第82回日本学生選手権水泳競技大会
団体女子3位 初シード権獲得創部8年目14人の力
〜 400mリレー2位 5人の表彰台 〜

 

日本水泳連盟は9月3日、東京都・東京辰巳国際水泳場で女子33校・男子33校の66校が参加して、学生日本一を決定する第82回日本学生選手権水泳競技大会(第3日目)の最終日を行った。山梨学院大学は、女子400mリレーで2位となった。3コースから第1泳者の加藤ゆか(2年)がスタートし、3位で第2泳者の霜上美智(1年)につないだ。霜上は折り返しで順位を1位に上げたものの3位で、第3泳者の石原慶子(2年)につないだ。石原は順位を5位に後退させたものの、良い位置で第4泳者の長谷川幸美(3年)につないだ。長谷川はパワフルに飛ばし、仲間が3レーンで迎えるなか2位でフィニッシュした。団体戦は女子が3位となり、創部8年目で初のシード権を獲得。男子は11位とシード権の獲得はならなかった。女子優勝は鹿屋体育大、男子優勝は日本大とともに2連覇を達成した。
山梨学院大学は女子400mリレーで、3コースから第1泳者の加藤 ゆか(2年)がスタートした。加藤は「一歩でも早くつなごうと、死に物狂いで泳いだ」と、3位で第2泳者の霜上 美智(1年)につないだ。霜上は「予選が58秒で満足行く結果でなかったので、プレッシャーがかかった。しかし、皆の励ましで吹っ切れた」と、折り返しで順位を1位に上げたものの3位と順位を落とさずに、第3泳者の石原 慶子(2年)につないだ。石原は「緊張したが、すごく楽しかった。予選で頑張った井出先輩と応援してくれるチームの皆のために全力で泳いだ」と順位を5位に後退させたものの、良い位置で第4泳者の長谷川 幸美(3年)につないだ。長谷川は「何位でつながったかは、まったく気にならなかった。自分の泳ぎに集中し自分の泳ぎに徹した」と、集中しパワフルに飛ばし、仲間が3レーンで迎えるなか2位でフィニッシュした。
女子代表の竹迫 麻貴(3年)は「3位は、思った以上の出来だった。リレーの3つで高得点を取ったのと、選手がコツコツ得点したのが良かった。シード権獲得は、女子部員14人と男子部員22名の全員で頑張りました」と述べた。
男子代表で水泳部キャプテンの横山悠生(4年)は「少ない人数で11位は素晴らしいと思う。日頃の練習の成果が出たと思う。今大会で、ベストの泳ぎが全員できた。部員全員のモチベーションが高まった結果。女子の3位も素晴らしい。今回は、皆に感動をもらった。チームのために全員が全ての力を出し切った結果だと思う。後輩には、来年も確り練習し、さらに上を目指してもらいたい」と述べた。
神田忠彦監督は「男女ともに、部員が力を合わせ本当に良くやってくれた」と、満面の笑みを浮かべた。「団体戦の得点はあまり意識していなかった。日頃の練習で個人のベースを持ち上げ、個人の記録を伸ばした結果が、女子団体3位、男子団体11位という好成績につながった」と振り返った。「選手強化を自前でしている大学は、鹿屋体育大学、筑波大学、福岡大学と山梨学院大学のみ」と、胸を張る。「日頃の練習で能力を養う。1人週に平均35,000キロは泳ぐ。追い込み時は、1日5,000キロ泳ぐときもある。水泳の本質は、持久力と技術力」という。指導は「派手なことは何一つない、ただ真面目にコツコツと練習させ、適度の休養を与えるテクニックで培う」と強調する。「女子部員は14名、選手は12名。12名全員が今大会決勝、B決勝に進出し得点に貢献してくれたことが大きい」と語った。
山梨学院大学水泳部は1999年に創部された。部員数は女子14名、男子22名の36名。この少人数の水泳部の躍進の秘訣は、選手の頑張りは勿論のこと、神田監督が与えられた環境で、選手の能力を最大限に引き出すことに全身全霊を捧げる姿勢、それをサポートする藤田泉(3年 埼玉栄高)と長田枝梨子(3年 甲府昭和高)の情熱。そして、総合マネージャーの横山ルッカス(3年 佐久長聖高)の学生の域を超えるマネージメントにある。新鋭山梨学院大学の今後のさらなる躍進に期待は膨らむ。最終日競技結果
アルバムはこちら

★★総合成績★★
団体女子
優勝 鹿屋体育大358点
準優勝 日本体育大319点
3位 山梨学院大 281.5点
4位 早稲田大227点
5位 法政大186.5点
6位 日本大162点
7位 筑波大142点
8位 近畿大120点(以上シード権)
団体男子
優勝、日本大389点(リレー種目の総合計が中大より多いため)
準優勝、中央大389点
3位、明治大368点
4位、筑波大289.5点
5位、中京大287点
6位、法政大275点
7位、早稲田大226点
8位、東海大112点(以上シード権)
11位、山梨学院大63点
《団体得点者一覧》
女子

■井出 あゆみ (3年 イデ アユミ)
 ☆200m自由形 12位
■竹迫 麻貴 (3年 タカバ マキ)
☆200m個人メドレー 11位
☆400m個人メドレー 15位
■長谷川 幸美 (3年 ハセガワ ユキミ)
☆200m自由形 準優勝
☆100m自由形 14位
■前嶋 綾子 (3年 マエジマ アヤコ)
☆400m個人メドレー 7位
■久保田 晴奈 (2年 クボタ ハルナ 東邦高)
☆100m平泳ぎ 11位
☆200m平泳ぎ 7位
■加藤 ゆか (2年 カトウ ユカ 桜丘高)
☆50m自由形 6位
☆100mバタフライ 優勝(59秒67 大会新)

■新川 晴香 (2年 シンカワ ハルカ 鹿島高)
☆200mバタフライ 11位
■霜上 美智 (1年 シモガミ ミサト 呉羽高)
☆50m自由形 10位
■飯窪 麻未 (1年 イイクボ マミ 山梨学院大附高)
☆200mバタフライ 優勝(2分10秒40 大会新)
☆100mバタフライ 3位
■亀崎 あゆみ  (1年 カメザキ アユミ 近畿大附高)
☆200m背泳ぎ 10位
☆100m背泳ぎ 10位
■山 ゆか  (1年 ヤマザキ ユカ 近畿大附高)
 ☆200m個人メドレー 8位
☆400m個人メドレー 5位

■☆200mリレー 4位
〔加藤 ゆか 長谷川 幸美 井出 あゆみ 霜上 美智〕
■☆400mメドレーリレー 4位
〔亀崎 あゆみ 久保田 晴奈 加藤 ゆか 長谷川 幸美 〕
■ ☆400mリレー 2位
〔加藤 ゆか 霜上 美智 石原 慶子(2年 イシハラ ケイコ 日大三島高) 長谷川 幸美 〕

男子
■横山 悠生 (4年 ヨコヤマ ユウキ 磐田農高)
☆200mバタフライ 3位
☆100mバタフライ 4位
■塩崎 健太 (4年 シオザキ ケンタ 多度津工高)
☆200m背泳ぎ 11位
■佐藤 優信 (3年 サトウ マサノブ 磐田農高)
☆200m自由形 11位
☆100m自由形 11位
■山 崇裕 (3年 ヤマザキ タカヒロ 山梨学院大附高)
☆200m個人メドレー 10位
☆400m個人メドレー 11位