日本学生氷上競技連盟(西田潔会長)、日本スケート連盟(橋本聖子会長)は12月7日、群馬県総合スポーツセンター伊香保リンクで第26回全日本学生スピードスケート選手権大会第1日目を行った。総合競技女子3000mで、山梨学院大学の名取英理(3年・東海大学第三)は04分33秒67で優勝した。しかし、名取は500mで氷に上手く乗れず43秒40の4位。総合成績4位(089.011)と、1位の信州大の住吉都(087.360)に大きく引き離されているが、明日の1500mで2連覇を目指し、諦めずに大逆転で初の総合優勝を狙う。明日は、スプリント競技が男女とも「500m」「1000m」、総合競技は男子「1500m」「10000m」、女子「1500m」「50000m」を行い、スプリント競技と総合競技の総合優勝者が決まる。
競技は、スプリント競技が男女とも「500m」「1000m」2距離2回の総合タイムで総合優勝を争う。総合競技は、男子「500m」「1500m」「5000m」「10000m」、女子「500m」「1500m」「3000m」「50000m」の4距離の総合タイムで総合優勝を争う。第1日目の今日は、スプリント競技が男女とも「500m」「1000m」。総合競技は、男子「500m」「5000m」、女子「500m」「3000m」を行った。
■『女 子』スプリント競技
500mで3位の山梨学院の石田誌穂(3年・北海道池田)は、「不本意。相手を気にしすぎてスタートに失敗した。入りの100mが11秒06と遅く、思いどおりの滑りが出来なかった」。1000mは、「500mでの出遅れを取り返そうと、タイムや順位を気にせずに最初から飛ばしが、最終コーナーの残り約150mで、持病のヘルニア(今年の夏診断)からくる左足に痛みがはしりペースダウンした」と4位となり、総合成績を3位とした。「明日は自分の持ち味である最初から加速する自分らしい滑りで頑張りたい」と述べた。
1000m3位で、高校と大学を通じて初めて表彰台に上がった郷亜里砂(1年・白樺学園)は、「嬉しい。大学では、ショートトラックと両方やれる山梨学院大に進学した。ショートに取り組み、直線からコーナーにかけて上手くなったと思うが、スタートが遅く課題が残る」と、500メートル4位、1000m3位で総合成績4位につけた。「明日は、今日以上に頑張り、表彰台を目指したい。そして総合3位を狙いたい」と語った。
□総合成績
1位 河田智子(信州大)、2位 岡島由香(日体大)、3位 石田誌穂(山学大)
□「500m」
1位 河田智子(信州大)、2位 岡島由香(日体大)、3位 石田誌穂(山学大)
□「1000m」
1位 河田智子(信州大)、2位 岡島由香(日体大)、3位 郷亜里砂(山学大)
■『女 子』総合競技
3000mで優勝した山梨学院の名取英理(3年・東海大学第三)は、「あまり調子は良くなかった。500mは氷に上手く乗れずバタバタだった」と4位。「3000mを優勝できてホットしている。最初ゆっくり入りすぎた。連戦での疲れはなかったが、残り200mで足が動かなくなった。滑るリンクだったので記録を狙っていたが残念。明日は、1500mで優勝(2連覇)を目指し、総合順位では大逆転を諦めずに頑張りたい」と述べた。
500mと3000mで3位の十河梓(3年・北海道池田)は、「今日は、コーナーの取り方と入り方という課題をもって滑った。500mと3000mで3位だが、自分の滑りができずタイム的に納得できない」と総合成績2位にもあまり喜びは無い。「明日の1500mは得意種目なので、ラップを落とさずに滑りたい。5000mは2年ぶりの滑走。3000mのイメージの延長で頑張りたい」と述べた。
□総合成績
1位 住吉都(信州大)、2位 十河梓(山学大)、3位 須郷遥(信州大)
□「500m」
1位 住吉都(信州大)、2位 須郷遥(信州大)、3位 十河梓(山学大)
□「3000m」
1位 名取英理(山学大)、2位 吉田愛結美(日体大)、3位 十河梓(山学大)
篠原祐剛コーチはスプリント競技女子について、「石田は500mで1位か2位が取れる選手。緊張感が足りなかった。ユニバシアード代表選手らしく、明日は緊張感を持ってよいレースをしてもらいたい。郷はシートトラックを練習している。コーナリングで思い切り行けとアドバイスした。明日は、順位を意識せずに、思い切って自分の力を出し切ってもらいたい」と、総合競技女子について「十河は、1500mが得意なので5000mで粘り表彰台を目指してもらいたい。名取は、タイムは本人も納得していないと思うが、連戦で疲れがピークだと思うが、ユニバシアード代表選手としての自覚を持ち、悪いなりにまとめて3000mで優勝したのは評価できる。明日も気合を入れて自分の滑りに徹し頑張ってもらいたい」と述べた。
川上隆史監督はスプリント競技女子について、「石田はユニバシアードに選ばれている選手。試合に勝たなければいけない。明日は本来の力を出し切って、総合成績2位を獲得してもらいたい。郷の活躍は評価できる。まだまだ伸びる選手。ショートでも全日本出場権を獲得した成長株。スピードスケートでのダッシュからスケーティングのつなぎのところのパワーを全開して滑ってもらえば、明日も期待できる」と述べ、総合競技女子について「総合成績が2位の十河は中距離選手、明日の1500mは得意なので貯金をし、5000mで粘り、表彰台を目指してもらいたい。名取は3000mで優勝はしたが、苦手な500mで信州大の住吉選手に大分離され、優勝が厳しい状況になった。明日は、ユニバシアード代表選手としての頑張りに期待したい」と語った。
■ スプリント競技アルバム「500m」「1000m」
☆ 石田誌穂(3年・北海道池田)
☆ 郷亜里砂(1年・白樺学園)
■ 総合競技アルバム「500m」「3000m」
☆ 名取英理(3年・東海大学第三)
☆ 十河梓(3年・北海道池田)
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