天皇杯 平成18年度全日本レスリング選手権大会
山梨学院大男子 秋山F120s級 山本G96s級 3位
〜 F96s級 小平(警視庁)4年連続5度目の優勝 〜
 

日本レスリング協会(福田富昭会長)は1月26日、東京の駒沢オリンピック公園総合運動場体育館で、天皇杯 平成18年度全日本レスリング選手権大会第1日目を行った。男子のグレコローマンスタイルとフリースタイル、女子レスリングの3スタイル9階級が行われた。山梨学院大学男子は、フリースタイル96s級の木暮僚太(2年)がベスト8、120s級の秋山智史(3年)と、グレコローマンスタイル96s級の山本雄資(2年)が3位となった。山梨学院大学卒業生のフリースタイル96s級の小平清貴(警視庁)は4年連続5度目の優勝を達成した。高田裕司監督は「今日は2年生でフリーの木暮とグレコの山本、3年生でフリー秋山が出場した。山本と秋山が3位と善戦した。ベスト8となった木暮は、チャンピオンの小平が相手なのでしょうがない。3人ともに、来年度は学生チャンピオンになってもらいたい」と語った。


山梨学院大学から男子グレコローマンスタイル96kg級の山本雄資(2年・多度津工業高)、男子フリースタイル96kg級の木暮僚太(2年・霞ヶ浦)と120kg級の秋山智史(3年・飛龍)の3名が出場した。。

☆ 山本雄資(男子グレコローマンスタイル96s級)
☆ 〜 気管支炎とコイントスには嫌われ 準決勝で敗退3位 〜

●2回戦  対 森保弘(四日市市体育協会)
山本雄資(2年)は、2回戦をBマットで森保弘(四日市市体育協会)と対戦。両者は攻め手を欠き第一ピリオド試合開始から1分が経過した。グレコローマンのルールでクロス・ボディ・ロックの攻防が行われる。コイントスで相手に先に攻撃権を奪われた山本は、マットにひざまずき両手をつけると、森に俵返しをする時の組み方で30秒間攻められ2ポイント献上した。攻撃権が交代して山本は30秒間攻め2ポイントを奪った。ルールで、最終ポイントを奪った山本が第一ピリオドを奪った。
▲第二ピリオドも、両者攻め手を欠き1分が経過。クロス・ボディ・ロックの攻防が行われる。山本は、コイントスで相手に攻撃権を奪われたが30秒間攻撃をしのぎ1点を得た。山本は、攻撃権が交代して30秒間攻めて2ポイントを奪い第二ピリオドを取り、2対0で勝ち準決勝に進出した。

●準決勝  対 山口竜志(拓殖大学)
▲山本は準決勝をBマットで山口竜志(拓殖大学)と対戦。第一ピリオド、互いに技を仕掛けるが決め手を欠き1分が経過。クロス・ボディ・ロックの攻防が行われる。山本は、コイントスで相手に攻撃権を奪われたが30秒間攻撃をしのぎ1ポイントを得た。山本は、攻撃権が交代して30秒間攻めたてたがポイントを奪えず1ポイントを献上した。ポイント数で並んだが最終ポイントを奪った選手が勝ちというルールで、山本は第一ピリオドを取られた。
▲第二ピリオドも、両者攻め手を欠き1分が経過。クロス・ボディ・ロックの攻防が行われる。山本は、コイントスで攻撃権を取り30秒間攻撃し2ポイントを奪う。攻撃権が交代して30秒間攻められ2ポイントを取られ、ポイント数で並んだが最終ポイントを奪った選手が勝ちというルールで、山本は涙を呑んだ。

●昨年に続き2度目の山本は、気管支炎で病み上がりの出場となった「3位の自分に納得できない。気管支炎、6分間関係ない」と吐き捨てた。「3位では駄目です。決勝で勝って、優勝を狙っていた」と自分にフィードバックしていた。
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☆ 木暮僚太(男子フリースタイル96s級)  
☆ 〜 先輩・小平チャンピオンにフォール負けでベスト8 〜

