山梨学院パブリシティセンター
平成21年度山梨学院短大オペレッタ発表会
〜保育科2年生がミニ歌劇「うらしま太郎」を企画・制作〜
〜初の宙吊り大仕掛けに挑戦、太郎と亀が宙を遊泳〜

山梨学院短期大学(三神敬子学長)は7月2日、山梨学院メモリアルホールで平成21年度オペレッタ発表会を行った。オペレッタはイタリア語で「小さなオペラ」を意味するセリフと踊りのあるオーケストラ付き歌劇。発表会は保育科2年生が必修科目「保育内容総合活動(表現)」の一環として取組む山梨学院短大伝統のユニークな実践授業。保育科2年生の170人は「運営」「キャスト」「脚本・演出」「身体表現」「音楽表現」「美術」の6部門に分かれ、上演作品の選定から、大道具、小道具、照明、音楽などすべてを全員で分担、それぞれの部門が試行錯誤を繰り返して上演に漕ぎ着けた。今年は公演史上初の“宙吊り演出”に挑戦、男子学生4人が徹夜して仕上げた太郎と亀が会場中空を見事に遊泳、観客から驚きの声が湧き上がった。公演は午前と午後の2回行われ、招待された幼稚園・保育園の園児と来年は自分たちが演じる保育科1年生など約1200人が3ヶ月の集大成舞台に喝采の拍手を送った。
今年の上演作品には、誰もが知る日本昔話から「うらしま太郎」が選ばれた。学生たちは4月から準備に入り、この1ヶ月間は本番準備作業に追われた。背景の岩など大道具・小道具を用意する美術造形担当の34人と出演者の舞台衣装を制作する衣装担当の14人は本番に間に合わせることが一番の使命、毎日遅くまで学校に残り見事なセットと色彩鮮やかな衣装を作り上げた。脚本・演出担当の6人は、竜宮城という海中の世界と“絵にもかけない美しさ”の表現に苦心。キャストの13人と身体表現の30人は各自の演技と鯛や平目の舞い踊りの表現を皆で話し合い工夫。音楽表現の53人はそれぞれの立場から意見を出し合い全21曲を作曲。運営の9人は各団体の受入れと場内整理に奮闘。誰もが創意と工夫と努力で舞台の表と裏を支えた。今年の特徴は、公演史上初の“宙吊り”に挑戦したこと。太郎を背中に乗せた亀が最後部の照明室から泳ぎ出し、3本のワイヤーに支えられて27m先の舞台上まで海中を潜っていくように移動した。制作した深沢亮・中沢貴広・小池翔・田中哲也の4人は「最初は危険だと反対もされたが、素材を発泡スチロールとプラスティック段ボールにして、万一落ちても子供たちに絶対ケガをさせないよう工夫した。練習では何度も失敗を繰り返し昨日は徹夜して仕上げたが、本番は最高にうまくいった」と苦労が吹き飛んだ笑顔を見せた。公演の最後は出演者だけでなく裏方も舞台に登場する170人全員でのフィナーレ、誰もが弾ける笑顔を見せて幕を下ろした。子供たちを引率して来場した甲府市池田保育園の荻野裕子さんは「子どもたちに生の舞台を見せてあげる機会は少ないので、毎年楽しみにしています。今年は色彩や表現に一層工夫が凝らされ幻想的な世界が素晴らしかったです、子どもたちが大喜びしていました」と話していた。公演を終えた会場では、出演者らが園児たちを笑顔で見送る一方、運営担当として裏方に徹した学生たちが来場者に感想を訊ねたアンケートを集めていた。寄せられたアンケートを来年度の公演に生かそうという努力もしっかり行われていた。
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