山梨学院(古屋忠彦理事長・学長)は11月29日、甲府市の川田『未来の森』運動公園でオブジェ『縄文の鼓動』の完成披露を行った。2007年7月16日に新潟県中越沖で起きた地震の発生後、震源地付近の海底で眠っていた縄文時代のブナやナラなどの古木(3100年~6500年前)が、液状化現象で目覚め海面に現れた。この古木を山梨学院が新潟県から約50個譲り受け、縄文土器が出土した川田『未来の森』運動公園の『縄文の風』の隣地約500平方メートルのエリアに、縄文時代の情景を表現したオブジェ『縄文の鼓動』を完成させた。完成披露には関係者や来賓約250名が参加。古屋理事長・学長は「ここを訪れた人に、中越沖地震のことを胸に刻みつつ、縄文の鼓動を感じてほしい」と挨拶。ファンファーレの中でテープカットが行われ、小学4年生64名による『縄文の詩』の朗読や高等学校吹奏楽部40名による『ロシアの皇太子セレクション』が演奏されるなど完成を祝った。また、教材としてアクリルの中に酸化しない特殊なオイルに古木を漬けた標本2本が、制作者から同法人の小学校と中学校に寄贈された。
古屋忠彦理事長・学長は「朝日新聞で古木の存在を知り問い合わせて、新潟県から譲り受けた。第一発見者でマダイ網にかかり、被害を受けながらも古木を引き揚げてくださった出雲崎漁業組合の皆様、また、2006年10月にオープニンした川田『未来の森』運動公園の『縄文の風』の隣地500平方メートルのエリアに、古代の集落をイメージしたオブジェ『縄文の鼓動』を制作してくださったナスエンジニアリング株式会社と株式会社富士グリーンテックに感謝申し上げます。ここを訪れた人に、中越沖地震のことを胸に刻みつつ、縄文の鼓動を感じてほしい」と挨拶をした。
ナスエンジニアリング株式会社 早田克彦取締役社長は「縄文の鼓動が感じられるように、新潟県中越沖で出現した古木をモチーフに縄文時代の集落を表現した。古木(直径約25cm、高さ約50cm)を透明性の高いアクリルと耐食性のあるステンレス(直径30cm、高さ60cm)のケースにいれ竪穴住居の5本の柱に見立てた栗の木の台座に3個配し、その住居の中心に鉄平石小端積みの台座にブロンズで制作した縄文土器(横83cm、高さ93cm)を乗せ、その中に炭化させた古木2本を納めた。さらにスギで環状木柱列を表現し配し、その周辺に環状列石を配し、玉石とともに残りの古木を埋め込んだ。オブジェ『縄文の鼓動』を完成させた」と挨拶した。
早田取締役社長から、教材としてアクリルの中に酸化しない特殊なオイルに古木を漬けた標本2本が同法人の小学校代表4年B組清水美帆ちゃんと中学校代表の2年2組の村松和樹さんに寄贈された。村松さんは代表して「この縄文の古木を『夢』『冒険』の憧れの証として大切にし、勉学に更に励んでまいります」とお礼の言葉を述べた。
アルバムはこちら
|