第62回秋季関東地区高校野球山梨県大会(第10日)は9月27日、甲府市の小瀬球場で準々決勝2試合を行った。第2試合は夏の覇者・山梨学院が、富士学苑と対戦し延長10回5対6で競り負け、夏春の甲子園連続出場を断たれた。山梨学院は、1点ビハインドの5回表二死後、山田凌の中前適時打で同点とし、5番・田口蒔人の右中間を破る逆転二塁打で、走者の山田、小林が相次いで生還し4対2とした。7回表にも1点追加して5対2と突き放したが、その裏にエース左腕・中根龍也が1点、8回裏には2点を献上し同点とされた。9回表、2番・鈴木悠介、3番・山田の連打、4番・小林の犠打で二三塁、6番・相馬の死球で満塁としたものの、後続が倒れ勝ち越しのチャンスを逸した。延長 戦に突入した10回表一死後、9番・高橋雅英、1番・青山祐己の連打で一二塁、犠打で二三塁としたものの無失点と好機を逃した。その裏、中根が相手8番打者に粘られ8球目を左線を破る三塁打とされと2番打者に中前に運ばれ、サヨナラ負けを喫した。
山梨学院は、1点ビハインドの4回表、先頭打者の4番・小林夏樹(2年・長野北シニア)の左越え二塁打でチャンスをつくると、6番・相馬彰吾(2年・猿橋中学)が右中間を破る適時打で同点とした。
1対2とされた5回表の二死後、相手失策で出塁した2番・鈴木悠介(2年・青葉緑東シニア)が、3番・山田凌(2年・八王子シニア) の初球に透かさず盗塁、 山田の中前適時打で生還し同点とした。山田も果敢に盗塁し、4番・小林の中前安打で一三塁とした。続く5番・田口蒔人の右中間を破る逆転二塁打で、山田、小林が相次いで生還し4対2とした。
7回表、1番・青山が一塁側へのセーフティーバントで出塁。2番・鈴木の犠打、3番・山田の一塁ゴロで三塁へ。続く4番・小林の中前安打で青山が生還し、5対2と突き放した。
その裏、エース左腕・中根龍也が2安打、2四死球、1犠打など7人の攻撃を受けるも1点で切り抜けた。しかし、8回の一死後に連続3安打とパスポールで2点を献上し同点とされた。
9回表には、2番・鈴木、3番・山田の連打、4番・小林の犠打で二三塁、5番・田口の一塁ゴロで鈴木がホームでホースアウトで一三塁、6番・相馬の死球で満塁としたが、後続が打ち取られて勝ち越しのチャンスを逸した。
延長戦に突入した10回表一死後、9番・高橋雅英(2年・三島シニア)、1番・青山祐己(2年・浦安シニア)の連打で一二塁。2番・鈴木の犠打で二三塁としたが無失点。
その裏、エース左腕・中根が相手8番打者に8球目を左線を破る三塁打とされ、2番に中前に運ばれサヨナラ負けを喫した。
主将の松浦航平(2年・青葉緑東)は「悔しい。相手は4点リードされても、諦めずに集中力が切れずに最後まで勢いがあった。内がノーエラーで、安打数は相手が上回っていてのサヨナラ負け、完全に力負けした。自分たちの集中力のなさと力のなさを感じた。これから精進して、接戦も堂々と戦えるチームづくりをしたい」と、肩を落としながらも復活に向けて決意を新たにしていた。
須田喜照監督は記者陣に「完敗です。相手の方が実力的に上だった。エースの中根は、前半打たれながらも(5安打)1点に抑えた。中盤も打たれながらも(6安打)1点に抑えた。何時もこんな調子なので、、、、、」。途中、投手を替える気がなかったのかとの問いに「かえたくても替える投手がいないのが、今の内の現状。ベスト8以上のチームになると、配球、コンビネーションだけでは通用しない。来年の夏までには鍛え直す。それと、投手を後、一枚も二枚も育てたい。勿論、守備や打撃など総合的にレベルアップを図る」と、コメントした。
山梨学院の5対6延長10回サヨナラ負け。両チーム残塁が13と大味の試合となったが、山梨学院の12安打に対して、富士学苑は18安打だった。そのぶん富士学苑に勢いがあった。結果論だが、中根は7回(2安打、2四死球)が替え時だった。須田監督の「かえたくても替えられないのが、今の内の現状」という言葉が全てを物語っている。 エース・中根は勿論のこと、2年生の市澤広地、名取貴広を始めとする1年生投手陣の、頑張りに裏付けされた指導者の育成に期待し、夏には必ず光明が射すと確信している。(H・K)
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