山梨学院パブリシティセンター
第53回全日本学生空手道選手権大会
〜矢野 彩(女子形)2年連続の“準優勝”〜
〜福田 崇(男子形)も健闘、3位に入る〜

第53回全日本学生空手道選手権大会が6月21日、東京・日本武道館で開催された。この大会は個人戦で競われる学生日本一決定戦。この春強化育成クラブに指定された山学大空手道部からは、形の部に男子3人、女子3人が出場した。このうち、矢野 彩(4年 今治明徳)と福田 崇(4年 牛久)の2人が予選でベスト8に入り、決勝トーナメントに進出した。矢野 彩は準々決勝・準決勝を勝ち上がり決勝に進出した。対戦相手は昨年と同じ梶川凛美(関西大)。決勝の演武は、早い動きで技の切れを見せる“動”の梶川、ゆっくりした動きの中で重厚さと迫力を表現した“静”の矢野、まったく対照的な演武となった。演武を終えた2人に対する5人の審判の旗判定は、昨年と全く同じ2−3の僅差判定、矢野は惜しくも優勝ならず2年連続の準優勝となった。福田 崇は準決勝まで勝ち上がり3位入賞した。
女子形の部には全国の大学から34人が出場、山学大からは矢野 彩と紺屋沙也乃(2年 聖カタリナ女子)、森田真亜沙(1年 横浜立野)の3人が出場した。紺屋と森田は予選落ちしたが、矢野は予選得点22,1点でFコート1位で決勝トーナメントに進出した。決勝トーナメントは3回とも違う形を披露しなければいけないことから、どの相手の時にどの演武を選ぶかも勝敗の綾となる。矢野は準々決勝で「ア―ナン」、準決勝で「チャタンヤラク―」、決勝で「スーパーリンペー」という技を選択した。決勝戦は最初に梶川凛美が演武、小柄な梶川はスピードと切れのある技で“動”を強調した演武を披露した。次いで演武に入った矢野は、一礼して正面に進み、きりっとした表情で持ち前の迫力と力強さで形の美しさを追求した“静”の演武を行った。時に両手をゆっくり大きく広げ、時に鋭く突き、時におなかの底から声を発し、日本武道館を緊張した静寂に包み観衆を魅了した。5人の審判の判定は赤の梶川3、青の矢野2、ほんの僅かな差で優勝は梶川となった。試合後、矢野 彩選手はその目を赤くしながらも取材陣の質問には「落ち着いて演武することが出来ました。自分の中では持っている力を100%出せたと思いますが、まだ未熟、自分を見つめ直しまたゼロから練習します」と凛とした顔で答えた。
男子形の部には福田 崇と長谷川 匠(3年 宇部鴻城)、長谷川敬太(2年 山梨学院高)が出場した。2人の長谷川は予選敗退・失格となったが、福田はベスト8に入り、準決勝まで進出して3位となった。福田 崇選手は「準決勝では勝ったかなと思った。優勝を目指していたので悔しかったが、これからも自分の心と技を磨いて行きたい」と悔しさを噛みしめて語った。片田貴士監督は「矢野は最高の演武だったと思う、可能性をさらに広めてもらいたい。全体的には思っていた以上の出来だったが、結果が伴わなかった。11月の関東大学選手権で団体優勝を狙えるように稽古を重ねていきたい」と部員の育成に眼を注いでいた。
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