日本陸上競技連盟、全国高校体育連盟、毎日新聞社などは12月24日、京都市の西京極陸上競技場を発着点に男子第57回全国高校駅伝競走大会を行った。47校が参加して、7区間42.195kmのコースで行われた。山梨県代表の9年連続9回出場の山梨学院は、1区オンディバ・コスマス(2年)が昨年の6位29分38秒を、10秒上回る29分28秒で3位と順位もタイムも上回る成績で襷リレー、2区の主将・山口巧(3年)も昨年を30秒更新する好走で、山梨学院は流れを掴むかに見えたが、後続が崩れ2時間11分48秒で41位となった。優勝は、広島県代表の世羅が2時間3分18秒で、仙台育英の史上初の4年連続を阻止する32年ぶり5回目の優勝を果たした。
【男子】12時30分の西京極陸上競技場は、天候 曇り、気温 10.0度、湿度 50.0%、風 北東、風速 3.6m/sと、のコンディション。
山梨県代表の山梨学院は、1区 オンディバ・コスマス(2年)、2区・山口巧(3年)、3区・尾崎博(2年)、4区・松浦光(3年)、5区・今村圭佑(2年)、6区・古屋勇希(1年)、7区・小池郁斗(2年)の7名で臨んだ。
1区[10km 西京極陸上競技場から烏丸鞍馬口]
1区オンディバ・コスマス(2年)は、前列11番目(外側4番目)からスタートした。昨年と同じくスタートから早くも、仙台育英のミカ・ジェル(3年・宮城)、世羅のジョセフ・ギタウ(3年・広島)、コスマス、青森山田のマーティン・ワウェル(3年・青森)がトップを形成する。4キロ過ぎて、仙台育英のジェルが前に出る。コスマスは食い下がるが4位に後退。中継所手前でコスマスは前を行く青森山田のワウェルを抜き、昨年の6位29分38秒を10秒上回る29分28秒で3位と順位もタイムも上回る成績で、第1中継所 烏丸鞍馬口で待つ2区 主将・山口に襷を渡した。1位 仙台育英 ミカ・ジェル(3年・宮城)、2位 世羅 ジョセフ・ギタウ(3年・広島)、3位 山梨学院 オンディバ・コスマス(2年・山梨)、4位 青森山田 マーティン・ワウェル(3年・青森)、5位 埼玉栄・中西拓郎(3年・埼玉)。
2区[3km 烏丸鞍馬口から丸太町河原町]
2区主将・山口巧(3年)は、下り坂でのスピードの争いとなるコースで、追い上げてくる青森山田の立石大祐と競り合い抜かれたものの、昨年を30秒更新する8分41秒のチーム順位4位と好走し、第2中継所の3区 尾崎に襷を委ねた。1位 仙台育英 川上遼平(2年・宮城)、2位 世羅 小盛玄佑(3年・広島)、3位 青森山田 立石大祐(2年・青森)、4位 山梨学院 山口巧(3年・山梨[33位])、5位 埼玉栄・三芳宏夢(2年・埼玉)。
3区[8.1075km 丸太町河原町から国際会館前]
3区(キロ)尾崎博(2年)は、全般的に上がりでコーナーが連続し、登りの起伏の激しいタフなコースの、丸太町通、東大路通、今出川通、白川通、宝池通を、25分56秒と区間38位のチーム順位17位と予想外に苦戦した走りで、第3中継所国際会館前の4区松浦に襷を手渡した。1位 世羅 鎧坂哲哉(2年・広島)、2位 仙台育英 棟方雄己(2年・宮城)、3位 西脇工 八木勇樹(2年・兵庫)、4位 青森山田 田村優典(2年・青森)、5位 九州学院 栗原俊(2年・熊本)。
4区[8.0875km 国際会館前から丸太町寺町]
4区松浦光(3年)は、3区を逆走する下りで起伏のある難コースで、宝池通、白川通、今出川通、東大路通、丸太町通を、25分24秒と力走するが区間45位のチーム順位29位として、第4中継所丸太町寺町の5区今村に襷を託した。1位 世羅 清谷匠(3年・広島)、2位 仙台育英 橋本隆光(2年・宮城)、3位 九州学院 谷葡q舟(2年・熊本)、4位 青森山田 石田亮(3年・青森)、5位 西脇工 細川勇介(2年・兵庫)。
5区[3km 丸太町寺町から烏丸紫明]
5区今村圭佑(2年)は、3区を逆走する上がりでスピードを争うコースの丸太町通、烏丸通を、9分51秒と粘りの走りを見せたが区間45位のチーム順位30位で、第5中継所烏丸紫明の6区古屋に襷を手渡した。1位 世羅 堀弘樹(3年・広島)、2位 仙台育英 斉藤貴志(1年・宮城)、3位 西脇工 新庄浩太(1年・兵庫)、4位 九州学院 坂口竜成(2年・熊本)、5位 豊川工 小嶌裕貴(2年・愛知)。
6区[5km 烏丸紫明から西大路下立売]
6区古屋勇希(1年)は、1区を逆送する3キロ登って、2キロ下がる烏丸通、紫明通、堀川通、北大路通、西大路通を、16分19秒と辛抱の走りで区間46位のチーム順位38位で、第6中継所西大路下立売の7区アンカー小池に襷を託した。1位 世羅 中原薫(3年・広島)、2位 仙台育英 渡辺光(3年・宮城)、3位 豊川工 小柳津幸輝(3年・愛知)、4位 九州学院 辻本啓吏(3年・熊本)、5位 西脇工 石田信(3年・兵庫)。
7区[5km 西大路下立売から西京極陸上競技場]
アンカー小池郁斗(2年)は、1区を逆送する。下がって上がって長く下る西大路通、五条通、競技場へと戻るコースを、16分09秒と粘る走りで区間47位のチーム順位41位とし、2時間11分48秒で7人の襷をゴールに運んだ。1位 世羅 中原大(1年・広島)、2位 仙台育英 上野渉(1年・宮城)、3位 豊川工 早川智浩(1年・愛知)、4位 西脇工 山本啓八(3年・兵庫)、5位 九州学院 仲野大悟(2年・熊本)。
オンディバ・コスマス(2年)は「タイムは良くなかったが、3位になれて良かった。最初の登りが疲れた。仙台育英のミカ・ジェルらに離されたが、無理をせず自分のリズムを崩さずに我慢して走った。ゴール手前で青森山田のマーティン・ワウェルを捉えることができて嬉しい」と述べた。
主将・山口巧(3年)は「経験者は3年生2人だけで、全国大会が初めての選手が多くて、プレッシャーに負けてしまった。自分の走りは、自己記録を30秒更新し、昨年の雪辱晴らすことができた。後輩もきっと来年はチームとして上位を狙い雪辱晴らしてくれると思う」と語った。
箱崎孝久コーチは「男子は厳しいと思った。山口は、主将の意地を見せてくれた。後輩は、山口を見習って、来年リベンジしてもらいたい」と述べた。
渡辺繁生監督は「男子は、予選タイムから41位と厳しい見方があったが、そのとおりとなった。しかし、目標タイムをクリアしたのは、2区の山口だけ。厳格に言えば1秒オーバーしたが、昨年のタイムを30秒縮める頑張りで、順位も一つだけ落としただけで4位と、主将として重責を果たした。1区のコスマスは練習が足りなかった。尾崎は想定したより1分以上違った。山口を除いて、実力が出し切れなかったが、2年生以下は良い経験を積み来年に繋がったと思う」と語った。
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