山梨県高等学校体育連盟は5月7日、第60回山梨県高等学校総合体育大会春季大会の開会式を青葉薫る小瀬スポーツ公園陸上競技場で行った。今年の高校総体には44校から約7700人の選手が参加、男子32種目、女子29種目に熱戦を展開し、学校別の得点を競う。開会式は午前9時から行われ、国旗・県旗・高体連旗を掲げた山梨学院大学附属高校生らの先導で各校選手が決意を胸に入場行進を行った。昨年男子初優勝、女子準優勝の山梨学院高校から優勝旗と準優勝楯が返還され、甲府商業高校ハンドボール部加賀爪美沙主将が「青春の一ページにつなぐ思い出深い高校総体にすることを誓います」と選手宣誓をおこなった。大会は7日、8日、9日の三日間の日程で、小瀬スポーツ公園を中心に熱き戦いが展開される。
1日目の山梨学院高は空手競技個人形で男女ともに優勝した。男子優勝の荻原昌志(3年)は「力みがあった、もっと細かい部分を決めて、関東大会で優勝したい」と気持ちを引き締めていた。女子の決勝戦は山梨学院同士の演武となった、松浦早希は練習で腰を痛め歩くのも不自由な状態ながら、演武が始まると故障を全く感じさせない完ぺきな動きを見せ、後輩の佐古玲子(1年)を寄せ付けなかった。2連覇を飾った松浦早希(2年)は周囲への感謝を言葉に表すとともに「試合になれば痛みは感じません」と語り澄んだ瞳の中に強い精神力をのぞかせていた。小瀬陸上競技場で行われた陸上男子800mでは3日に行われた1500mで悔し涙を流した島田優希(3年)が、先行した後輩の原寿人(1年)をラスト100mで逆転し山梨学院が1位・2位を独占、レース後先輩と後輩は笑顔で健闘を称えあっていた。3000m障害では出場した箕輪潤平(1年)、平塚祐三(1年)、古屋勇希(3年)のトリオが1位・3位・4位で表彰台にのぼり、いずれも関東大会への切符を手に入れた。水泳競技は400mメドレーリレーで男子が優勝、女子が準優勝した。この他、期待のソフトボールは順当に韮崎に勝ち準決勝に駒を進めた。テニスは男女ともに明日の2位決定戦に臨む。二連覇がかかったサッカーは準決勝0対0(PK戦)で航空に敗れ、明日3位決定戦に出場する。
■優勝旗を返還した角田幸一郎生徒会長は「新たな伝統が作られた、今年も選手たちは向上心を持って大会に臨んでもらいたい、私たちも応援に力を入れるので頑張ってほしい」と語った。
■準優勝楯を返還した三森香澄生徒会委員は「1年生の時にソフトボール部のマネージャーをしていたので、やはりソフト部に思い入れがある。今年も優勝してインターハイに行ってもらいたい」とエールを送っていた。
■特設された山梨学院本部前で校旗を掲げる吉田有佑応援委員会団長は「校旗は重くありません、前回は男子が優勝、女子は惜しくも準優勝だった。今年は男女ペアで優勝してほしい」と額の汗もぬぐわずに仁王立ちで踏ん張っていた。
大会第2日は8日、小瀬スポーツ公園・山梨学院大学シドニー記念水泳場などで28競技が行われる。(M.I)
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