山梨学院パブリシティセンター
第40回全日本大学駅伝
〜山梨学院大の8人が大健闘、伊勢路で3位獲得〜
〜モグス区間新・中川区間2位・コスマス区間賞〜

第40回全日本大学駅伝が11月2日、名古屋市熱田神宮から伊勢市伊勢神宮までの106,8キロ間で行われ、伊勢路を舞台に健脚が競われた。「全日本大学駅伝」は、10月の「出雲駅伝」正月の「箱根駅伝」と並ぶ大学三大駅伝で地区予選会を勝ち抜いた全国の代表と昨年度6位までのシード校25校で頂点を競う大学日本一決定戦。この大会22年連続出場の山学大は1区に起用された主将の松村康平(4年清風高)がトップと25秒差4位の好発進で流れを作り、4区メクボ・モグス(4年 山梨学院高)の4年連続区間賞・3年連続区間新の快走、区間2位で走った6区中川剛(3年豊岡南)の好走、最終区で区間賞を取ったオンディバ・コスマス(1年 山梨学院高)の激走などで、昨年の6位から3位に躍進し来年のシード権を獲得した。優勝は箱根のライバル駒大で3連覇、2位は早大だった。山学大は出雲駅伝の4位と合わせ、箱根駅伝に向け3位の実績と確かな手応えを獲得した。
午前8時10分、熱田神宮西門前を東海選抜を含む26人のランナーが一斉にスタート、大学トップランナーによる熱き戦いが始まった。
■最初の1区(14、6km)を走った主将の松村康平(4年 清風高)がチームを牽引した。レースは東洋大の大西智也が飛び出す早い展開となったが、出雲駅伝でも1区を走った松村は冷静に走り終始トップ集団の位置をキープ、期待に応え1位の東洋大と僅か25秒差の4位発進でチームに勇気を与えた。
■2区(13、2km)は後藤敬(3年 高千穂)が任された。この区間は北京五輪出場の早大竹澤健介など各校のエース級が顔を揃える花の2区、有力ランナーに挟まれ区間15位と苦しい走りを強いられた。気温が上昇し暑さとも戦う展開の中で食い下がり、トップと2分55秒差の8位でタスキをリレーした。
■3区(9、5km)には赤峰直樹(2年 鶴崎工)が起用された。大会最短のこの区間はスピードが要求される区間、赤峰も20度に上昇した気温の中で苦しい走りを強いられた。3区の区間賞を取った中大の梁瀬峰史に抜かれ順位を一つ下げたが、そこから粘り28分22秒区間10位の走りでトップとの差3分33秒でエースのモグスに後を託した。
■上田誠仁監督は世界ハーフマラソンの疲労が残るメクボ・モグス(4年 山梨学院高)を最長の8区ではなく負担がやや軽い4区(14、0km)に初めて起用した。ライバル日大3年のG・ダニエルも4区に起用され、箱根前哨戦の留学生対決となった。モグスは走り始めてすぐに日体大を抜き、3キロ手前で明大、4キロ付近で中大、6キロ手前で第一工大を抜く4人ごぼう抜きの快走でチームを一気に5位に引き上げ、トップとの差を1分03秒差に縮めた。留学生対決はモグスが39分32秒の区間新記録、ダニエルも6人を抜く区間新の走りだったが39分41秒、体調万全ではなかったモグスがダニエルに9秒差をつけて勝利した。
■5区(11、6km)には小山大介(3年 倉敷商)が起用された。出雲駅伝も走った小山は冷静な走りで堅実につないだ。区間7位の35分18秒で走り5位をキープ、トップと1分48秒差でプルシアンブルーのタスキをつないだ。
■6区(12、3km)に起用された中川剛(3年 豊岡南)は好走した。タスキを受けた時は前を行く中央学院大とは300m差、後ろの日大とは200m差でまったくの一人旅、最も走り辛い状況だったが、この区間を36分43秒の区間2位で走り、トップとの差1分45秒の5位でつないだ。
■7区(11、9km)の大谷康太(3年 出雲工)は兄の健太(3年 出雲工)と共に箱根を目指して入部した双子ランナー、出身地の出雲駅伝で好走したのに続く起用に応えた。気温がさらに上がり21,5度の高温多湿レースとなり全選手の体から汗が噴き出す戦い、残り1キロで前を行く東洋大を捉え4位に上がった。35分59秒区間5位の走り、トップと2分05秒差でアンカーに最後を託した。
■最終8区(19、7km)を託されたのはオンディバ・コスマス(1年 山梨学院高)。コスマスは飛ばしに飛ばした、最初の1キロを2分48秒、次の1キロは2分40秒、8キロ付近では2分35秒と驚異的なスピードで激走、大きなストライドで懸命に前を追い、中央学院大を抜き3位に浮上した。残り5キロで2位の早大に27秒差まで迫ったが、前半目一杯飛ばしたので最後は伸び切れなかった。1年生ながら58分33秒の走りで区間賞を獲得、モグスの後継者コスマスの存在を内外に強烈にアピールし右こぶしを突き上げて3位でゴールした。
最終成績は1位駒大、2位早大、3位山学大、4位東洋大、5位中央学院大、6位日大(6位までシード校)7位第一工大、8位中大などとなった。
上田誠仁監督は「モグスは体調が万全でないので4区に使った。1区の松村がいい流れを作ってくれて2区の後藤と3区の赤峰は苦しい中で最低限の役割はした。モグスが勝負の出来るところまで引き上げてくれ、小山・中川・大谷が区間上位でつなぎコスマスが区間賞で走った。チームとして読めないところもあったが、このレースで充分とは言えないが良い感触を手に入れた。箱根は10区間、気持ちを引き締めて臨みたい」と語った。(M.I)
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