関東大学ラグビーリーグ戦2部
10番・古屋先取点も 1部入れ替え望み絶たれる
 

関東ラグビーフットボール協会は11月23日、東京・トヨタ府中スポーツセンターグランドで関東大学ラグビーリーグ戦2部の2試合を行った。5勝1敗で2位の山梨学院大学は、6戦全勝で1位の拓殖大学と1部入れ替え戦を賭けて対戦した。山梨学院は前半、4分に9番・大山信光(3年・広島工業)から10番・古屋孝広(3年・甲府工業)とつなぎ中央に先制のトライ。10番・古屋の自らのゴールキックも決め7対0と先取点を奪った。しかし、前半7対14、後半7対17の14対31で負け3位となり、1部入れ替え戦の望みが絶たれた。5勝1敗で2位の埼玉工業大学と4勝2敗で4位の専修大学は51対20で埼玉工業大学が勝った。その結果4強は、1位 拓殖大学、2位 埼玉工業大学、3位 山梨学院大学、4位 専修大学となり、拓殖大学は1部昇格が決まり、埼玉工業大学は1部入れ替え戦の出場権を獲得した。


山梨学院は前半、4分に9番・大山信光(3年・広島工業)から10番・古屋孝広(3年・甲府工業)とつなぎ中央に先制のトライ。10番・古屋の自らのゴールキックも決め7対0と先取点を奪った。30分、敵陣左5メートルまで攻めあがったが、相手10番・ダニエル・ピータース(2年)にキックされ、これを相手11番・伊藤惇(3年)がキャッチし独走して中央にトライ。10番・ダニエルのゴールキックも決まり同点にされた。39分には、自陣左5メートルのモールから相手7番・シオネ・バツベイ(3年)に抜け出され左中間にトライされる。10番・ダニエルのゴールキックも決まり7対14とされ前半を終了した。
▲後半、山梨学院は10分敵陣右22メートルのモールから9番・大山信光(4年・湘南工科)が、10番・古屋孝広(3年・甲府工業)へ、14番・佐井雄大(千葉工業4年)は古屋からボールを受け取ると、相手をかわして中央にトライ。10番・古屋のゴールキックも決まり14対14の同点とした。31分には、中央ラックから相手の9番・佐藤聖児(3年)が、10番・ダニエル・ピータース(2年)へ、さらに13番・横山伸一(3年)へ、そして12番・川野剛(4年)とつなぎ左隅にトライした。10番・ダニエルのゴールキックも決まり14対21とされた。35分には、左22メートルから10番・ダニエル・ピータース(2年)にペナルティー・ゴールを決められ14対24とされた。40分には、ドロップアウトから相手14番・横山健一(2年)にキャッチされ、そのまま左隅にトライされ、10番・ダニエルのゴールキックも決まり14対31とされた。

片平朝希主将(4年・湘南工科)は「チーム自体は良いチームだった。キャプテンになって、チームをまとめることの難しさを痛感したとともに、同時にチームがまとまれば強くなるということも分かった。後輩には、4年生の無念をはらすべき1部復帰を来年果たしてもらいたい」と、述べた。
秋廣秀一ヘッドコーチは「2部の目に見えない壁に撥ね返されたというのが実感。しかし、選手は大きな選手を相手に良く戦った。全てを出し切り、最後の最後で足が止まった。18点(拓大に18点差で勝てれば無条件で1部復帰)がプレッシャーとなり精神的ゆとりが持てなかった。キックで勝負しなければならないところでボールを廻し、体力を消耗し力尽きた。後半18分、14対14の勝負どころ。ハーフウェイラインからキックで攻めなければいけないところを、ボールを廻す冒険にかけた。敵陣で、ギャンブルを仕掛けなければならなかつた。デザインミス。相手はフィジカルで、フィットネスラグビー。最後は体力の差がでて、相手のワイドパスに対抗できなかった。前半は、横に動く省エネ『蟹作戦』が的中していただけに残念」と、述べた。
吉田浩二監督は「前半は、コーチの作戦どおりにことが運んだ。気力で持っていったが、滑る芝などで体力が消耗した。ほんの、ちょっとした差。後半26分までは同点だった。片平を中心に全員が頑張り、最後の最後までどちらに勝利の女神が微笑むかわからない試合だった。勝負に負けたかもしれないが、選手は持てる力を出し切り、やりきった。得てして、このような試合は一本の緊張の糸が切れると、立て続けに点を許す。ともあれ、春のオープン戦では14対70と力の差があったが、チームは着実に成長した。全員が気持ちを込めて戦ってくれた。褒めてあげたい。この試合で後輩は、弱い部分、強い部分を体得したと思う。また、練習を真剣に何時からやれば、どのくらいやれば勝てるかわかったと思う。後輩は、4年生の思いを来年必ず叶えてくれる」と、語った。
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