山梨学院パブリシティセンター
平成21年度関東大学テニスリーグ
〜山学大が最終戦で駒沢大に勝利、2部リーグ準優勝〜
〜創部わずか4年で1部2部入れ替え戦進出を決める〜

平成21年度関東大学テニスリーグ最終日の9月26日、女子2部に昇格した山梨学院大女子テニス部が最終戦で駒沢大に勝利、リーグ戦成績を4勝1敗として慶応大に次ぐ2部2位の位置を占めた。創部からわずか4年の新興チームが1部2部入れ替え戦進出を決め、30日に筑波大と対戦することになった。テニス女子の関東リーグは30大学が1部から5部に分かれ、各6校が9月中に総当たりで順位を競う短期決戦リーグ。ダブルス2試合とシングルス5試合を行い4勝したチームが勝者となる団体対抗戦。山学大女子は平成18年に強化育成クラブとして誕生し初年度5部優勝、一昨年4部優勝、昨年3部優勝し今期は2部に昇格した。2部でも台風の目となり、初戦の慶大戦には敗れたものの、第2戦以降は青学大・東海大・日体大・駒大を連破して4連勝。疾風の速さで伝統校と肩を並べ、最短最速で1部校に挑戦する。
最終戦の対戦相手駒沢大は、山学大より1年早く強化を始めた同様の新興勢力チーム。ともに3勝1敗で最終戦を迎え、勝った方が2位となり入れ替え戦に進出、敗れた方は3位で2部残留が決まる対決となった。山学にとって幸運なことに、最終ステージは山梨学院横根テニス場が会場となった。秋とは思えない強い日差しが差すホームコートの上で山学選手たちは溌剌とプレーした。

試合は、D1の阿部瑠美(4年 徳島商)・大麻桃子(3年 鳥取東)ペアが駒大ペアに3−6、1−6で連取される苦しい立ち上がりとなったが、D2の三浦麻奈美(4年 山梨英和)・大澤愛加(1年 学芸館)ペアが駒大ペアと大激戦を演じ、主将三浦の粘りと全日本Jrベスト16の大澤の強打で、2時間54分に及ぶフルセットの戦いを6−3、6−7、6-2で制し、ダブルス戦を1対1とした。シングルスには出場しないキャプテン三浦にとっては敗れたらその瞬間にラケットを置くことになる試合、創部する時に「4年生の時にチームを1部に昇格させて卒業する」と誓った三浦は4年間の思いをラケットに込め集大成のプレーをした。主将の執念と1年生の若い力が駒大に傾きかけた流れを止め、山学チームに勢いをつけた。シングルスはS3、S4、S5の3試合が同時に始まった。勢いに乗った山学は、奥田なる美(2年 堀越)、大澤愛加、大麻桃子の3人が揃って勝ち、この段階で山学の勝利が決まった。続くS2では牛山菜緒子(4年 山梨学院高)が相手を圧倒。最後に登場したS1阿部瑠美の対戦相手は8月のインカレで敗れた市川有紗、苦戦が予想されたが阿部は第1セットをタイブレークで奪うと一気に流れに乗り、第2セットは6−1と圧倒してリベンジした。

≪関東大学テニスリーグ2部最終戦≫ 於 山梨学院横根テニス場

山梨学院大
駒沢大
D1−1
S5−0
D1
阿部瑠美・大麻桃子
×
3-6,1-6
市川有紗・石川玲伊
D2
三浦麻奈美・大澤愛加
6-3,6-7,6-2
×
松尾日加里・林樹莉
S1
阿部瑠美
7-6,6-1
×
市川有紗
S2
牛山菜緒子
6-1,6-2
×
松尾日加里
S3
奥田なる美
6-1,7-5
×
吉田麻美
S4
大澤愛加
6-3,6-1
×
権頭由梨
S5
大麻桃子
6-0,6-4
×
河合美佳

三浦麻奈美主将は「D2戦は厳しい状況だったが、皆の声がやらなければいけないという気持ちにさせてくれた、皆のおかげで勝てた。入れ替え戦はもっと厳しいと思うが、1年から4年までが初めてそろった。全員で力を出し切る」と語った。阿部瑠美選手は「ダブルスで敗れたが、シングルスで役割を果たせて良かった。第1セットで1-4となった時に三好コーチからアドバイスを貰い、指示通りにやって挽回出来た。入れ替え戦は向かっていく立場なので皆で一致団結して向かっていく」と話した。

試合の観客の中には、大学生のプレーを自分のプレーの参考にしようと見つめる山梨学院高校女子テニス部員の姿もあった。牛山菜緒子選手の妹友実子選手「粘り強く、強い気持ちで戦うことを教わりました」。清水選手「勇気を貰いました」。依田選手「自分もこういうプレーを出来るようにしたい」。内山選手「とてもいい勉強になりました」。小野選手「勝ちにこだわる大切さを教わりました」。飯窪選手「自分もあんなプレーが出来るように練習に取り組みたい」。奥垣内選手「自分はサーブが苦手、牛山さんと駒大の選手(市川選手)のスタンスが参考になりました」。石綿選手「大学生のプレーを自分のプレーに生かしたい」それぞれがそれぞれの目に、注目した選手の戦う姿を焼き付けていた。

試合を終えた選手たちに富岡信也総監督は「念願だった1部入れ替え戦に出れることになった。君たちは1戦1戦強くなっている、上と戦う力をつけてきた」と激励した。三好勲コーチは「これだけの大差をつけて勝ったことは胸を張っていいことだ。あと1試合!やるだけのことをやって、筑波戦に臨もう」と鼓舞した。倉田祐子コーチは「嬉し涙が流せるよう、今日からまた頑張りましょう」と励ました。富岡好平監督は「歴史を作るつもりで挑もう」と熱い心で語りかけた。山学大女子テニス部にとっては、選手にとっても、4年の年月をかけて選手を育ててきた指導者にとっても、初めてのチャレンジ舞台、1部2部入れ替え戦は9月30日に茨城県つくば市の筑波大テニスコートで行われる。(M.I)
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