
“スプリント競技”と“総合競技”の学生日本一を競う第28回全日本学生スピードスケート選手権大会2日目・最終日は12月12日、群馬県総合スポーツセンター伊香保リンクでスプリント(SP)の2本目と総合(AR)の男女1500m、女子5000m、男子1万mが行われた。山学勢は男子1万mで襲田衡俊(2年 日光高)が優勝、女子1500mで松岡三葉(1年 帝京三)が優勝、二人の1・2年生が学生No1に輝いた。2日間の合計得点で競う総合成績SP女子では郷亜里砂(3年 白樺学園)が総合2位、伊藤あさみ(3年 池田高)が3位に入った。AR女子は松岡三葉が総合2位、太田未奈美(2年 佐久長聖)3位、白木恵梨(2年 池田高)5位。AR男子は襲田衡俊が総合3位、土屋直人(4年 嬬恋高)4位などとなった。男子の優勝は22回大会の及川佑以来6年ぶり、若い力の躍進で1月に行われる大学対抗戦インカレ連覇の期待が高まった。
競技が開始された午前8時の天候は晴れ、気温3,1度、氷温マイナス7,9度、南西の風1,3m、絶好のリンクコンディションで2日目の競技が始まった。
この日も最初の競技、女子SP500mと1000mでスプリントの3年生コンビ伊藤あさみと郷亜里砂の2人が上位入賞して山学チーム全体に勢いをつけた。激戦だったのは女子の総合優勝争い、山学の太田未奈美・松岡三葉の2人と谷戸仁美(大東文化大2年・吉田高)の3人が種目ごとに優勝を分け合う三つ巴のデッドヒートを繰り広げた。初日の500mは1位太田、2位松岡、3位谷戸。3000mは1位谷戸、2位松岡、3位太田。2日目の1500mは1位松岡、2位谷戸、4位太田。最終競技の5000mは1位谷戸、2位太田、3位松岡の着順。大接戦となり僅差で1位谷戸、2位松岡、3位太田となった。
松岡三葉選手は「谷戸仁美選手は同じ北杜市出身で小学校からの1年先輩、ずっと雲の上の存在だったが、大学に入ってやっと勝ったり負けたり出来るようになった。課題がたくさんあるのでもっともっと練習して追い越したい」と語った。長距離が得意の努力家タフネス襲田衡俊は昨日の5000mで表彰台(準優勝)に上ったのが自信になった。1万mのレース前、襲田は前半から思い切って飛ばし後半粘り切ろうと決めてレースに臨んだ。5000mまでは34秒台のラップを刻んだ、後半足に来たが粘り切った耐え切った、14分41秒42、自己ベスト、会心のレースで頂点に立った。
襲田衡俊選手は「最初からあまり抑えずに行って最後まで粘れたので満足。表彰台は高校2年の時にここのリンクで国体2位になったのと昨日の2位が最高、全国優勝は初めてで伊香保はゲンが良い」と初の金メダルに顔をほころばせた。
川上隆史監督は2日間の大会を総括して「昨年大活躍してくれた4年生が抜けた穴は大きいと思っていたが、男女ともに1年生・2年生の新戦力が力をつけてくれて優勝を飾るなど優秀な成績を収めてくれた。上級生の3年生・4年生も気を吐いてくれた。一ヶ月後の大学対抗戦インカレで、去年と同じように表彰台争いが出来ることが判った。新しいチームの形が出来たことを実感した」と話し、視線の先を1月6日から9日の日程で青森県八戸市で開催されるインカレ日本学生氷上競技選手権に向けた。
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