第29回全日本学生ショートトラックスピードスケート選手権大会
学校対抗暫定 男子・山梨学院 女子・阪南
〜 男子・山梨学院 5種目完全制覇で15回目の総合優勝狙う 〜
 

日本学生氷上競技連盟、日本スケート連盟は11月4日、長野県・帝産アイススケートトレーニングセンターで第29回全日本学生ショートトラックスピードスケート選手権大会1日目を行った。学校対抗競技は男子・女子ともに、500メートルと1500メートルが行われた。1500メートルの優勝者は、男子は山梨学院大の伊藤潤二(3年)。女子は阪南大の小澤美夏(3年)となった。500メートルの優勝者は、男子は山梨学院大の藤本貴大(4年)。女子は筑波大の酒井智美(3年)となった。1日目を終わって学校対抗の暫定順位は、男子は2回目の5連覇と5種目完全制覇で15回目の優勝を目指す山梨学院大学が1位で122点。2位は57点の福岡大学。3位は47点の慶應義塾大学。女子は、2連覇2回目の優勝を目指す阪南大学が1位で38点。2位は20点の日本体育大学。3位は18点の東京女子体育大学となっている。明日は男・女1000メートル、男子3000メートル、男子5000メートルリレー、女子3000メートルリレーが行われる。


山梨学院の藤本貴大(4年)と伊藤潤二(3年)は、10月27日から3日間、韓国全州市で開かれたワールドカップ第2戦に参戦して、藤本は2002年のワールドカップ500メートルで、寺尾悟(トヨタ自動車)が銀メダルを獲得して以来の銀メダルを獲得した。伊藤は1500メートルで、6位入賞を果たし、ともに30日に帰国しチームメイトと合流した。
今日の学校対抗競技決勝は、男女の1500メートルと500メートルが行われた。山梨学院大は、男子1500メートル決勝で、海外遠征の疲れを見せない滑りで、伊藤潤二(3年)が優勝した。伊藤は「スムーズに試合運びができた」。レースは、リンクを13周半する。「特にマークする選手はいなかったので、自分が何処で仕掛けるかがポイントだった」。「勝負どころで前に出た」と、「7周と8周で少しずつ前の様子を窺い勝負した」そのまま1位でゴールした。伊藤は「このレースで課題も残った。インをしめるときにスピードが落ちてしまう。スピードを殺さないスケーティングに心掛けたい」と、来週行われる江戸川を睨むレースをしていた。
井出武士(2年)は「2週間前に東日本大会で他の選手に巻き込まれて捻挫した。痛みを押して、チームのためと自分のために出場した。休むと、このまま滑れなくなるのではと不安に駆られる。今日のレースは、前を滑っていた慶応義塾大の選手が転倒して、マークしていた瀬谷和三(山梨学院4年)先輩がふくらみインがあいたので、そのまま行った」と、3位でゴールした。
男子500メートル決勝は、山梨学院大の藤本貴大(4年)が優勝した。藤本は「スタートから吉澤が、早いペースをつくってくれたお陰でレースが遣りやすかった。」レースはリンクを4周する。吉澤純平(4年)はスタートダッシュした。1周、2周とどんどん加速させ、後続を引き離す。藤本は「飛ばすことは最初から分かっていた」と動揺はまったくなかった。余裕を持って、周回を計るように残り1周で、吉澤のインをつき前に出てゴールした。
2位の吉澤純平(4年)は「インのスタートだったので、最初から行った。藤本にはインがあいたところをつかれた」と、淡々と述べた。
川上隆史監督は「この大会は、大学生のトップが参加して行われる。男子は500メートル、1000メートル、1500メートル、3000メートル、5000メートルリレー。女子は500メートル、1000メートル、1500メートル、3000メートルリレーで、全レースの個人得点を集計し所属する大学別に団体得点を与え、大学別の総合順位を決定する大会。今年の男子は他校を圧倒しているので、優勝だけではなく5種目完全制覇で15回目の総合優勝と2回目の5連覇を狙うことを掲げた。選手は、ワールドカップ、冬季アジア大会、世界選手権、ユニバーシアードの選考会や本大会出場などで、大変過密スケジュールの中で疲れていると思う。来週は、江戸川で第30回全日本選抜ショートトラックスピードスケート選手権大会が行われる。これは、ワールドカップ派遣選手選考競技会(北米地区大会)と第6回アジア冬季競技大会(2007/中国・長春)日本代表選手選考競技会が兼ねられている大事な試合がある。本当は選手を休ませたいが、大学の名誉を賭け戦うこの大会は各校がしのぎを削る伝統の戦い。特に今年は、山梨学院60周年というエポックメーキングの年。皆で頑張り、新たな記録をつくって花を添えたい」と語った。


■1500メートル決勝 ※アルバムはこちら
【 男 子 】1位 山梨学院大 伊藤潤二(3年・山梨学院)、2位 国士舘大 桜井雄馬(1年)、3位 山梨学院大 井出武士(2年・山梨学院)
【 女 子 】1位 阪南大 小澤美夏(3年)、2位 阪南大 南瑠美(2年)、3位 神奈川大 坂下泰子
■500メートル決勝 ※アルバムはこちら
【 男 子 】1位 山梨学院大 藤本貴大(4年・文徳)、2位 山梨学院大 吉澤純平(4年・山梨学院)、3位 慶應義塾大 中原康仁(3年)
【 女 子 】1位 筑波大 酒井智美(3年)、2位 順天堂大 貞包紘子(2年)、3位 日本体育大 小山友香里(1年)