第６１回全日本総合女子ソフトボール選手権関東地区予選会が７月４日、甲府市・小瀬球技場で開幕した。大会には都県予選を勝ち抜いた７チームが集結、関東代表枠４枠を賭けて対戦した。山梨代表の山梨学院大女子ソフトボール部ＲＥＤ　ＳＷＡＮＳは１回戦で茨城代表のブルーウィンを１８－１（５回コールド）で下し２回戦に進出、千葉代表の千葉クラブと対戦した。千葉クラブは昨年の千葉国体出場選手らで構成する強豪チーム、山学大は千葉のエース和気島尚子投手の重い速球に悩まされたが、打順が一巡した３回表に１番市川奈那美（２年　常葉菊川）の先制２塁打をきっかけに２点を奪い、５回と６回に追加点を上げた。投手陣は２回表１死１・２塁のピンチからリリーフした畑迫遼子（１年　千葉経済大附）が好投し４－１で千葉を下し２連勝、関東地区代表権を獲得した。試合後、初日の段階で出場権を獲得した山学大と群馬代表のペヤングチームに山梨県ソフトボール協会の谷川義孝副会長から全国大会出場の認定書が贈られた。関東の残り２枠は５日の敗者復活戦で競われる。

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≪１回戦　山梨学院大ＶＳブルーウィン（茨城）≫

ブルーウィン	0	0	0	1	0	1
山梨学院大	10	3	2	3	×	18

山学大投手　森藤―高橋　【本塁打】池田・萩原　5回コールド

この試合に先発した森藤真衣（２年　飛龍）が素晴らしいピッチングを見せた。速球とチェンジアップを投げ分け、３回まで投げてパーフェクト（４奪三振）に抑えた。打線は相手投手の乱調に付け入り１回から全開、打者１４人で１０点を奪う猛攻で一気に試合を決めた。２回裏に代打池田沙知代（２年　とわの森三愛）がレフトセンター間にソロ、４回裏に４番萩原瑠美（２年　太田市立商）がライトオーバーの２ラン、２本の本塁打を含む長短１３安打を相手投手陣に浴びせ、４回表に１点を与えたものの１８ｘ－１（５回コールド）で快勝した。

≪２回戦　山梨学院大ＶＳ千葉クラブ（千葉）≫

千葉クラブ	0	0	0	0	0	1	0	1
山梨学院大	0	0	2	0	1	1	×	4

山学大投手　末武―畑迫　　【２塁打】市川・高橋

対戦相手の千葉クラブは昨年の千葉国体成年女子で活躍した選手らが所属するチームで全日本クラブ選手権出場を既に決めている強豪。山学大は末武若奈（１年　当別）が先発したが、先頭バッターにデッドボールを与えるなど立ち上がりから投球が安定しなかった。２回表１死からフォアボール・デッドボールを与えたところでピッチャーは畑迫遼子に替わった。畑迫は次のバッターを三振ゲッツーに打ち取りピンチを切り抜けた。山学は３回裏にこの回先頭の８番中川千里（１年　八代東）がライト前ヒットで出塁、１死から１番の市川奈那美がレフトオーバーの２塁打を放ち１塁ランナーの中川が一気に生還して先制、さらに２番轟優花（１年　高崎健康福祉大高崎）のをショートが1塁に悪送球、市川が生還し２点目を奪った。打線は５回裏に４番萩原瑠美の三遊間安打で１点、６回裏に８番中川千里のこの試合２本目のライト前ヒットでさらに１点を追加した。畑迫遼子は重い速球とチェンジアップを内外に投げ分け安定した投球を見せていたが、６回表に２死２・３塁のピンチを作り、千葉のベテラン伊藤千佳にライト前ヒットを打たれ１点を奪われた。しかし、２塁ランナーはライト轟の返球をファースト萩原が繋ぎ本塁タッチアウトで封じた。６回裏１死１塁からの代打高橋知子（２年　細田学園）のレフトオーバー２塁打の当たりで１塁走者が三本間に挟まれる３塁コーチの判断ミスなど、反省材料や課題も出たが全国区のクラブチームを４－１で下し、９月２４日から千葉県成田市で開催される全日本総合女子ソフトボール選手権への２年連続出場を決めた。先制タイムリー２塁打の市川奈那美選手は「この所結果を出せていなかったので、あそこで打ててホッとした。淑徳に負けた悔しさがあり、今回はどんな形であっても勝つんだと試合に臨んだ。走塁ミスや些細なミスもいくつかあった、守備を完璧にして総合とインカレに向かいたい」と笑顔で語った。畑迫遼子投手は「塁が詰まっている時にリリーフしたので、ドキドキしてマウンドに立ったが、三振に打ち取れてリズムに乗れた。ナチュラルにスライドするストレートとチェンジアップが大事な場面で決まってくれた」と自身の投球を分析していた。清水正監督は「社会人チームは駆け引きが巧みで、些細なミスに付け入るので神経を使ったが、選手は集中して戦ってくれた。末武の出来が悪かったが畑迫が粘って最後まで良く投げてくれた。打線は市川が冷静にプレーするようになり復調してくれてつながりが良くなった。インカレに向けていい材料が出てきた」と話し、全日本総合については「本大会では日本リーグのチームと対戦することになる、昨年は豊田にコールド負けした、今年は日本リーグに食らいつきたい」と語った。
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