日本スケート連盟は11月24日、甲府市・小瀬スポーツ公園アイスアリーナで第13回JOCカップジュニアオリンピックショートトラックスピード選手権大会 兼 2008世界ジュニアショートトラックスピードスケート選手権日本代表選考競技会(第1日目)を行った。山梨学院の男子・田中翔太郎(大学1年)は1 500mで残り7周でトップに立つと、そのままゴールし優勝。500mは準々決勝で足が流れて転倒し首位を守れず総合で2位となった。女子の中口雪絵(附属高校1年)は500mで4回目の再スタートにも拘らず集中力を切らすことなくスタートから2位につけ、そのままゴールし総合で3位につけた。渡邉唯(大学1年)は 1500mでスタートの失敗が響き3位でゴールし総合で5位につけた。明日の最終日、2008世界ジュニアショートトラックスピードスケート選手権の出場権獲得を目指し、山梨学院の男子・田中は逆転総合優勝を、女子の中口と渡邉は総合2位をともに狙い、小瀬スポーツ公園アイスアリーナで1000mと1500mスーパ ーファイナルを滑走する。
山梨学院は第1日1500mと500mを終えて、男子の田中翔太郎(大学1年)が1500mで先を滑る渡辺啓太(聖望学園高校)と吉田貴司(武蔵野学院高校)、上村翔太(ミナトSSC)を残り7周で抜きトップに立つと、そのままゴールし優勝した。34点でトップに立って迎えた500m、スタートから先頭に立った ものの2周目の第1コーナーを回り第2コーナーに差し掛かる手前で足が流れて転倒、首位を守れず1位で入った竹村崇行(神奈川大学)に総合で47.0点と13点差をつけられ、総合で2位(34.0点)となった。
女子の中口雪絵(附属高校1年)は500m決勝で4回目の再スタートにも拘らず集中力を切らすことなくスタートからトップを行く吉田麻里絵(岡山操山高校)の後の2位につけ、そのままゴールし総合で3位につけた。
女子の渡邉唯(大学1年)は1500mでスタートに失敗し4番手、それでも粘りを見せ3位でゴールし13得点を獲得した。500mは準々決勝で敗退し、総合5位となった。
【男子種目別成績】
●1500m
1位 田中翔太郎(山梨学院大学)、2位 渡辺啓太(聖望学園高校)、3位 竹村崇行(神奈川大学)
●500m
1位 竹村崇行(神奈川大学)、2位 佐藤弘章(名城大学)、3位 小松翔太(神奈川大学)
【男子団体総合成績】
1位 竹村崇行(神奈川大学)【47.0点】、2位 田中翔太郎(山梨学院大学)【34.0点】、3位 佐藤弘章(名城大学)【22.0点】、4位 渡辺啓太(聖望学園高校)【21.0点】、5位 小松翔太(神奈川大学)【13.0点】、6位 吉田貴司(武蔵野学院高校)【8.0点】、6位 坂爪亮介(太田工 業高校)【8.0点】、8位 小黒義明(相模原SSC)【5.0点】、9位 上村翔太(ミナトSSC)【3.0点】、10位 木村享平(伊勢崎商業高校)【2.0点】。
【女子種目別成績】
●1500m
1位 吉田麻里絵(岡山操山高校)、2位 藤原真実(ミナトSSC)、3位 渡邉唯(山梨学院大学)
●500m
1位 吉田麻里絵(岡山操山高校)、2位 中口雪絵(山梨学院大学附属高校)、3位 石田千賀(千里高校)
【女子団体総合成績】
女子 1位 吉田麻里絵(岡山操山高校)【68.0点】、2位 藤原真実(ミナトSSC)【29.0点】、3位 中口雪絵(山梨学院大学附属高校)【21.0点】、3位 石田千賀(千里高校)【21.0点】、5位 渡邉唯(山梨学院大学)【13.0点】、6位 菊池悠希(小諸商業高校)【8.0点】、7位 清 水小百合(中京大学)【5.0点】
1500mで優勝し総合2位の田中翔太郎(大学1年)は「1500mは予選から決勝まで満足の行くレースだった。500mはもともと苦手、2周目でエッジがスピードに耐えきれなくて抜けてしまい、右足が流れて転倒した。決勝に行ってポイントを稼いでおきたかった。悔しい。ここまで来たら、明日は何が何でも2 種目とも取りに行き総合優勝を目指したい」と述べた。
500mで2位、総合3位の中口雪絵(附属高校2年)は「1500mは準決勝で無理な突っ込みで失格した。500mが一番得意で得点できる確率が高いので狙っていた。1位に追いつけたが、無理な突っ込みで1500mが失敗していたので、無理をせずに確実に得点を取りに行き2位狙いとした。明日は世界ジュニア 出場が懸かっているので、自分の持っている力を全て出しきりたい」と述べた。
1500m3位で総合5位の渡邉唯(大学1年)は「1500mは予選から準決勝までは良かったが、決勝はスタートで出遅れ3位に終わった。500mは苦手な分野なので行けるところまで行ったが通じなかった。明日は1000mと1500mスーパーファイナルなので、気合を入れ直して無心になってプレッシャーに 負けないで頑張り、最後まで諦めないで世界ジュニア出場を狙いたい」と述べた。
篠原祐剛コーチは「男子の田中は、1500mに自信を持っておりレース展開も完璧だった。しかし、500mを取りこぼし総合順位は思惑から外れた。明日は得意の1000mと1500mスーパーファイナル。1000mで一気に優勝して総合優勝を射程圏内に引き寄せてもらい。そして後の1500mスーパーファイ ナルを優位に戦いたい。また、女子の中口は1500mを失格し泣いたと思う。しかし、500mでは、気迫が勝って2位となった。渡邉は1500mで出足なく3位と取りこぼした。中口と渡辺は明日、とにかく1000mを思い切り滑り、1500mスーパーファイナルではビックポイントを取りに行きともに総合2位を目指し 、世界ジュニア出場権を勝ち取ってもらいたい」と述べた。
雨宮惣一附属高校監督は「新海麻衣がワールドカップで出場していない。その分、第一人者として中口が頑張ってくれている。1500mでは失格したが、500mでは辛抱強く2位と活躍してくれた。明日は藤原真実さんや石田千賀さん、そして山梨学院大の渡邉唯さんとの戦いになる。1000mがポイントとなると思うので、悔いが残らないよう全力を出し切って頑張ってもらいたい」と述べた。
川上隆史大学監督・総監督は「1日目、山梨学院は残念なことに取りこぼしが田中の500mと中口の1500mであった。両選手とも決勝に進出して得点を挙げてもらいたかった。明日は、これをマイナスに捉えるのではなくて、気持ちを切り替えてプラスに捉えて戦ってもらいたい。田中はかえって、お尻に火が付いたことで 居直って良い結果が出ると思う。また、渡邉は1000m、1500mスーパーファイナルは得意な種目。山梨学院の3選手の調子は決して悪くない、3選手の奮起に期待し、優秀な美を飾ってもらいたい」と語った。
アルバム | 田中翔太郎 | 中口雪絵 | 渡邉唯 |
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