
関東ラグビーフットボール協会は9月21日、東京・日大稲城グランドと埼玉・熊谷ラグビー場で関東大学ラグビーリーグ戦グループ2部の開幕カード4試合を行った。山梨学院大ラグビー部の今シーズン最初の相手校は国士館大、秋雨が時折強く降る日大稲城グランド第2試合で対戦した。山学大フィフティーンは試合前、控え選手が抱くプロテクターめがけて猛然とタックルを仕掛け闘志を高めて試合に臨んだ。序盤は一進一退、試合が動いたのは前半17分、敵陣深く攻め込んだ山学は14番TB樋口直登(2年 花咲徳栄)が素早いステップで切れ込み、9番HB小内達弘(2年 熊谷工業)8番FW李明昇(2年東京朝鮮)とつないでトライ、ゴールも決まり7−0と先制、前半32分と後半18分にもフォワードとバックス一体となった攻撃で2トライを決め17−0と一方的にリードした。後半31分にインゴール内でのボール処理ミスから国士館大に1トライを許したものの17対5で勝利した。故障者が多くベストメンバーが組めない状態ながら、監督・コーチの指示をゲームに的確に反映させる層の厚さを見せ、5年ぶりの1部昇格に向けて最初のトライを決めた。
昨シーズンの山学大は開幕から4連勝したが、上位との対戦で2連敗して5勝2敗となり3位、上位2校に与えられる1部との入れ替え戦出場権を2年連続逃した。今年のリーグ戦グループ2部8校の優勝争いは、1部から降格した立正大、昨年2位の埼玉工業大、3位山学大の上位3校を中心に争われるものと見られ、4位以下だった専修大、国際武道大、国士館大、東洋大、防衛大が新戦力でどう巻き返してくるか。山学大は昨季メンバーの大半が卒業しメンバーは大幅に入れ替わった。新チームの主力留学生テビタ・ロリンギ・レポロ(3年、ニュージーランド)を始め100人の部員のうち22人が何らかの故障を抱えた状態でシーズンに入った。初戦勝利の
吉田浩二監督は「けが人が多い状態という事を考えると一安心。これをやろうというコーチからのアドバイスに対しては対応出来ていたと思う、後半になってリードの気の緩みからマークが甘くなった場面があったことは反省点、しっかり修正したい。一番大きいのは11月なのでそれに向かって課題を一つ一つ潰して行ってチーム力をワンランク上げたい」と語った。
秋廣秀一コーチは「相手が雨の中キックで攻めてくるのは判っていたので、そのボールをしっかり取って敵陣に攻め入る事を指示したがしっかりやってくれた。敵陣に6回入って3トライ取れたのは良かったと思う。リーグ戦は11月決戦最初の埼玉工業大戦が一つの山になるでしょう、その次が立正大戦、一戦一戦落とさないようにしてそこまで持って行くようにしたい」と語った。
毛利潤之助主将(4年 啓光学園)は「今日の試合は、前半はゲームプラン通りに行けてよかったが、後半は集中力が切れた所でディフェンスが甘くなり相手にチャンスを与える場面が多かった、チャンスでトライを取り切れない場面も何回かあった。もっと強いチームになると、チャンスはそう何回も来ないので一つ一つのチャンスをもっと丁寧にやらないといけない」と冷静に分析し「今年の目標は2部優勝1部昇格です。チーム一丸となって、一戦一戦気持ちを込めて戦っていきます」と言葉に気持ちを込めて語った。その他の開幕試合結果は、立正大59−12防衛大、埼玉工大101−7東洋大、専修大20−5国際武道大だった。(M.I)
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