平成18年度山梨学院短期大学オペレッタ発表会 
「はだかの王さま」自作自演世界で一つのオペレッタの脚本上演
〜 二人組みを王様と人々の前で謝らせた 迫真の演技光る 〜

 

山梨学院短期大学保育科2年生は6月29日、同大の山梨学院メモリアルホールで、山梨学院創立60周年記念事業 平成18年度山梨学院短期大学オペレッタ発表会を行った。今回は60周年記念行事という指定を受け、誇りを持ち総勢164名の学生は昨年の12月から各部門に分かれて、アンデルセン原作のはだかの王さまに取り組んできた。田邉幸洋教授は「従来の筋書きに加えて、王様をだました2人組みを、警官が捕まえて王さまと人々の前で謝らせるという脚本は、たぶん世界で一つのオペレッタの脚本ではないかと思う。また、2人組みを王様と人々の前で謝らせた迫真の演技も光り大変素晴らしく、他の部門もパーフェクトだった」と、学生の自作自演のオペレッタを絶賛した。午前と午後を合わせて約1000名が鑑賞した。
学生代表の渡邉英里さんは「無事に終演できて良かったです。はだかの王さまは、昨年の12月から企画・演出部門、キャスト部門、身体表現部門、造形部門、音楽部門を立ち上げて準備を始めました。この童話は、おしゃれな王様が、『愚か者には見えない』という魔法の洋服を着てパレードしていると、ひとりの子どもの『王さまは、服をきていないよ』との叫び声で、人々も大さまも『やはり、服をきていない』ということに気がつくという物語です。私たちは、子どもの素直な心と、周りを恐れない勇気が、自分の地位や名誉を守ろうとする大人達の弱い気持ちに変化をもたらす所を、クライマックスのパレードで表現しました。さらに、仕立屋になりすまして『愚か者には見えない、魔法の布を使って服を作れます』といって、王様をだましお金をせしめた大嘘つきの2人組みが逃げて、そのままになって物語が終わる従来のシナリオでは、教育的配慮に欠けるという意見が出されました。そこで、私たちのオペレッタでは、これまでの筋書きに加えて、王様をだました2人組みを、警官が捕まえて王さまと人々の前で謝らせるという脚本にしました。今回の上演では全てが上手くいったと思います」と胸を撫で下ろしていた。
一般人で鑑賞した進藤みゆきさんは「感動しました。全てが本格的で、学生の手作りとは思えませんでした。特に、舞台だけでなく客席や会場全体で演技が展開し、見ている子どもたちも演技に反応したり喜んだり、また、パレードでは私達も人々を演じている錯覚に陥りました。観客と演技者が一体に上演され、ほんとうに素晴らしかったと思います」と会場をあとにした。
アルバムはこちら