山梨学院パブリシティセンター
モグス選手がケニアから戻り涙で会見
~木村コーチとご家族に申し訳ない気持ちで一杯~
~今はまだ走る気持ちになれないと心情を告白~

メクボ・ジョブ・モグス選手(商学部4年)と山学大陸上競技部の上田誠仁監督は3月13日、山梨学院広報スタジオで記者会見を行った。モグス選手は、ケニア帰国中の2月9日に交通事故を起こし、助手席に同乗していた山学大OBで4月から所属するアイデムの木村翔コーチ(26歳)が意識不明の重体、自身と後部座席に乗っていたオンディバ・コスマス選手(現代ビジネス学部1年)は打撲傷の軽傷を負った。事故直後に上田誠仁監督がケニアに飛び、医療用ジェット機をチャーターし木村コーチを日本に搬送、故郷の和歌山県内の専門病院で治療を受けている。モグス選手は事故処理などでケニアに留まっていたが3月12日に日本に戻り、病室を見舞った後13日に帰校して記者会見を行った。「木村コーチとご家族に申し訳ない気持ちで一杯、1日でも(早く)良くなってほしいと願っています、本当にごめんなさい」、涙で言葉を詰まらせ「今はまだ走る気持ちになれない」と沈痛な表情で話した。
現地で事故の状況を聞き取った上田監督によると、事故は現地時間2月9日午後6時ごろ、モグス選手の自宅からナクール市のトレーニング場に向かう坂道の頂上付近で発生した。現場はセンターラインのない簡易アスファルトの起伏のある道路で、前を走っていたトラックが坂道の頂上付近で急停車したのを避けようと反対車線に出た所、坂の反対側から登って来た乗用車と鉢合せとなり、双方がトラックと反対側の測道側にハンドルを切り、助手席に乗っていた木村コーチの頭部を対向車の側面が強打した。木村コーチは2月19日に日本に搬送され、集中治療を受けているが、危険な状態は脱し、呼び掛けやビデオ映像に反応するなど意識を取り戻しつつある状態。モグス選手は4月から実業団のアイデムに所属して競技を続ける予定だが「今はまだ走る気持ちになれない」と悲しみから立ち直れないでいる心情を告白した。上田監督は「昨日、お父さんお母さんから『息子が目覚めた時にモグスが走っていなかったら残念がる』という思いやりの言葉を頂いた。言葉の重みはモグスにも届いていると思う、なんとも言えない悲しみと重いものを背負わなければいけないが、木村とご家族の思いや願いも一緒に背負い、そこから第一歩を踏み出さなければいけない」とモグス選手を励まし、「今後の事は、ご家族の気持ちを大切にすることが一番、木村コーチ、ご家族と話し合って決めていきたい」と語った。
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