分権連邦国家で、ウゴ・ラファエル・チャベス・フリアスが大統領です。面積は日本の国土の2.45倍です。首都はカラカスです。人口は約2700万人です。ベネズエラ国民の約67%はメスティソ(混血)です。女性が美しい所以です。多民族で人種差別がありません。日本人入植者は約130万人です。公用語はスペイン語で、国民の92%がカトリック教徒です。ベネズエラは、石油、天然ガス、金、鉄鉱石、銅、亜鉛、鉛、ダイヤモンドなどの鉱物資源にめぐまれています。20世紀後半になると油田発見による富、そしてアメリカ合衆国との強い結び付きから近代建築が発達し、首都カラカスは世界でもっとも近代的な都市のひとつとなりました。ベネズエラ経済は、マラカイボ湖など西部地域でとれる石油にささえられています。原油や精製された石油が主要な財政収入で、GDPの約4分の1を占める。2001年の年間原油採取量は約11億3000万バレルで、これは世界第7位です。ベネズエラの主要輸出品は石油および石油製品で、これだけで全体の約77%を占めます。ほかにはボーキサイト、アルミニウム、鉄鋼、化学製品、農産物などがあります。おもな輸出相手国はアメリカ合衆国、日本、中国、オランダ、イタリアです。また、おもな輸入相手国はアメリカ合衆国、ドイツ、日本、中国、オランダ、カナダです。また、ベネズエラの、北部と北西部に広がるベネズエラ高地には最高峰5007メートルのボリーバル山があります。マラカイボ低地には、ベネズエラ湾の内海マラカイボ湖があります。北部中央には熱帯草原のリャノが広がり、南部から南東部にかけては標高2810メートルのギアナ高地があります。ギアナ高地の東部には世界屈指の落差をほこるアンヘル滝があります。このように、観光資源に恵まれた、美しい自然とホスピタリティーに満ち溢れた国です」と、身振り手振りを交えたパッション講演で、聴衆にベネズエラをエクササイズさせた。
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