山梨学院広報室
第84回東京箱根間往復大学駅伝競走(往路)
山梨学院3位 モグス花の2区新記録の快走
〜 早大 12年ぶり13度目の優勝 〜

関東学生陸上競技連盟主催、読売新聞社共催は1月2日、東京・大手町読売新聞社前から箱根・芦ノ湖駐車場前までの5区間108.0kmで、第84回東京箱根間往復大学駅伝競走の往路を行った。新春の風物詩・箱根駅伝にシード校10、予選校9、関東学連選抜1の計20チームが参加し健脚を競った。22年連続22回出場(優勝3回、準優勝5回)の山梨学院大学は、1区の松村康平が激走しトップと7秒差で2区へ。2区のメクボ・ジョブ・モグスは6人抜きの区間新記録の快走でトップに立つと、3区の田中僚は好走し2位との差をさらに広げて4区へ。4区の後藤敬は自己目標タイムを下回る走りながらトップを死守し5区へ。5区の高瀬無量は10キロ付近で早稲田大学と駒澤大学に抜かれはしたものの確り走り3位でゴールした。往路優勝は5区でトップに躍り出た早稲田大学が5時間33分8秒で12年ぶり13度目の栄冠を勝ち取った。連覇を目指した順天堂大学は、5区でリタイアし総合優勝の連覇はなくなった。明日は復路と総合の優勝を賭けて、箱根・芦ノ湖駐車場前から東京・大手町読売新聞社前ゴールの5区間(109.9km)で争う。スタートは1位の早稲田大学が8時00分、3位の山梨学院大学は8時01分59秒となる。


■山梨学院は往路(5区間108.0km)を、1区 松村康平(3年・清風)、2区 メクボ・ジョブ・モグス(3年・山梨学院大附)、3区 田中僚(4年・花輪)、4区 後藤敬(2年・高千穂)、5区 高瀬 無量(1年・市立尼崎)で臨んだ。

1区 松村康平(3年・清風)【6位】01:04:44【6位】01:04:44
21.4km[大手町読売新聞社前から鶴見市場交番前] 
▲1区の松村は、午前8時00分東京・大手町読売新聞社前を山梨学院は、前回優勝の順天堂大、出雲駅伝の覇者・東海大、全日本大学駅伝の覇者・駒澤大学らと一斉にスタートした。村松は「監督からペースが遅かったら積極的に前に出ていいと言われていたので前に出た」と、スタートして間もなくトップに躍り出た。1 キロ3分6秒と遅いペースで、一団となって走る。2キロで東洋大が前に出るが一団。7.6km付近の新八ツ山橋に入っても一団となって進む。14km付近でペースが2分台に上がった。16キロ過ぎに前回の覇者・順天堂大が遅れだした。松村は「余裕があった。ペースが上がったのが短い間だけだったので離されずに徐々に追いついた」と、第一集団にくらい付く。「六郷橋にかかった登りでペースが上がった。「コーチから残り3キロで勝負に出ろと言われていたが躊躇してしまった」。残り1.5km付近で、「そろそろ誰か仕掛けるだろう」と1列目に出た。間もなくすると、各校の選手が襷を手に取る。東洋大が前に出る。しかし、城西大が残り500m近で猛スパートをかけ東洋を抜き、先頭でたすきを渡した。村松は「モグスが走りやすい位置で襷を渡したい」と懸命に手を振った。松村はトップと7秒差と好走し、鶴見中継所で待つ2区のモグスに襷を 渡した。「コーチの指示通りにラストを仕掛ければ、区間賞が狙えた。それでも最低限の仕事ができたと思う」と、謙虚に語った。
■1位 城西大学、2位 駒澤大学、3位 早稲田大学、4位 東洋大学、5位 中央大学、6位 帝京大学、7位 山梨学院大学、8位 関東学連選抜、9位 中央学院大学、10位 東京農業大学

2区 メクボ・ジョブ・モグス(3年・山梨学院大附) 区間新【1位】01:06:23【1位】02:11:07
23.2km[鶴見市場交番前から古谷商事前]
▲2区のモグスは「村松が早く来たので落ち着いて入れた」と、最初の1kmを2分50秒台とゆっくり入った。「体が温まったのでペースを上げた」と、帝京大、中央大、東洋大と抜き2km付近で4位へ。2.5km付近では 城西大、駒澤大、早稲田大の集団を追い抜き先頭に立った。「10地点で監督から『モグス区間新いけるぞ』と声をかけられ、行けると思った」と、三代直樹選手(順大)の区間記録の時より10秒速いペースで通過した。14km付近の権太坂では、区間記録より40秒強速い走りで区間新ペース。昨年ブレーキをした残り3kmのアップダウンに突入「平気だった。体がよく動いた」と、難所を克服する快走で三代直樹選手(順大)の区間記録を9年ぶりに23秒更新する1時間06分23秒のトップで、3区の田中僚(4年・花輪)に襷を手渡した。「松村がタイム差なく来てくれたので、余裕ができて落ち着いて勝負できた。それで区間新が取れた感謝したい。来年は山登りをしたい」と早くも来年に向けて闘志を燃やした。
1位 山梨学院大学、2位 中央学院大学、3位 東海大学、4位 日本大学、5位 駒澤大学、6位 東洋大学、7位 中央大学、8位 東京農業大学、9位 日本体育大学、10位 関東学連選抜

