
第38回関東高校ホッケー大会兼全国高校総体(インターハイ)関東予選会が、6月13・14日の日程で埼玉県飯能市で始まった。大会には8都県の優勝校が参加、1日目は男子5校・女子3校の関東代表枠をかけて1回戦が行われた。創部3年目ながら春の選抜大会に関東1位代表として出場した山梨学院高は優勝を狙うチームとして、東京代表の学習院高等科と阿須ホッケー場で対戦した。山梨学院は押し気味に試合を進めながら前半0−0で折り返し、後半8分に先制点を奪ったものの、パスが正確でなく、後半は再三ピンチの場面を招いた。そのたびにGK竹内隆弘(3年)がゴール前で体を張り好守を連発、後半29分にようやく追加点を入れ2−0として勝利、準決勝進出を決めた。試合後、勝者の山梨学院高にインターハイ出場認定書が贈られた。
梅雨入りとは名ばかり、阿須ホッケー場の人工芝に強い日差しが射す中で試合が始まった。スタンドには選手の父母ら約40人が山梨から応援に駆けつけ、山梨学院の小旗を手に声援を送った。山学は序盤から切り込み隊長の木田智哉(3年)らが盛んにドリブル突破を図り、学習院陣に攻め込むがパスとサークル内の詰めが甘く、前半は決定的な場面を作れずに0−0で終了した。寺本裕治監督が全日本ユース監督として海外遠征中のため、代わりに高橋義徳監督代行と奥田真之コーチがハーフタイムの指示を出し「足が全然動いていない、長いパスは全部相手に取られている、短いパスを正確につなげ、逆サイドが入っていないぞ」と問題点を挙げて修正を求めた。後半5分、相手にPC(ペナルティ・コーナー)を与えてピンチ、ここで学習院は変則的な球出しからシュート、GK竹内隆弘が弾き返したがさらにシュート、これも竹内が連続で弾き返し守り切った。後半8分、今度は山学がPCのチャンス、最初のシュートは弾かれたが、こぼれ球を名取良也(3年)がヒットシュート、1−0と先制した。このあと後半中盤は学習院の時間帯となった。ドリブルでサークル内に持ち込まれシュートを打たれるシーンが連続したが、そのたびにGK竹内が体を張り完封で抑えた。山学は後半29分にようやく木田智哉が追加点を奪い2−0として粘る学習院を振り切った。
試合後、選手を集めた
奥田真之コーチは「負けてもおかしくなかったしんどいゲームを制したのは成長と思うが、こんなゲームをしていては、もっと上を目指すことが出来ない。ゲームの流れをつかめるようにしなければいけない」と選手一人ひとりの成長を求めた。
中澤大成主将(3年)は「前半で点が取れず苦しいゲームになったが、みんな最後まで頑張ってくれた。明日の準決勝の相手今市高には選抜大会では勝っているが、その後対戦していない。全力でぶつかる」と語った。ゴールを死守したGK
竹内隆弘選手は「昨日からいい感じで調整できた。後半は攻め込まれることが多かったので“集中しろ”と言い聞かせて、集中を切らさないようにした」とピンチの場面を振り返った。
大会は明日、準決勝、決勝が行われる。山梨学院は午前9時からの準決勝で栃木代表の強豪今市高と対戦する。
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