平成20年度山梨県高等学校総合体育大会春季大会は5月9日、33競技すべての競技日程を終え、高校スポーツ最大の祭典に幕を下ろした。60回目の節目となった今年の“高校総体”には、男子44校、女子42校から約7700人の選手が参加、若きアスリートたちが母校の名誉と得点を賭けて腕と技を競った。女子の学校別得点争いは山学・航空・甲商による三つ巴の優勝争いとなり、山梨学院高がわずか1点差で大接戦を制し、5年振り3回目の総合優勝の栄冠に輝いた。昨年初優勝を成し遂げ、歴史を塗り替えた男子も健闘し総合3位に食い込んだ。この結果、山梨学院高には2年連続して栄光の優勝旗が飾られることになった。学校対抗得点最終結果は、女子総合1位山梨学院28点、2位航空27点、3位甲商24点、4位湯田21点、5位巨摩19点など。男子総合1位航空39,5点、2位甲工32点、3位山梨学院30点、4位駿台29点、5位甲商29点など。
大会三日目の最終日はサッカー決勝など午前中に15競技の残り試合が行われた。山梨学院勢はテニス競技個人戦で男子の遠藤賢と女子の菊島奈美が1位決定戦に勝ち進んだ。遠藤は長身からの力強いサーブを武器に甲府一高橋爪に打ち勝ち優勝。菊島は航空高細貝のストロークに打ち負けたものの見事な準優勝。ともに自らの関東大会とインターハイへの出場を決めるとともに山梨学院女子総合優勝の快挙に花を添えた。
すべての競技が終了した午後3時から小瀬陸上競技場で閉会式が行われた。男子初優勝の航空高からは4機のセスナ機が小瀬上空に飛来し選手を祝福した。山梨学院高からは全校生徒270名がスタンドに駆けつけ、学校全体が一丸となって選手の健闘をたたえた。正面スタンドに陣取った生徒たちは、チアリーダーを中心に女子の優勝旗と男子の三位楯が生徒会委員に渡るたびに大声援と拍手で祝福した。
閉会式の式典音楽は優勝校の吹奏楽部が担当する決まりで、山梨学院高と航空高の合計54人の吹奏楽部員が合同演奏でフィナーレの舞台を盛り上げた。山梨学院高吹奏楽部の宮澤みな部長は「昨年の甲商との演奏に続いて、2年連続して参加することができて光栄、音を合わせる時間が少なくてほとんどぶっつけ本番だったけど、とても楽しかった」と話した。女子が5年ぶりに優勝を奪還した今年の大会は、偶然にも山梨学院高が式典当番校となって開催された大会でもあった。開会式・閉会式の運営や表彰式の進行など、大会運営の重要な任務に山梨学院の多数の生徒が深くかかわり、三日間に渡り舞台裏を支えた。普段の部活は茶道部という中澤優理子さんは「開会式の時には、これから頑張ろうという気持ちが伝わってきて、みな輝いて見えた。試合もたくさん見ることができて、自分も元気と勇気をもらいました」と話していた。閉会のあいさつで山梨県高校体育連盟の小林幸次会長は「夢と希望と感動を与えてくれた選手に感謝するとともに、選手と一体となって応援してくれた関係者、そして、大会を支えてくれた生徒と指導者に感謝します」と労をねぎらっていた。(M.I)
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