●1回戦 対 高砂祐也(山形市立商業高)
木暮僚太(2年)は1回戦をBマットで高砂祐也(山形市立商業高)と対戦。第一ピリオドの開始まもなく足払いで1ポイントを奪うと、終了間際グランドからのローリングで2ポイントを追加し、1対0とした。
▲第二ピリオド相手に1ポイントリードされたが、落ち着いた戦いで徐々に相手にプレッシャーを与え、終盤片足タックルで3ポイントを奪い、2対0で2回戦に進出した。

●2回戦  対 小平清貴(警視庁)
▲木暮僚太は2回戦をBマットで、4連覇5回目の優勝を目指す山梨学院大学 卒業生の小平清貴(警視庁)と対戦した。第一ピリオドの開始から木暮はチャンピオンの小平にプレッシャーをかけられ防戦に努めるが、5ポイトを奪われ0対1とされた。
▲第二ピリオド開始から、ますます小平の攻撃が激しくなった。木暮は必死でこらえるが3ポイントを重ねられ、ついに力尽きフォローで敗れた。

●ベスト8となった木暮は「天皇杯全日本選手権は高校3年から出場して3年連続となるので、雰囲気に呑まれることなく臨んだ。1回戦は自分を見失わずに戦えたが、2回戦は無我夢中だった。小平先輩とは夏合宿とかに常に胸を借りているので思い切って戦ったが、力が通じなかった。練習を積み、力を付けて来年一つでも上を目指したい」と述べた。
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☆秋山智史(男子フリースタイル120s級) 
☆〜 明治乳業杯全日本選抜選手権に次いで3位 〜

●2回戦  対 秋葉洋一(練馬駐屯地レスリングクラブ)
秋山智史(3年)は2回戦をAマットで秋葉洋一(練馬駐屯地レスリングクラブ)と対戦。第一ピリオドの立ち上がり相手にフェイントを掛け相手が崩れたところを、バックを取り1ポイントを上げた。しかし、終盤に片足タックルで3ポイントを奪われ0対1とされた。
▲第二ピリオド、序盤相手が振って足取りに来たところを切り替えして3ポイントを奪った。中盤も落ち着いて相手のバックを取り1ポイントを追加した。相手に2ポイント返されるが、相手のバックを取り4ポイント目を奪い第二ピリオド取り、1対1とした。
▲第三ピリオド、開始早々相手に1ポイントを奪われた。中盤、相手を振ってバックを取り1ポイントを返すと、グランドからローリングを決め2ポイントを追加。終盤、攻め合い相手に2ポイント献上したが、終了間際に相手がタックルに来たところをかわし、バックを取り1ポイントを追加し第三ピリオドを取り、2対1で勝ち準決勝に進出した。

●準決勝  対 田中章仁(FEG株式会社)
▲秋山智史は準決勝をAマットで田中章仁(FEG株式会社)と対戦。第一ピリオド、お互い牽制して硬直状態。秋山は田中の圧力に押され場外に出され1ポイント献上した。秋山は、攻め手を欠き第一ピリオドを奪われた。
▲秋山は第二ピリオドに入っても、お互い牽制して硬直状態。秋山は田中に場外に出され1ポイントを奪われる。秋山は、最後まで攻め手を欠き第二ピリオドも取られ、0対2で負け3位となった。

●3位となった秋山は「準決勝はまったく何もできなかった。昨年の6月に行われた明治乳業杯全日本選抜選手権に次いで3位だった。これから練習を積み準決勝の壁を越えられるよう頑張りたい」と述べた。
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■ 優勝者
【男子グレコローマン】
  84kg級 松本慎吾(一宮運輸)
  96kg級 加藤賢三(自衛隊)
 120kg級 沢田直樹(山口県協会)

【男子フリースタイル】
 84kg級 鈴木 豊(自衛隊)
 96kg級 小平清貴(警視庁)
120kg級 田中章仁(FEG)

【女子レスリング】
67kg級 井上佳子(愛知・至学館高)
51kg級 服部担子(中京女大大学院)
59kg級 西牧未央(中京女大)

● 山梨学院大学卒業生の小平清貴(警視庁)は「決勝には米山祥嗣選手が出てくると思い、クリンチの練習をしてきたが、若い選手(坂本)が出てきた。世界を視野に入れて戦っているので日本では負けていられない。オリンピック代表権を取るには、根性しかないと思う。かなり厳しいが、代表権を取らないことには始まらないので、やり切らなければならない」と決意の程を語った。
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