山梨学院パブリシティセンター
平成21年度関東学生柔道優勝大会
〜山学大女子関東王座返り咲きならず準優勝〜
〜男子は3位、ともに筑波大の壁に阻まれる〜

平成21年度関東学生柔道優勝大会・関東学生女子柔道優勝大会が5月17日、埼玉県上尾市の埼玉県立武道館で開催された。この大会は東京を除く関東地方の大学による大学対抗戦、男子28大学、女子15大学が参加した。男子は1部・2部共に7人によるトーナメント戦で優勝を争い、女子は5チームによるリーグ戦で成績を競う5人制の部と、トーナメント戦で優勝を決める3人制の部に分かれて行われた。山梨学院大女子柔道部は強豪がひしめく女子5人制の部に出場、4連覇ならなかった昨年の雪辱を胸に大会に臨んだ。初戦で昨年の優勝校淑徳大を下し、波に乗って3連勝、同じく3連勝で最終試合を向かえた筑波大と対戦した。大将戦で勝敗が決着する大接戦となったが、惜しくも敗れ女王の座返り咲きはならなかった。一方、トーナメント戦の男子は、準決勝に勝ち上がりこちらも筑波大と対戦した。先鋒・次鋒が2連勝したが、後が続かず2勝3敗2引き分けで敗れた。男女ともに筑波大の壁に阻まれ、女子は準優勝、男子は3位に留まった。
この大会は、男子と女子3人制は体重無差別、女子5人制は先鋒・次鋒は体重57kg以下、中堅・副将は70kg以下、大将は無差別のルールで関東No1大学を決める大会。山学大女子は新1年生3人をメンバーに入れるフレッシュなチーム編成で試合に臨んだ。
≪山梨学院大VS淑徳大>
初戦の相手は昨年の優勝校淑徳大、事実上の決勝戦と思われた。先鋒の吉元佳代(2年 鹿児島南)が技あり勝ち、次鋒の新人加賀谷千保(1年 藤枝順心)が開始早々の内股で一本勝ち、試合を優勢に進めた。しかし、中堅の谷口亜弥(3年 桐蔭学園)が指導2負け、副将の山本沙織(1年 東大阪大敬愛)は押さえ込まれ1本負け、両校2勝2敗となり勝敗は大将対決に持ち込まれた。山学の大将は新人の山部佳苗(1年旭川大)、淑徳の大将は百戦錬磨の小林悠佳(4年)、開始早々積極的に技を仕掛けた所を反されて押さえ込まれる大ピンチ、山部は10秒で懸命に解いて脱出した。残り2分、今度は小林が仕掛けてきた所を山部が会心の内股すかしで1本勝ち、ハラハラしたが初戦を突破した。
≪山梨学院大VS筑波大≫
チームは初戦の勝利で勢いに乗り、続く平成国際大戦・国際武道大戦は谷口亜弥の連勝などで勝利。3戦全勝で最後の筑波大戦を向かえた。最終試合を前にした山学女子は、円陣を組み小野江那新主将(4年 西京)の掛け声で「いくぞ〜 オウ!」と気合を入れて決戦の場に向かった。先鋒の吉元佳代押さえ込まれ一本負け、次鋒の加賀谷千保と中堅の江口静香(4年 龍谷)の試合は共に両者ポイントなしで引き分け。3年の谷口亜弥は、自分が負けると試合が決まる劣勢の状況で副将戦に臨んだ。相手は1年の山本小百合、下級生に負けるわけにはいかないと猛然と攻めた。背負い投げを連発して崩し、寝技で攻める。しかし攻めても攻めてもポイントが奪えない、諦めかけた試合時間残り20秒、ついに渾身の背負い投げが決まった、鮮やかな一本勝ち。劣勢を挽回し1勝1敗2引き分けとして大将戦に勝負を委ねた。山学の大将は山部佳苗、筑波の大将は緒方亜香里、ともに1年生の対決となった。山部は2日前にヨーロッパ遠征から帰国したばかり、中1日でこの日3本目の試合、開始1分5秒に体落としで有効を奪ったが、スタミナの消耗が激しくこの後が続かなかった。両者は激しく組み手を争い緒方が再三背負いを仕掛ける。山部は体を預けて堪えるが、疲労で技を仕掛けられない。残り1分39秒、体落としから寝技に持ち込まれ、腕の関節を決められてしまい「まいった」。勝利目前で逆転負け、山学大の女王の座奪還はならなかった。試合後悔し涙を流す選手たちに山部伸敏監督は「この悔しさを忘れるな、忘れると全日本でまた泣くことになる、胸で受け止めろ」と語りかけた。
≪山学大男子VS筑波大男子≫
山学大男子は、初戦の埼玉大戦を5勝2引き分けと圧勝して勝ち上がった。準決勝の対戦相手は3連覇中の宿敵筑波大となった。この試合の先鋒は新主将の西田泰悟(4年 国士館)、西田は巴投げを3回連続仕掛けるなど積極的に攻めて合わせ一本勝ち。次鋒の柴崎裕亘(2年 福岡舞鶴)は開始早々に技ありを取り3分に見事な投げで一本勝ち。最良のスタートダッシュだったが、この後が続かなかった。3将は身長190cm、体重180kgの留学生アドレ キャスラビ シアマック(1年 イラン)、シアマックは体重を利して攻めたがポイントを奪えず引き分け。中堅の帆高純平(2年 福岡大大濠)一本負け。4将の笠井宝聖(3年 国士館)引き分け。副将の原田悠聖(4年 東海二)一本負けで2勝2敗2分けとなり、勝負の決着は大将戦まで持ち越された。山学の大将は杉山良太(3年 鎮西)、筑波の大将は川瀬孝司ともに3年生の対決となった。組み手争い激しくなかなか技がかけられない、2分過ぎ両者に指導1、その直後に鈴木は技ありを取られ、さらに一本を決められてそこで試合終了。男女ともに筑波大の分厚い壁に阻まれた
小野江那女子主将は「優勝を狙えるメンバーだったが、筑波に負けた悔しさを忘れないようにして、メンタル面と技術面を鍛えて全日本では勝つ」と誓った。西田泰悟男子主将は「筑波戦は、出だしで2勝していけるかと思ったが、途中で流れが変わり、相手に流れが行ったまま押し切られてしまった、死に物狂いで練習して日本一になる」と誓った。山部伸敏女子監督は「完敗だった、失点が多く筑波の方が力は上だった。1年生は期待よりはまだまだだ、体力をつける必要がある」と話した。西田孝宏男子監督は「御覧の通りで言う事はないが、勝てない勝負ではなかった、男子は筑波との力の差はない。女子の1年生は勝負の厳しさを知ったと思う、世界を狙うのだから乗り越えて逞しくなってほしい」と語った。山学大柔道部は大会の結果、男女ともに6月に行われる全日本学生優勝大会への出場権を獲得した。
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