
第88回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会は10月25日、準々決勝4試合を行った。2回戦で韮崎工、3回戦で甲府東を下して進出した山梨学院高は昭和町押原公園第2試合で2年生中心ながらベスト8に勝ち上がった上野原高と対戦した。この試合の山梨学院は、開始早々から終始上野原陣でゲームを進め、前半22分に2トップの加部未蘭と佐野敬祐の連係から佐野が先制ゴールを決めたのを皮切りに、前半だけで4−0と大きくリードした。後半も山学が一方的に攻め上がる展開で7点を追加、11−0と大差で上野原を下した。この他の3試合もシード校が順当に勝ち上がり、ベスト4には、山梨学院、韮崎、日本航空、帝京三の4強が名乗りを上げた。大会はこのあと約1ヶ月間隔を空け、11月22日準決勝、28日決勝、いずれも小瀬陸上競技場で行われる。
準々決勝の4試合は、韮崎市営総合運動場が第1試合帝京三対都留、第2試合韮崎対富士河口湖。昭和町押原公園天然芝グラウンドは第1試合日本航空対桂、第2試合山梨学院対上野原の組合せ、2会場は同時進行で試合が行われた。午前11時開始の第1試合は帝三1−0都留、航空2−1桂、どちらも1点差で勝敗が決まった。直後の午後1時、押原公園第2試合は曇り空の下、山学のキックオフで始まった。試合は、山学が開始早々から上野原陣深くに攻め上がる展開となった。しかし、1分、5分、10分に得たコーナーキックのチャンスは上野原のGK関戸隆人の好捕などで決められず、いい形で攻め上がるもののなかなか点が入らない状態が20分以上続いた。ゴールをこじ開けたのは2トップのFW加部未蘭(2年)とFW佐野敬祐(3年)の連係からだった。22分、ペナルティエリア内でボールを得た加部が相手DFを引きつけてラストパス、ゴール前に走り込んだ佐野がこのボールを豪快に蹴り込んでようやく先制点を奪った。直後の24分にMF羽東史樹(3年)からのパスをMF宮本龍(2年)がヘディングシュートで決めここから一気に波に乗り、前半は4−0で終了した。ハーフタイム、横森巧監督は「もっと中を使って、もっと動くように」と指示して選手を送りだした。後半は開始から3人を入替え、DF藤巻謙(3年)、MF長谷川紫貴(2年)、FW本庄勇人(2年)が投入された。8分に佐野敬祐が2得点目(佐野はこの試合5得点)を挙げたのを皮切りに、投入された本庄、長谷川らが得点を重ね後半は7−0、合計11対0で山学が上野原を圧倒した。
高校サッカー山梨県大会 準々決勝 (10/25)於 昭和町押原公園天然芝グラウンド
山梨学院高 11 |
{前半4−0} |
0 上野原高
|
{後半7−0} |
得点 佐野敬祐5、加部未蘭2、宮本龍2、本庄勇人、長谷川紫貴、 |
碓井鉄平主将は「準決勝はレベルが上がるので、その中で自分たちのサッカーをやれるよう1ヶ月間しっかり取り組んでいく、個人のレベルアップとチームの戦術を高めていく」自分とチームメートの気持ちを引き締めていた。
横森巧監督は「順調に来ているが、これからがいよいよ。けがをしないようにしながら、チームをより濃いものにしていきたい。約1ヶ月、自分たちがそこを目指して、どこまで仕上げられるかだ」語り口は静かだったが、名将の目は輝きを増していた。
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