
平成20年度全国高等学校総合体育大会“彩夏到来08埼玉インターハイ”は7月30日、サッカー競技2回戦を埼玉スタジアム2002など8会場で行った。前日の1回戦で和歌山代表の初芝橋本高をPK戦で下し、2回戦に進出した山梨学院高は埼玉スタジアム第4グランドで神奈川代表2年連続4回目出場の桐光学園高と対戦した。試合は前半14分に桐光学園が先制、前半は桐光ペースで試合が展開された。ハーフタイムで相手MFへの対処を確認した山梨学院は、後半は守備体形を整え立ち上がりから敵陣深く切れ込み再三チャンスを作るなど自分たちのサッカーを展開した。後半は完全に山学ペースであったが後半25分に清水恒太朗が放ったシュートが右ゴールポストに阻まれるなど、あと一歩及ばず3回戦進出はならなかった。山学イレブンは敗れはしたが、初陣を飾った上に自分たちのサッカーが全国レベルにある手応えを確かにつかんだ。
この試合、山梨学院はケガから復帰したエース清水恒太朗を最初から起用するなど先発メンバー2人を替えて臨んだ。対する桐光学園はU−20日本代表候補184cmの長身FW瀬沼優司のポストプレーを中心に攻撃を組み立てた。システムは両校とも4:4:2、山学はロングボールでディフェンス背後のスペースを狙った攻撃を仕掛けるが長身揃いの桐光DF陣に阻まれ通らない。前半14分、桐光はペナルティーエリア内で折り返したボールを瀬沼優司がシュートして先制。前半の山学はシュートらしいシュートを打てなかった。ハーフタイム、ベンチに戻った選手に対し高木理己監督は「相手の8番と10番のMFとの距離を詰めろ、先に動け」と指示。サイドが変わった後半、山学イレブンは監督の指示に応え鋭いチェックで桐光MF陣にいいボールを出させない。立ち上がりから積極的に仕掛け、ショートパスで両サイドを崩し敵陣に鋭く攻め入り再三チャンスを作った。後半は完全に山学ペースであったがエース清水のシュートが右ゴールポストに阻まれるなど、得点をあげる事が出来なかった。
■
高木理己監督は「前半は最後の四分の一のところが臆病になってしまったが、そこに至るまでの過程に関しては昨日に比べれば良かった。負けた試合でナイスゲームという事はないが、現段階でやりたい事はやれていた。後半は守備がしっかりできたことがいい攻撃につながった。(冬の全国高校サッカー)選手権に向けて、まず県大会を勝ち抜く事を目標に全国レベルのチーム力に持っていきたい。8月はまるまる1か月鍛えられるので、チームをもう一度練り直して強化したい」と語った。
■
佐野功治主将は「全国に通用するか分からなかったが、2試合経験して自分たちのプレーがある程度通用する事は判った。ただ点が取れなかった、後半は押していたけどシュートチャンスにパスしたケースも多かった。攻撃面ではオープンを生かしてワイドに展開する必要性を感じ、ディフェンス面では全国レベルのストライカーにどう対処するかも学んだ。この経験を選手権に生かしたい」と語った。
■
横森巧総監督は「初の経験だったが、こういう経験を出来たという事が良かった。厳しい初戦を切り抜けたので2回戦もちょっと期待した、結果は全国の壁は厚かったが、生徒は自分が何をしなければいけないか色々感じてくれたと思う、指導する我々もチームの育成を考えてどういう展開をすべきか明確になった。全国レベルの入口ぐらいまで来たかな、こういう機会を増やしていって一つ一つ前進できればと思う」と語った。(M.I)
アルバムはこちら