日本学生陸上競技連合(保利耕輔会長)と出雲市(西尾理弘市長)は10月8日、島根県の出雲市民会館大ホールで第18回出雲全日本大学選抜駅伝競走開会式を行った。開会式には、昨年優勝の東海大学を始めとする全日本大学選抜20チームとアメリカ合衆国から参加のIVYリーグ1チームの計21チームが参加して行われた。3年ぶり15回目の出場となる山梨学院大学は、出場チーム紹介で前回優勝校の東海大学に続き7番目に入場した。プラカードを主務の辻大和(4年 鹿児島実業)がもち、主将・小山祐太(3区 4年 佐久長聖)、荒木宏太(2区 4年 鎮正)、大越直哉(1区 4年 高田)、末次弘明(補員 4年 八女工業)、篠原祐太(5区 3年 飯能南)、メクボ・ジョブ・モグス(6区 2年 山梨学院)、岩田真澄(補員 1年 富山商業)、小山大介(4区 1年 倉敷商業)の8名の選手が力強く入場した。場内アナウンスで「出雲の皆様の応援を背に、自信と誇りを胸にチーム一丸となって、出雲ドームまで力一杯走り抜きます」と、チームコメントが紹介されると会場から一際大きな拍手が沸き起こった。山梨学院は、この8月に交通事故で亡くなったオツオリ選手の時の原点に立ち返り、『A・B・Cを合言葉に‘決意と挑戦’』をテーマに3位以内に照準を定め4年ぶり7回目の優勝を目指す。
この日、ウエルシティ島根で、開会式に先立ち行われた監督会議で「正式オーダー確認及びオーダー順確認」が行われた。山梨学院は、オーダー順抽選で13番を引き当て、後列右から2番目からのスタートとなった。選手オーダーは、1区 大越直哉(8.0km 4年 高田)、2区 荒木宏太(5.8km 4年 鎮正)、3区 主将・小山祐太(8.5km 4年 佐久長聖)、4区 小山大介(6.5km 1年 倉敷商業)、5区 篠原祐太(5.0km 3年 飯能南)、6区 メクボ・ジョブ・モグス(10.2km 2年 山梨学院)、末次弘明(補員 4年 八女工業)、岩田真澄(補員 1年 富山商業)となった。また、山本安志(3年 福大大濠)と津川翔(1年 智辯)はオーダーから外れた。
開会式は、国歌斉唱の後、出場21チームが紹介され、昨年優勝の東海大学から内閣総理大臣杯が返還された。また、保利耕輔大会会長は「明日は、1964年の東京オリンピックを記念しての『体育の日』。参加チームには、この日に相応しい活躍を、神々が集う出雲路で大学ロードレースの幕開けを、全国に告げて頂きたい」と、挨拶。さらに、西尾理弘出雲市長は「ようこそ出雲にお越しくださいました。アメリカ合衆国代表のIVYリーグと全日本大学選抜との日米親善に期待するとともに、全国のマラソン(駅伝)の神様に相応しい立派なレースが行われますことを祈念いたします」と、歓迎の言葉を述べた。続いて、東海大学の前川雄主将が「神々が集う出雲で、一本の襷を全身全霊で、つなぐことを誓います」と選手宣誓が行われ閉会した。
閉会式の後、秋山勉顧問から選手たちに「昨日は、皆を代表して新潟に『笑顔のランナー オツオリを偲ぶ会』で、オツオリにお別れをしてきました。この出雲駅伝は、オツオリが4年生のときに、第3回大会で初優勝してから7回大会まで優勝し、5連覇を達成しています。さらに、第14回に優勝し過去6回優勝しています。皆さんの頑張りが、オツオリの供養になると思います」と、報告があった。故人オツオリ氏の思いが選手一人ひとりの心に沁みわたっていた。
主将の小山祐太(4年 佐久長聖)は「チームの仕上がりが良いので、明日は上位で戦えるレースをしたい。前半で流れをつくりモグスで勝負する」と、決意をあらたにしていた。
飯島理彰コーチは「厳しい戦いになる。アンカーのモグスまで離されないように、全員で頑張りたい。夏合宿、9月に入ってのスピード練習、1区 大越、3区 小山祐太、4区 小山大介、5区 篠原は自己記録を更新して良い感じに仕上がっている。2区の荒木は、早く入れるので、このコースに合っている。6区のモグスはこのレースで自己ベストをマークしてくれると信じている。良い感じに仕上がっているので、力まないで自分を信じて、仲間を信じて走ってもらいたい」と述べた。
上田誠仁監督は「チームのテーマはオツオリの時の原点に立ち返り『A・B・Cを合言葉に‘決意と挑戦’』。Aは、Attitude=態度という意味で、あくまで学生競技者として臨む。Bは、Basic=基本、基礎という意味で、基本・基礎をしっかり。Cは、Confidence=信頼という意味で、仲間の絆を大切に。このA・B・Cをしっかりして、意思を固めてもらいチャレンジしてもらいたい。指導テーマは、選手を『つくる』のではなくて、選手を『育てる』という視点に変えた。これらの成果が、箱根駅伝の結果に現れた。明日は、3位以内を目指して頑張りたい」と語った。
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