日本ホッケー協会(吉田大士会長)と日本学生ホッケー連盟(古屋忠彦会長)は10月31日、山梨学院ホッケースタジアムで全日本学生ホッケー選手権大会4日目を行った。試合は、第55回男子準決勝2試合、第28回女子準決勝2試合を行った。山梨学院大学の女子は、東海女子大学と対戦し、1対1の延長戦で4番・DF村上藍(4年・石動)の決勝ゴールで勝った。山梨学院は、11月1日午後1時から山梨学院ホッケースタジアムで行われる決勝で、3連覇を目指す立命館大学と奇しくも3年連続同一カードで初優勝を賭けて戦う。
山梨学院大学は前半の33分に、9番・FW中島史恵(2年・岐阜総合学園)にペナルティーコーナーのチャンスが回ってきた。中島は「4番・DF村上藍(4年・石動)のスイープにタッチシュート」と、頭の中で再びイメージした。このバリエーションは最初から決まっていた。「今までの練習、取り組みが評価される。平常心でリラックスして行けば、絶対に決まる」と、仲間を信じ、自分を信じ集中し放った。ボールはゴールキーパーの脇の下を通過し、ゴールネットに吸い込まれた。山梨学院は前半残り2分で東海女子から1点を奪い前半を終了した。
山梨学院は後半の9分に、東海女子にペナルティーコーナーを与えた。東海女子の9番・FW大谷沙織(4年)は、6番・DF小関佳奈(3年)のスイープに、タッチシュートで同点とした。山梨学院は同点にされてからも、サークルトップからのフリーヒットなどで攻撃の手は緩めない。東海女子は、短いパスをつなぎ攻撃を仕掛ける。一進一退の攻防が続く。35分が過ぎ、勝負は同点引き分けで前・後半各7分30秒の延長戦に持ち越された。
山梨学院は、いずれかのチームが得点した時点をもって終了する延長戦で、前半3分、5分、7分と東海女子にペナルティーコーナーを与えたがゴールを死守した。山梨学院は、後半3分にペナルティーコーナーを得た。4番・DF村上藍(4年・石動)は、「コーナーの練習は人一倍やってきた。ここで決めなければヒッターでない」と、自問自答した。「落ち着いて打てば、大丈夫」と、天を仰ぎ深呼吸した。村上は強烈なプッシュシュートで決勝ゴールを決めた。
岩出美幸主将(4年・今市)は「チームは、攻める場面でしっかりと攻め切れていた。ボールに集中するあまりにマークのズレもあったが、全員で良く守りよく攻めた。明日は、どこが相手でも自分たちのホッケーをするだけ。気持ちを高めて『勝つ』ということにチーム一丸となって挑みたい」と述べた。
ジョン・シアンコーチは「延長前半の3本を良くとめてくれた。そして、後半のワンチャンスを良く決めてくれた。いずれにせよ、このチームには今日の中島や村上などのように、自分たちが自信を持っている様々な形がある。明日は、『執念をもち』『仲間を信頼し』『チーム一丸となれば』勝つ」と語った。
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