山梨県高等学校野球連盟(輿水又幸会長)は10月6日、甲府市の小瀬球場で第60回秋季関東地区高校野球山梨県大会の準決勝2試合を行った。山梨学院大学附属高校は第2試合で甲府工業高校と対戦。山梨学院は1回表二死から、3番・土屋寛人(2年)の内野安打、4番・保延優馬(2年)の右前適時打、5番・野木慎太郎(2年)の右前適時打と2得点を奪った。3回表には、無安打で2点を追加。6回表にはダメ押しとなる1点を奪い5対0で勝利した。守っては、エース・保延優馬(2年)が9安打されながらも、バックの盛り上げで4つの併殺に仕留める野球で、5年ぶり5回目の関東大会出場を決めた。山梨学院は8日の第2試合で日本航空高校と優勝を賭けて戦う。
山梨学院は、1回表二死後に3番・土屋寛人(2年)が二塁への安打で出塁すると、4番・保延優馬(2年)の2−2で、3番・土屋が盗塁。続く、4番・保延が2−3から右前適時打し先取点を奪った。4番・保延が右翼手の捕手への返球の間に二塁に進塁すると、5番・野木慎太郎(2年)の右前適時打で生還し2対0とした。
3回表、先頭打者の1番・長崎治朗(2年)が四球で出塁すると、2番・外川智貴(2年)が送りバンド、これを相手投手が一塁へ暴投し、1番・長崎が一気にホームを突いて3対0。2番・外川も、この間に二塁に進塁。3番・土屋寛人(2年)の犠打で、2番・外川が進塁し二死三塁とした。続く、4番・保延優馬(2年)の3球目を相手投手がワイルドピッチし2番・外川が生還し、ノーヒットで2得点し4対0とした。
6回表、先頭打者の5番・野木慎太郎(2年)が左前安打で出塁。6番・山縣巧(2年)の犠打で、5番・野木が二塁に進塁。続く、7番・深澤晃一(2年)の左前安打で一・三塁とした。8番・三井翔(2年)が左適時打し5対0とした。
守っては、エース・保延優馬(2年)が1回裏に二死満塁とされたが、6番打者を三振に打ち取ってピンチを脱した。4回裏の一死満塁、3番者を二塁へのゴロに仕留めて併殺で切り抜けた。エース・保延はヒット9本、死四球7、失策2と毎回ランナーを背負いながらも、コーナーを丁寧に突く投球で内野ゴロに仕留め4併殺などで完封した。
エース・保延優馬(2年)は「守備陣が助けてくれた。とにかく、コースを丁寧に突き内野ゴロを打たせ、ゲッツーを取ることに心掛けて投げた。甲府工業には、地区大会で初回2点先取して3点取られているので丹念に投げた。また、バッターの初球が、ボールが多かったので修正したい。優勝して関東大会に行きたいので決勝でも頑張りたい」と述べた。
主将の長崎治朗(2年)は「勝ったことが全て、とても嬉しい。1年生がチームのために一生懸命貢献してくれたことも勝因。保延は平常心で投げてくれた。それに二遊間が良く答えてくれた。全体練習の後、それぞれが自発的に個々の課題に励んだ練習量のお陰。併殺4つも自主練習の賜物だと思う。失策もあったが、決勝 までには修正してくれると思うので心配していない。また、全員に足があるので守りにも攻めにも活かしていきたい。勝って関東に行きたい」と述べた。
田中信幸監督は「毎回ピンチを迎えたが、皆が保延の頑張れる要因をつくってくれた。また、それに良く保延が答えてくれた。とにかく、ベンチもスタンドも、選手と一緒になって良く戦ってくれた。こうした一体感が勝利をもたらしてくれたと思う。練習ではエラーで一・二塁のピンチとか、ミスがミスを呼んで大 ピンチとかの想定で練習を積んできた。このことが良かったのかもしれない。甲府工業さんに、幾度となく崩されるところをしのいで、完封で勝てたことは選手にとって大きな自信につながると思う。決勝戦も挑戦者、チャレンジャーとして全力で戦いたい」と語った。
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