3区 田中僚(4年・花輪)【6位】01:04:50【1位】03:15:57
21.5km[古谷商事前から花水レストハウス前]
▲3区の田中は「襷を後輩から貰い、後輩につなぐので、先輩として確りつなごう」と、スタートした。「最初上りがあるので、ゆっくり入った。くだりに入ると、身体をコースに任せて走った」とリラックスして走る。中間地点では「湘南の雰囲気を味わった」と景勝コースを満喫しながら好走。15kmの「吸水で足に水をかけたら足が冷えてしまい、足が攣りそうになった」。「ペースを上げなくてもいいからラップを落とさずに行こうと」力走。監督が「『練習を確りしてきたから自信を持って行け』と背中を押してくれた。残り5km遊行寺「攻める姿勢を崩さずに行けた」と、後ろから追われる恐怖を振り払って足を運んだ。残り1km「最初で最後の箱根。練習でやってきたことを、出し惜しみしたくなかった」と懸命に力走した。平塚中継所で待つ4区の後藤敬(2年・高千穂)に2位とのリードを24秒広げる1分50秒として襷をつないだ。
1位 山梨学院大学、2位 中央学院大学、3位 中央大学、4位 東洋大学、5位 早稲田大学、6位 駒澤大学、7位 東海大学、8位 日本体育大学、9位 日本大学、10位 関東学連選抜

4区 後藤敬(2年・高千穂)【19位】00:57:32 【1位】04:13:29
18.5km[花水レストハウス前からメガネスーパー本社ビル前]
▲4区の後藤は「1番での襷リレーだったので嬉しかった。緊張もなくスタートが切れた」と走りだした。「1キロの入りは体も軽く良かった」と軽快に先頭を走る。1.5km付近の大磯駅前歩道橋からアップダウンが約2キロ続く。「5キロぐらいして、体がかなりきつくなってきた」と、ペースが思うように上がらな い。9キロkm付近の二宮地点、15km付近の酒匂橋と先頭を走る。中央学院と中央大学の競り合いで差が縮まってきた。「1秒でも早く襷を渡そうと」懸命に走った。「自分の走りが出来なかった」と、目標タイムを大きく下回りながらもトップで、小田原中継所で待つ5区の高瀬無量(1年・市立尼崎)に襷を託した。
1位 山梨学院大学、2位 中央大学、3位 中央学院大学、4位 東洋大学、5位 駒澤大学、6位 早稲田大学、7位 日本体育大学、8位 東海大学、9位 関東学連選抜、10位 日本大学

5区 高瀬 無量(1年・市立尼崎)【6位】01:21:38 【1位】05:35:07
23.4km[メガネスーパー本社ビル前から箱根・芦ノ湖駐車場前]
▲5区の高瀬は「絶対優勝する」と襷を受け取りスタートした。1キロの入りは「設定通りで走れた」。急こう配のカーブが続く「5キロ地点では思う以上にうまく走れた」と好走。10km過ぎの大平台のヘアピンカーブに差し掛かると、「後ろから追撃してくる気配を感じ、早稲田、駒澤に抜かれた」とトップの座を引き渡した。「監督や沿道の人の声援に脊中を押され、一生懸命に走った」と高瀬も必死にくらいつく。「相手に着いて行ったが、相手の力が上だった」と、全力走して芦ノ湖駐車場前に往路3位でゴールした。

【往路成績】
優勝 早稲田大学、2位 駒澤大学、3位 山梨学院大学、4位 関東学連選抜、5位 中央学院大学、6位 日本大学、7位 亜細亜大学、8位 東海大学、9位 東洋大学、10位 中央大学、11位 大東文化大学、12位 帝京大学、13位 国士舘大学、14位 日本体育大学、15位 法政大学、16 位 城西大学、17位 専修大学、18位 東京農業大学、19位 神奈川大学、★順天堂大学(5区途中棄権)

飯島理彰コーチは「1区の松村康平は練習の成果が出た。モグスの区間新記録をお膳立てした激走だった。モグスは、それに良く応えた。3区田中は11月の上尾ハーフマラソンでチーム2位だった好調を発揮してくれた。4区は2位以下に詰められたもののトップで良くつないでくれた。5区の高瀬は早大・駒大に抜かれはしたものの1年生ながら良く頑張った。往路3位は立派。明日は少しでも良い順位を目指して走ってもらいたい」と述べた。
上田誠仁監督は「今日は、モグスに頼る走りでなく、モグスを生かすチームの走りができた。1区の松村康平がトップと7秒差でモグスに上手くつないだ。これで流れができ、モグスは6人抜きの区間新記録の快走をしてくれた。3区の田中僚も好走し2位との差を広げてくれた。4区の後藤敬もトップで高瀬無量につないでくれた。高瀬は早稲田と駒沢に抜かれはしたものの確り走り3位でゴールしてくれた。明日は守りの走りでなく、攻めの走りをしてもらいたて」と、気を引き締めて語った。

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