日本高等学校野球連盟と朝日新聞社は8月5日、大阪国際会議場で第91回全国高校野球選手権大会の組み合わせ抽選会を行った。会場1階には49代表の登録選手(各校18名=882名)が集まり、東西対決をとらないフリー抽選で第11日の3回戦までの対戦校を決めた。まず、2校出場している北海道の旭川大(北北海道)、札幌第一(南北海道)が、続いて東京の帝京(東東京)、日大三(西東京)が初戦で対戦しないように抽選で振り分けられた。最前列の中央に陣取った9年ぶり4度目出場の山梨学院大附(山梨)は、主将の羽田翔(甲府南シ・3年)がやや緊張した面持ちで36番札の第5日第3試合(14時30分)3塁ベンチを引き当て、3年ぶり27度目出場の県岐阜商との対戦が決ま った。勝ち進めば、PL学園(大阪)と聖光学院(福島)との勝者と第10日第1試合(8時30分)に第3回戦を行う。超満員となった2階一般席からは、対戦校が決まる度にどよめきや歓声が沸き起こり熱気に包まれた。準々決勝の組み合わせは第11日第1試合終了後、準決勝は第12日第1試合終了後に抽選が行われ決定する。選手宣誓は伊万里農林(佐賀)の吉永圭太(3年)が引き当て決定した。大会は8日の開会式・第1試合を皮切りに15日間(22日)行われる。
主将の羽田翔(甲府南シ・3年)は「相手はどこでも、山梨代表というプライドをもち、ピッチャー山田を中心とした守りから攻撃する自分たちの野球をするだけ」と、気負いなく淡々と答えた。
エース右腕・山田祐也(猿橋中・3年)は「試合日が第5日でほっとした。甲子園の試合を見て、ストライクゾーンなどの研究をしたい。自分の持ち味は低めを丹念に突く投球。試合にはベストコンディションで臨めるよう残りの日々で調整したい」と、精神的な緊張感から解き放され笑顔で答えた。
マネージャーの平松茜(3年)は、「1・2年のときに県予選で初戦敗退と悔しい思いをした。この夏は夢の甲子園でスコアラーとしてベンチ入りする。この日のために、データを詳しくしかも分かりやすく記入できるようにスコアを改良してきた。当日は少しでもチームの作戦が、有利にたてられるようにし全力を尽くしたい。また、選手の体調を整える3回、5回、7回の給水にも最善を尽くし一丸となって戦いたい」と、目を輝かせていた。
須田喜照監督は「主将の羽田は良いくじを引いてくれた。試合は第5日で、自分たちのチームの『守備からリズムをつくって攻撃に繋げる野球』の最終チェックがじっくりできる。また、相手チームの投手などの守りや機動力などの攻めを分析して、相手チームの攻略法をチームで探れる。ただ、第3試合で午後2時と一番暑い時間帯。特に暑さ対策を考えたい。ともかく相手チーム(県岐阜商)は伝統校なので、選手も一段と気を引き締めてやってくれると思う」と、大会5日を引き当てた主将に感謝していた。(H.K)
アルバムはこちら