
山梨県高校野球連盟は5月4日、小瀬球場で第61回春季関東地区高校野球山梨県大会(第9日目)準決勝2試合を行った。第1試合は奇しくも秋と同カードの山梨学院大学附属高校 対 日本航空高校の試合が行われた。先攻の山梨学院は、強打の東海大甲府に105球で完投完封勝利を収めたエース右腕・山田祐也(3年・猿橋中)をマウンドへ送った。山学は2回裏の一死後、5番・中前安打、6番・左前安打で一・二塁。二死後、8番に左前安打され満塁。このとき左翼手のバックホームを捕手が後逸する失策で、難無く三塁からランナーを生還させ先制点を奪われた。3回表8番・杉田康太郎(2年・羽村シ)が死球で出塁し犠打で二塁へ進塁。1番・細谷竜児(3年・高崎ボ)の左前安打で一・ 三塁。2番・鈴木悠介(2年・青葉緑東シ)の四球で、一打逆転の一死満塁とした。しかし、3・4番がスライダーで三振に打ち取られて絶好のチャンスを潰した。山学は0対2とされた8回表、エース右腕・山田の左前安打、一死後2番・鈴木、3番・小林夏樹(2年・長野北シ)の連続左前安打で一死満塁と再び大きなチャンスを迎えた。続く主将4番・羽田翔(3年・甲府南シ)の犠飛で1対2と追撃するが、その裏に追加点を奪われ反撃の芽を摘まれ1対3で負け関東への出場権を逃した。須田喜照監督は「準々決勝や投手戦のときは、少ないチャンスをものに出来るか出来ないかが勝因を決める」と振り返った。
エース右腕・山田は、強打の東海大甲府に101球で完投完封勝利を収めての1日置いてのマウンドとなった。2回裏の味方の失策で先取点を奪われるが後続を三振に打ち取りエースの貫禄を見せる。
その3回表、8番・杉田が死球で出塁し犠打で二塁へ進塁。1番・細谷の左前安打で一・三塁。2番・鈴木の四球で、一打逆転の一死満塁とした。しかし、3・4番がスライダーで三振に打ち取られて大きなチャンスを潰す。
3回裏から6回裏まで、エース右腕・山田はランナーを出すもののリズムを崩すことなく0点に抑え、味方の反撃を粘り強く待つ 。しかし、7回裏に先頭打者に中前安打と犠打で一死二塁とされ、二死後に1番の中前適時打で0対2とされる。
8回表、9番・エースの山田は自らのバットで左前安打で追撃の態勢を築く。一死後、2番・鈴木、3番・小林が連続左前安打で満塁と攻めたてる。続く主将4番・羽田の犠飛で1対2と追撃。しかし、5番・青山祐己(2年・浦安シ)が併殺に倒れ反撃の芽を摘まれる。
9回表 、先頭打者の6番・松浦航平(2年・青葉緑東シ)が左前安打で出塁、代打で7番に代打渡辺昌也(3年・甲府中央ボ)、8番に三上星(2年・八王子シ)が送られたが打ち取られ、最後には9番、エース山田の内野ゴロでゲームセットとなった。
エース右腕・山田は、東海甲府との死闘から1日置いての登板にも関わらず103球・10安打・3三振の内容で好投。攻撃陣は、5安打・2四球・2死球・3犠打で1点に抑えられ、好投するエースにこたえることが出来なかった。
主将・羽田翔(3年・甲府南シ)は「エラーで1点を取られ、また、チャンスはつくれたがあと一本が出なくて、ズルズルと悪い流れとなった。選手もベンチも、相手チームに比べて声も出なくて勢いがなかった。全員が練習を積んで、夏には元気よく一丸となって『全力』で戦えるチームにして、甲子園に行きたい」と決意を新たに述べた。
須田喜照監督は「準々決勝や投手戦のときは、少ないチャンスをものに出来るか出来ないかが勝因を決める。まして、3回は一死満塁で3・4番と絶好のチャンスだった。相手投手の横の揺さぶりに、良く引きつけて打てと指示したが、特に外のスライダーと直球に翻弄された。終盤、球一個分の見極めが出来なかった。『勝たなければ、よい勝負(善戦)だった』という評価になってしまう。夏に向けて、技術的な面は勿論のこと、精神面を含めて鍛え直して行きたい」とスタメン2年生6名と若いチームを敢えて戒めていた。(H・K)
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