日本スケート連盟と北海道新聞社は12月2日、北海道立真駒内屋外競技場「真駒内セキスイハイムスタジアム」で札幌オリンピック記念第31回真駒内選抜スピードスケート競技会(第1日目)兼2007年/2008年スピードスケートワールドカップ派遣選手選考対象競技会(後半戦)を行った。競技は男子・ 女子、それぞれ1500m、500m、3000mと男子5000mが行われた。山梨学院大学は、女子500mで石田誌保(4年)が2位。男子3000mの土屋直人(3年)が3位。女子1500mの名取英理(4年)が4位。男子1500mの平野将紀(4年)が8位に終わった。男子優勝者は1500m今野陽太(専修大学)、500m清水宏保(NEC)、5000m糸川敏彦(とかちチームAA)、3000m杉森輝大(吉羽木材)。女子優勝者は1500m石野枝里子(富士急行)、500m辻麻希(岸本医科学研究所)、3000m石野枝里子(富士急行)となった。石野(富士急行)は1500mと3000mを制し2冠とした。明日は、 男子女子、それぞれ1000m、男子10000m、女子5000mが行われる。
女子500m2位の石田誌保(4年)は「1本目はスタートが上手くいかずに気持ちが焦り、スタートから最後まで雑なレースとなった。2本目は1本目の遅れを取り戻そうと滑ったが、最後まで取り戻せなかった。今日は悔いの残るレースとなった。明日は、1000メートルなので浅間、学生選手権、スプリン トとつながるように、落ち着いて自分の滑りに心掛けたい」と、2位にも拘わらず失敗の連続とレースと振り返った。
男子3000m3位の土屋直人(3年)は「体が自然に動き、いい感じのレースができた。最初からリラックスして滑れた。最後の2周で体が浮きバタバタし蹴りが効かなくなったが、前半が良かったのでカバーできた。自分では目に見えないものが、コーチのアドバイスで課題が見えるようになって、落ち着いて 技術的なことも考えながら滑れるようになった。さらに、練習を積んで上を目指したい」と新星のごとく現れ述べた。
女子1500m4位の名取英理(4年)は「気持ちの面で緊張したレースとなった。相手の石野選手はワールドカップで活躍している選手なので気後れしてしまい足が震えてしまった。バックストレッチでコースを入れ替わるクロッシングゾーンで、石野選手とかぶさらないかと余計なことを考えてしまった。Mウエーブの室内リンクで自己新記録が出ていたので、タイム的に満足のいく記録ではなかった。明日の5000メートルは平常心で滑り結果を残したい」と明日は自分の滑りを誓った。
男子1500m8位の平野将紀(4年)は「700メートルまでは、今シーズンで一番早かった。しかし、残り2周で乳酸が溜まって我慢できなくなりラップが落ちた。開催の全日本に向けて意識して追い込みの練習をしてきたが、その疲れが取りきれなかったことと、シーズン初めのレースなので無意識のうちに力んでいた。明日の1000メートルは、得意種目でないので順位より、浅間、そして全日本につながるレースにと心掛けたい」と冷静に述べた。
和田貴志スピードスケートコーチは「女子の石田は、1本目の3歩目で体が浮きバランスを崩したが、その後うまくまとめて滑り2位と好位置をキープしたが、2本目で1本目のミスを取り戻そうとバタバタした滑りになった。石田は体調も良く滑りに力があるので優勝を狙えた。残念なレースだった。ミスを少しずつ減らして、実力を発揮してもらいたい。また、名取は力を付けてきた選手の一人。今年は、昨年は追いつけない選手に僅差で敗れ4位となった。明日は、全日本選手権での4種目総合を見据えて、今シーズン初エントリーとなる5000メートルで表彰台に上れるように頑張ってもらいたい」。「男子の土屋は、もともと元気が あってテンポのある滑りをしていたが雑な滑りだった。今シーズンその滑りを修正してレースに臨んだ結果、3位と好成績につながった。さらに今後に期待したい。また、平野はスタートの動きが悪く、全体が鈍いレースとなった。課題としていた、コーナーはフォームを修正して良い方向に行っているので、さらに明日の1000 メートルでスピードにつながるかどうか試したい」と述べた。
川上隆史監督は「女子の石田は、1本目でまだ余力があった。2本目で優勝を狙ってフライングしてしまった。2回目での失敗で失格するのを恐れてスタートが出遅れてしまった。作戦ではスタートから100メートルで0.2秒差を付けて通過し、残り400メートルを逃げきろうとしたが、イメージ通りのスケーティングができなかった。優勝を意識して力んだ。4年生になってミスが出ても立て直しがきく精神力が身についた。今年は期待される。また、名取は粘りのスケーティングで、最後までスピードを落とさずに滑ってくれた。オリンピック選手を相手に、スタートから離されまいと余りにも焦り過ぎた。明日は、抽選で独走となっ て可哀そうだが5000メートルで表彰台に上がってくれると思う」。「男子は、土屋直人は良い意味での誤算。スタートから滑りが速すぎると思ったが、そのまま上手くリズムに乗り距離を伸ばし、残り2周までは優勝タイムを上回る滑りで見事3位となった。思い以上の頑張りで快挙。これからまだまだ伸びる選手。また、平野はスタートから300メートルまでの加速が乗らなかった。その分、後半タイムが伸びなかった。スケーティング自体は改善されている。特に、コーナーのところで進歩が著しい。これからは期待される」。「今シーズンから和田貴志スピードスケートコーチを招聘して、指導してもらっている。その効果が、今日の全てのレースに出た。特に、土屋直人の3位に象徴されるように、選手の潜在能力を結果につなげられるようになった。明日も期待したい」と語った。
●公式順位
■男子1500m
今野陽太(専修大学) 1位
平野将紀(4年) 8位
福岡裕也(2年) 13位
近藤邦彦(2年) 15位
土屋直人(3年) 22位
■女子1500m
石野枝里子(富士急行) 1位
名取英理(4年) 4位
十河梓(4年) 6位
若山有香(3年) 12位
白木恵梨(1年) 17位
太田未奈美(1年) 19位
小野寺志帆(3年) 21位
■男子500m(総合)
清水宏保(NEC) 1位
土屋慎吾(2年) 24位
佐々木俊次(1年) 25位
■女子500m(総合)
辻麻希(岸本医科学研究所) 1位
石田誌保(4年) 2位
伊藤あさみ(2年) 8位
郷亜里沙(2年) 13位
■男子5000m
糸川敏彦(とかちチームAA) 1位
襲田衡俊(1年) 16位
高橋丈博(4年) 31位
■女子3000m
石野枝里子(富士急行) 1位
若山有香(3年) 9位
白木恵梨(1年) 12位
太田未奈美(3年) 13位
小野寺志保(3年) 14位
■男子3000m
杉森輝大(吉羽木材) 1位
土屋直人(3年) 3位
襲田衡俊(1年) 8位
福岡裕也(2年) 11位
高橋丈博(4年) 19位
アルバム | 石田誌保 | 土屋直人 |
|