
山梨学院大学附属幼稚園は9月14日、同園プールにおいて青組(年長)の園児を対象に、見学観察会「お魚ロボットがやってきた」を開催した。この見学観察会は、魚のロボットを教材に、海洋生物への関心や自然環境の大切さを学ぶことを目的にしている。教材として使われた魚のロボットは、この観察会の講師を務めた、「海洋楽研究所」の林正道所長が手作りしたもので、海岸に打ち上げられたゴミや廃材を材料に作られている。林さんは、ロボットを使いながら、環境問題や自然の不思議さ、魚の特性などを子どもたちに紹介し、本物そっくりの愛くるしい動きに子どもたちは歓声を上げ、目を輝かせていた。また、子どもたちは実際にマンボウのロボットの上に乗り、マンボウがヒレを動かして進むと、魚の気分になり海の楽しさを実感していた。
この日、山梨学院幼稚園のプールに集まった魚のロボットは、カメやイルカ、サメなど15匹。海洋楽研究所所長の
林正道さんが海や川で拾ったペットボトルや発泡スチロール、雨合羽などのゴミを材料に、胴体内に機械を組み込み、本物に近い動きで泳ぐように作っている。林さんは、海洋楽研究所を開設し、全国各地で講演や実演、テレビ出演を通じ、自然環境の大切さや海の楽しさを伝えている。
林さんは、観察会の導入で「海のはじまりはどこですか?」と子どもたちに投げかけ、子どもたちは思い思いに自由な発想で考え、回答。そして、海のはじまりである山(川)の生物・オオサンショウウオを紹介すると、子どもたちは「すごーい、おおきい。」などと興奮した様子で、先生やお友達に話しかけていた。
さらに、アカウミガメやアオウミガメ、イルカやシャチなどの海の生物が登場し、プールを縦横無尽に泳ぐと子どもたちは大興奮。林さんは、環境破壊が進み、海岸が汚くなるとカメの赤ちゃんが海で遊べないことや、ゴミを魚たちが間違って食べて死んでしまうことなどを紹介し、子どもたちに自然環境の大切さや、海の生物の尊さを訴えていた。
また、サメが登場すると、子どもたちがあまりのリアルさに怖がってプールサイドから遠ざかってしまう場面も。そんな子どもたちに林さんは、カメがサメに遭遇したときの対処法を教えると、子どもたちからは笑みがこぼれ、カメの真似をする一幕もあった。
最後に、一番大きいマンボウのロボットが登場。マンボウの特性などを勉強し、実際にマンボウの上に乗ってプールの上を進むと、子どもたちは緊張した表情を浮かべながらも、魚の気分を実感していた。
見学観察会終了時には、子どもたちから、感謝の気持ちを込めて魚の図鑑を見ながら作った、
「お魚レイ」が林さんにプレゼントされた。
林さんは「海を大事にしてください。ここでロボットと遊ぶだけでこんなに楽しいんだから、海で本物の魚たちと遊ぶと、もっと楽しいぜ。」と子どもたちに話しかけた。(Y.Y)
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