山梨学院広報室
山梨学院大学ローカル・ガバナンス研究センター設立記念講演会
地方自治の泰山北斗 片山善博氏招く
〜地方分権時代は議会中心主義で『魚河岸のせり』の如し〜

山梨学院大学ローカル・ガバナンス研究センターとローカル・ガバナンス学会は11月28日、同大学の山梨学院メモリアルホールで、山梨学院大学ローカル・ガバナンス研究センター設立記念講演会を行った。山梨学院大学は、2007年7月1日より、多様な人たちがかかわって地域を元気にする手法の方向を研究し政策提言する山梨学院大学ローカル・ガバナンス研究センターを設置した。この記念行事として、講師に元鳥取県知事で地方自治の泰山北斗の片山善博氏(慶応義塾大学大学院教授)を招いて、「自治体の自立と住民・議会・首長の役割 〜ローカル・ガバナンスの行方〜 」と題し講演を行った。片山氏は「地方分権の時代は『議会中心主義』の時代である。市民・住民の満足度が高い自治体が望ましい。それには住民の代表である議会の力量を増す議会制度改革が不可欠。また、議会は『魚河岸のせり』の 如しで、政策の優劣を公開の場で競い、合意と納得で最良の選択に導くことが必要。従って、有権者は議員選挙にも関心を持ち、人任せではなく自らが選ばなければならない」などと、地方分権の動向、これからの地域の課題、住民・議員・首長の役割などローカル・ガバナンスの行方を縦横無尽に語った。


片山善博氏は「地方分権の時代は『議会中心主義』の時代である。市民・住民の満足度が高い自治体が望ましい。地方分権が進んだことで、確かに自治体は権限移譲や税財源移譲で権限が増して強くなったが、住民はというと地方分権の恩恵に与っていない。市民・住民に地域の行政の判断権、決定権を移行するこ とが望ましい。それには、間接民主主義、直接民主主義、この両方を市民の意向が反映されるよう強めなければならない。首長(知事・市長・町長)は『案』、最高意志『決定権』は議会にある。議会は首長をチェックする役目を果たさなければならない。議会の招集権は首長にある。首長に不祥事が起きた場合は、首長は追及され たくないので当然議会を招集しない。2・3か月待てば良いがタイミングを逸し萎える。さらに、議案を首長は何でも出せるが、議員は十二分の1と共同提案でないと提出できない。キラリと光るものがあっても一匹狼は提出できないので折角の能力が発揮できない。これからは、住民の代表である議会の力量を増す議会制度改革が 不可欠。また、議会は『魚河岸のせり』の如しで、政策の優劣を公開の場で競い、合意と納得で最良の選択に導くことが必要。従って、有権者は議員選挙にも関心を持ち、人任せではなく自らが選ばなければならない」などと、地方分権の動向、これからの地域の課題、住民・議員・首長の役割などローカル・ガバナンスの行方を縦 横無尽に語った。
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