日本スケート連盟（橋本聖子会長）は１１月２５日、長野県・帝産アイススケートトレーニングセンターで２００７ユニバーシアード冬季大会日本代表選手選考競技会１日目を行った。競技は男子４５名・女子１９名が参加し、男女ともに１５００Ｍと５００Ｍの決勝が行われた。男子は「１５００Ｍ」優勝　藤本貴大（山梨学院大）、「５００Ｍ」優勝　三浦裕（阪南大）。女子は「１５００Ｍ」「５００Ｍ」ともに小澤美夏（阪南大）が優勝した。注目の２００６年ワールドカップ　銀メダリストの藤本は、１５００Ｍで優勝し好スタートを切ったものの、得意種目の５００Ｍでインを衝かれ接触のアクシデントに見舞われ優勝を逃した。藤本は明日、１位の三浦の８点差を追い逆転優勝を狙う。女子は、小澤が６８得点で２位以下を大きく引き離し優勝を目指す。明日の最終日は、男・女ともに１０００Ｍ、３０００Ｍスーパーファイナルが行われる。
ユニバーシアード冬季競技大会派遣選考会は、第７回全日本学生ショートトラックスピードスケート個人選手権大会で行われている。従って、卒業生であってもその参加資格のある者は特別に本大会への参加を認められ、山梨学院大学の卒業生、伴野清貴(南佐久スケート協会)や吉澤一哉（とらふぐ亭）が参加して行われている。ユニバーシアードは、男女５人が出場し１月１７日から２７日にイタリア・トリノで行われる。男子はワールドカップ出場の山梨学院大学　吉澤純平が内定しており４枠を、女子は５枠の出場権を賭け、男子４５名・女子１９名が熱戦を繰り広げている。

男子１５００メートル（１３周半）は、藤本貴大（山梨学院大）が優勝した。レースは、伴野清貴(南佐久スケート協会)、上村大輔(大阪経済大)、桜井雄馬（国士舘大）が先行し、瀬谷和三（山梨学院大）、藤本が後を追う展開となった。藤本は「１５００は、優勝は狙っていなかった。次に行われる５００に照準を合わせるためレースを押さえた」と、ラスト２周で３位に上がり前を滑る伴野と上村を先行させる。「伴野選手と上村選手が争っていたので、巻き込まれないようにコースをアウトにずらして、大事に滑っていた」。ラスト１周の直線で、レースが動いた。上村が１位の伴野のインを抉じ開けるが接触し、両者が第４コーナーの出口でバランスを崩し前が開いた。藤本は、その隙を衝いてスパートをかけトップに躍り出て、そのままゴールした。１位　藤本貴大（山梨学院大）、２位　三浦裕（阪南大）、３位　伴野清貴(南佐久スケート協会)。
女子１５００メートルは、１位　小澤美夏（阪南大）、２位　武田仁美(阪南大)、３位　貞包紘子(順天堂大)。
男子５００メートル（４周半）は、三浦裕（阪南大）が優勝した。藤本貴大（山梨学院大）が最初からトップを奪いラスト１周の直線で、伴野清貴(南佐久スケート協会)にインを衝かれ接触のアクシデントに見舞われ、最終の第４コーナー出口でスピードダウンし、後から来た三浦裕（阪南大）に優勝を奪われた。１位　三浦裕（阪南大）、２位　上村大輔(大阪経済大）、３位　藤本貴大（山梨学院大）。
女子５００メートルは、１位　小澤美夏（阪南大）、２位　酒井裕唯(早稲田大)、３位　小山友香里(日本体育大)。

総合順位は、「男子」１位　三浦裕（阪南大）５５得点、２位　藤本貴大（山梨学院大）４７得点、３位　上村大輔(大阪経済大)２１得点、４位　伴野清貴(南佐久スケート協会)１３得点、５位　瀬谷和三（山梨学院大）８得点。「女子」は１位　小澤美夏（阪南大）６８得点、２位　酒井裕唯(早稲田大)２９得点、３位　貞包紘子(順天堂大)２１得点、４位　武田仁美(阪南大)２１得点、５位　小山友香里(日本体育大)１３得点となった。

藤本貴大選手は「１５００メートルは、前の位置で勝負と思っていたら、前のアクシデントで、いつの間にか前に出ていた。ラッキーな優勝だった。５００メートルは優勝を狙っていただけに残念。インから来るのは分かっていた。ブロックしょうと思ったが弾き返された。最初から先頭に出て、残り２周で振り切ろうと思ったが出来なかった。まだまだ、自分の体力と技術不足。相手にチャンスを与えない、付け入る隙を与えない滑りを心掛けたい。明日は、１０００メートルで逆転し、３０００メートルスーパーファイナルでは得点上位者をマークして総合優勝を狙いたい。戦いの結果として、ユニバーシアード代表はついてくる」と述べた。
篠原祐剛コーチは「藤本は、体調が良く体の切れが良い。ここにきて、総合優勝へのモチベーションも高まっている。藤本には、まったく心配していない。ただ、１５００メートルは作戦どおりに行ったが、５００メートルは不覚をとった。スピードを抑えるのも手だが、相手に隙を与えた。それより、相手の力を考えて前半から行き、突き離したほうが良かった。このことで、他校の選手に得点をプレゼントし、藤本以外の山梨学院の選手に影響がでた。明日は、藤本以外に何人ユニバーシアード代表に送り出せるかがポイント」と答えた。

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