山梨学院パブリシティセンター
全日本選抜柔道体重別選手権
〜山学大柔道部から史上最多の7人が出場〜
〜浅見八瑠奈と加賀谷千保の2人が3位〜

平成21年度全日本選抜柔道体重別選手権大会が4月4・5日の両日、福岡県福岡市の福岡国際センターで行われた。この大会は各階級の上位8名に選抜された選手による、世界選手権代表選考を兼ねた日本一決定戦。この大会に山梨学院大柔道部は、卒業したばかりの小澤理奈を含め、史上最多の男女7名を送り出した。現役の男子部員が出場するのは創部初、90kg級の西田泰悟(4年 国士舘高)と66kg級の早野友樹(4年 久留米商)の2人が日本柔道界のベスト8に選ばれた。出場した7名のうち、女子48kg級の浅見八瑠奈(3年 新田高)と女子52kg級の加賀谷千保(1年 藤枝順心高)の2人が1回戦を勝ちあがり準決勝に進出した。共に延長戦の末審判の判定による僅差で惜しくも敗れ、浅見は2年連続、加賀谷は初の3位入賞を果たした。団体戦で戦う大学対抗戦は5月の関東学生柔道優勝大会がシーズン開幕戦となるが、山学柔道部は男女共に選手層が厚みを増しており、昨シーズン大学日本一に輝いた女子の連覇と男子の躍進が大いに期待される。
山学大柔道部から出場したのは、前年度の主将で卒業後も大学を拠点にしてロンドン五輪を目指す小澤理奈(63kg級 ミキハウス所属)と現役の浅見・加賀谷・黒江優希(48kg級 2年 横須賀学院)・山部佳苗(78kg超級 1年 旭川大高)の女子5人と、男子の西田・早野の合計7人。このうち、浅見八瑠奈と加賀谷千保の2人が共に1回戦を一本勝ちで勝ち上がった。
≪女子48kg級準決勝≫ 浅見八瑠奈vs福見友子(了徳寺学園職員)
浅見はこの冬のワールドカップ・ウイーン大会とソフィア大会で優勝を果たし上り調子。これに対し福見は嘉納杯優勝のあと、グランプリ・ハンブルク大会優勝と絶好調、好調同士の対決となった。試合が始まると、リーチの長い福見は右手を伸ばして半身となり、浅見がしっかり組むことを許さない。浅見は右足で相手の左足をけん制しながら両手で組もうとするが持てない、残り1分20秒で左足を出しながらの内股で福見の体を浮かせるが不十分、両者ポイントなしで5分間の試合時間終了。先にポイントを挙げたものが勝者となるゴールデンスコア方式の3分間の延長戦突入後も両者ポイントなし、3人の審判の旗による判定の結果、惜しくも福見の優勢勝ちとなった。浅見八瑠奈選手は「福見さんとは初めての対戦だったが組み手を持てなかった、先に組まれて動かされた。福見さんは片手でも技が出せる、自分はまだ2本持たないと力が出せない、判定以上の差を感じた。課題は組み手争いに勝つこと、まだまだです」と日々精進を誓った。
≪女子52kg級準決勝≫ 加賀谷千保vs西田優香(了徳寺学園職員)
加賀谷は高校3年だった昨年、日本ジュニア優勝・世界ジュニア優勝、嘉納杯3位、ベルギー国際2位という輝かしい実績を残し選抜された、じっくり構えて一本を取る力柔道が得意。一方、対戦相手の西田優香は西田孝宏柔道部総監督の長女、北京五輪3位の中村美里を下して嘉納杯を制覇した実力者。俊敏な動きから技の早さと切れ味で攻めてくるタイプ。素早く動く西田に加賀谷はなかなか技を仕掛けられなかった。延長戦に突入したあとも一進一退、残り15秒で加賀谷は果敢に飛び込んだが西田に体をかわされ、結局両者ポイントなし、審判の旗は俊敏に動いた西田に上がった。加賀谷千保選手は「西田さんは仕掛けが早くて、自分は後手後手になってしまい判定で3対0になってしまった。自分の柔道は、相手を組み止めて投げる力柔道、西田さんと中村美里さんに追いつき追い越したい。去年まではテレビで見ていた大会に出られて楽しかった。団体戦に出られるよう、レギュラーを目指して稽古に励み、日本一になりたい」と抱負を述べた。
山部伸敏女子監督は二日間の大会を総括して「各選手は自分の力は出したが、結果を求める上ではもうひとつ壁を破れなかった。全日本で決勝に行くためには今以上の力を付けなければ壁を乗り越えられない。団体戦で女子は連覇が掛かるが、昨年よりメンバー的に厳しいことは分かっている、5月の関東・6月の全日本学生に向けてどこまでチーム力を上げるかが勝負となる」と引き締めていた。
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