山梨学院広報室
●経済産業省・社会人基礎力育成グランプリ
●山梨学院大学「現代ビジネス学部」開設1年目の快挙
〜社会人基礎力大賞に輝く 会場から拍手の嵐が巻き起る〜

経済産業省(甘利明大臣)は2月29日、東京都有楽町のよみうりホールで社会人基礎力フォーラム2008・社会人基礎力育成グランプリを行った。大賞には山梨学院大学が輝いた。山梨学院大学は、5人1組6チームの30人で地域ブランドの企画提案を行い、地元企業との協力による商品開発・販売実践に取り組んだ。この日は、学内選考に勝ち残った「ほうとうの概念を打ち破った新感覚のデザート『でざほ』」を開発したチームHUBが代表で出場し栄誉を手中に収めた。準大賞には愛知学泉大学「コンビニエンスストアで販売する地域の食材や健康を志向した弁当等の開発 〜健康モデル『午後力弁当』の開発〜」、特別賞は大阪大学大学院「『非線形光学結晶CLBOの育成に関する研究』など、産学共同による最先 端技術の研究」を受賞した。これは平成19年度に経済産業省のモデル事業として、全国27大学の応募の中から宮城大学、東京電機大学、武蔵大学、山梨学院大学、中京大学、愛知学泉大学、大阪大学大学院が採択され、学生の社会人基礎力の育成・評価に取り組んだ。このモデル7大学から代表チームが集まり、来場者の投票と審査委員の投票できまる「社会人基礎力大賞」を競いあった。社会人基礎力育成グランプリの守本憲弘実行委員長から大賞が発表されると、会場を埋め尽くした企業の人材採用・教育担当者や大学の教職員・中小高の先生やキャリアカウンセラーなど約800名の観衆から惜しみない拍手の嵐が巻き起った。


守本憲弘経済産業省経済産業政策局産業人材政策担当参事官は「人間性、基本的な生活習慣をベースに、学力・知識に加えて、それを活かす力が、これからの産業・社会を支える能力となる。社会人基礎力は、前に踏み出す力(アクション)『主体性』『働きかけ力』『実行力』、考え抜く力(シンキング)『課題発見力』 『計画力』『創造力』、チームで働く力『発信力』『傾聴力』『柔軟性』『情況把握力』『規律性』『ストレスコントロール力』の3つの能力と12の要素が必要となる。成長の好循環は、社会人基礎力、実践教育(PBL、インターンシップ等)、学意欲、知識教育、知識の活用が循環すると成長の好循環が生まれ、産業界に人材 として輩出できる。大学では、社会人基礎力のレベル評価基準をも取り入れた教育をしてもらい、企業ではこの3つの能力と12の要素を兼ね備えた学生を人材として採用することが国際競争に打ち勝つために不可欠となる」と基調講演で語った。
グランプリでは、初め教職員の活動概要の説明があり、自分たちが困難を乗り越えてきたエピソードを学生が14分間でプレゼンテーション、その後に協力企業のコメントが行われた。審査対象は、学生のプレゼンテーション。審査基準は単に学生の優秀さを競うものではなく、今回の社会人基礎力を育成するプロジェクト を通じて、チームもしくはチームのメンバーがどれだけ成長することができたかを評価。また、評価のポイントは(1)チームとして、どれだけ多くのまたは大きな困難を乗り越えたか。(2)困難を乗り越えるためにどれだけの努力・工夫を行ったかで評価した。会場には事前に、『グランプリ審査シート』が配られ、総合評価で一番高い 大学を1校選び投票した。それに審査委員の投票で社会人基礎力大賞を決定した。
大賞を受賞した山梨学院大学現代ビジネス学部の樫山綾(商2年)リーダーは「今井先生のゼミに入って、本当に良かった。このチームは、はみ出しのメンバーで結成した。それでチーム名をHBUと命名した。このチームのリーダーに立候補したものの、合宿の時にほうとうをデザートにするなんてやっぱり無理と、 メンバーの一人と議論が激論、そして喧嘩となり、その相手の顔も見たくない嫌悪感を抱いた。辛くて、辛くて苦しかったが、楽な道に逃げるなと悟り、仲直りして困難を諦めずに、ほうとうのデザート『でざほ』の完成にこぎつけた。学内一次選考で3位、二次選考で2位、最終選考で1位をとり出場し、グランプリに輝き、嬉しい。大賞も嬉しいけど、この大会を通じて、尊敬できる先輩と、可愛い後輩ができたことが一番の喜び。デザート『でざほ』を山梨のブランドにするため、さらに真剣に取り組み大いに楽しみたい。協力指導してくださった『はくばく』や『山梨放送』さんなどの企業、30人の仲間、現代ビジネス学部の先生方など、全ての人に感 謝したい」と述べた。
青木茂樹教授は「地域の企業の方々と社会人基礎力を育成する新しいパラダイムで、楽しく学ぶことと達成間の感動など新しい発見が数多くあった。当初、ある学生に志望動機を書かせたところ、たった2行しか書けない。話を聞いてみると、沢山の考えが頭に詰まっている。彼はどう自分の考えを整理して書いてよいか分からなかっただけだった。従来型の授業でのアウトプットだけ評価していたら、彼は落第点で彼の才能を引き出せなかった。また、通常の授業は90分、スタート時にリゾート施設で合宿を行い徹夜同然で議論を続けた。時間と空間の違うところで行ったことも、普段では得られない学ぶ力に目覚めさせる学習の場となった。この体験 は、教える側も、大変勉強になった」と述べた。
今井久現代ビジネス学部長は「地域企業のご指導、現代ビジネス学部の教員の熱血指導、そして他大学にない斬新な環境の『広報スタジオ』をキーステーションに学生が、本気になり楽しく燃えて培われた『発見』『反省』『感動』。この3つのキーワードにグランプリの栄誉が輝いたと思う。『発見』は学生との双方向の コミュニケーションで見つけた新しい気付きや学び。『反省』はこれまでの授業では、素晴らしいポテンシャルのある学生たちを見いだせなかったこと。『感動』は学生たちの熱い議論に、教える側、学ぶ側の双方が感動したこと。今日のグランプリで時代が要請する3つの能力と12の要素を兼ね備えた学生を育成し、人材として輩出ができる学部としての大きな第一歩を踏み出せたと思います。これからも、時代に合った教育の改善・改革に積極的に取り組んで行く必要があると痛感いたしました。グランプリ受賞にあたり、関係各位に衷心より感謝申し上げます」と語った。

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