山梨学院パブリシティセンター
平成20年度山梨学院短大オペレッタ発表会
〜保育科2年生全員で「ありときりぎりす」を企画・制作〜
〜地域の園児たち等1000人を招待しミニ歌劇を上演〜

山梨学院短期大学(三神敬子学長)は7月3日、山梨学院メモリアルホールで平成20年度オペレッタ発表会を行った。オペレッタはイタリア語で「小さなオペラ」を意味するセリフと踊りのあるオーケストラ付き歌劇。発表会は保育科2年生が必修科目「保育内容総合活動(表現)」の一環として上演する山梨学院短大伝統のユニークな実践授業。「演出・脚本」「キャスト」「音楽表現」「造形表現」「身体表現」の5部門に分かれ、上演作品の選定から、ストーリーや配役、衣装、大道具、小道具、照明、音楽などすべてを学生たちが主体となって企画演出制作する取組み。保育科2年生168人は昨年の10月に企画の検討に入り、台本を7通りも考えるなどそれぞれの部門が試行錯誤を繰り返して上演に漕ぎ着けた。公演は午前と午後の2回行われ、県内の幼稚園・保育園の園児たちや来年は自分たちが演じる保育科1年生など約1000人が招かれ、学生たちが8ヶ月間かけて作り上げたメモリアル公演の舞台を見守った。


今年の上演作品はイソップ童話「ありときりぎりす」を題材にして企画制作された。演出・脚本担当は「アリとキリギリスを対照的に描くことで、子どもたちに先のことを考える大切さを伝える演出」を考え、キャスト部門は「虫の動きを観察してどこまで本物に近い虫を演じるか」を研究、身体表現担当は「春と花は華やかに、秋は紅葉、冬は澄んだ空気と静寂」の体現を追及、音楽表現の52人は、器楽・合唱・音響の3部門に分かれて全15曲を作り上げた。造形表現の大道具は背景や葉の大きさを工夫、小道具はアリの目線に立ってお菓子を製作、衣装や照明は若い感性をアイデアに生かした。上演時間は約1時間半、幕間を終演と誤解した園児から「もっと見たい、もっとやって」と声が出たり、カーテンコールで出演者だけでなく舞台裏を支えた全員が登場すると、「こんなに大勢の人達で作っていたんだ」と驚きの声が上がった。感動した子どもたちが小さな手で作り出した大きな拍手がメモリアルホールに響き渡った。

■学生代表大原麻由さんは「子どもたちに何を伝えたいのか、子どもの視点を忘れないように心がけて長い間準備を進め昨日は夜遅くまで稽古を重ねました。子どもたちに楽しんでもらいたいという一心で作り上げたので「とても楽しかった」という言葉が聞けて感動しました。私の中では最高のありときりぎりすになりました、保育科全員一人一人が主役だったオペレッタだったと思います」と語った。
田邉幸洋保育科教授は「168名の学生が半年以上かけて準備を進め、一つになって今日を迎え、思う存分パフォーマンス出来たと思います。未熟な点はあるけれど、これを今後の学習に生かして力をつけ、現場にのぞんでもらいたい」と語った。
■国母保育園児を引率して来場した卒業生でもある保育士の岩松優さんは「事前にありときりぎりすのお話を聞かせてきたが、非常に分かりやすく表現されていたので子どもたちは集中して聞いていた。やるときはやる、遊ぶ時は遊ぶと教えているが、今日のお話はとても勉強になったと思います。年長の園児たちは2月に県民文化ホールでのお遊戯会があるので、とても参考になりました」と語り、後輩たちには「今、色々なことを経験して、色々なことに集中して、自分の夢に向かって頑張ってください。待っています」とエールを送っていた。(M.I)
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