
平成21年度第11回全日本学生柔道体重別団体優勝大会が11月2日、3日に兵庫県・尼崎市記念公園総合体育館で開催された。この大会は、60kg級から100kg超級までの7階級で争われ、例年6月に行われる全日本学生柔道優勝大会とともに学生柔道界の男子2大団体試合と言われている。個人の技量・力 量は勿論、チームの総合力が勝敗を決めるとされ、山梨学院大からは各階級2名づつ、計14名の選手がエントリーされた。2日は、1回戦・2回戦が行われ、3日に3回戦から決勝が行われ、山梨学院大は2日に初戦・2回戦を専修大と対戦し一本勝ち4つを含む6対1で勝利した。3日の3回戦は、関西学院大と対戦し6対0で 勝利し波に乗るも、続く準々決勝で昨年度準優勝の国士舘大に敗れ昨年同様ベスト8で大会を終了した。なお、決勝は東海大と筑波大とで争われ、3対0で東海大が4年ぶり5回目の優勝を収めた。
会場となった尼崎市記念公園総合体育館は、各地区予選を勝ち抜いてきた全国51校の出場選手やサポート選手、保護者などで熱気に包まれていた。
初日の2日は1回戦と2回戦が行われ、2回戦からの登場となった山梨学院大の相手は、1回戦に旭川大に3対2で勝利した専修大。山学の先鋒(73kg級)・中村剛教(1年 京都共栄)は、積極的に技を仕掛け体勢が崩れかけた所を相手の襟を掴み片手で投げ試合を支配。中村は自分のペースで試合を進め、専修 ・朝比奈に優勢勝ちした。続く次鋒(90kg級)は帆高純平(2年 福岡大大濠)。帆高は81kg級のエントリーメンバーだが、この大会の規定ではエントリーした階級より1階級重いクラスでの出場も認められている。対する専修は90kgの内藤。帆高は、体重差9kgを感じさせず、積極的に前に出て隙を伺い、朽木倒で 一本勝ちした。五将(60kg級)を任されたのは古川知哉(3年 修徳)。古川は、専修・田邉のペースに巻き込まれ、技をかけられ優勢負けした。続く中堅(66kg級)の早野友樹(4年 久留米商業)は、スピードを活かし前に出て、開始から1分12秒で肩車をきめ専修・板橋に一本勝ちした。この大会、最も重いクラス となる三将(100kg超級)は鈴木健人(3年 拓大紅陵)。互いに距離を置いた争いとなり、鈴木は隙を伺い対する専修・笹川に技を仕掛ける。笹川は消極的な試合運びから指導を2回取られ、終了前に鈴木も指導を取られるが、そのまま時間となり鈴木は優勢勝ちした。副将(100kg級)を任されたのは柴崎裕亘(2年 福岡舞鶴)。対するは専修・大杉。序盤から互いに積極的に試合運びをし、技の仕掛け合いをしているところを柴崎が着実に大内刈をきめ一本勝ちした。ここまで5勝1敗と波に乗る山学の大将(81kg級)を務めたのは伊藤正博(4年 大牟田)。大将戦とあり気迫漲る試合展開となったが、伊藤は落ち着いて試合を支配し専修 ・木次に袖釣込腰をきめ一本勝ち。山学は専修相手に初戦を6対1で勝利した。
試合後、
西田孝宏監督は「初日にしてはまずまずの試合だった。明日は、1戦1戦しっかり勝って、激しさや気合を上げていきたい。」と語った。また、中堅を務め一本勝ちした
早野友樹選手は「初日の試合だったが前へ前へ積極的に出てなんとか1本取ることが出来た。良い雰囲気の中で全体的に流れも良かったので明日も頑張りたい。」と話した。90kgにエントリーされている主将の
西田泰悟選手(4年 国士舘高)は「初日としては全体的に動きもよく良い入りだった。今年はチーム全体が調子良いので初優勝を狙いたい。」と優勝への抱負を語った。
3回戦の相手は、関西学院大。初優勝を狙う山学は、一本勝ち3つを含む6対0で勝利。波に乗る山学は、続く準々決勝で昨年度準優勝の国士舘大と対戦。山学は昨年ベスト8の壁を破るため善戦するも引き分け4つ、一本負け2つ、優勢勝ち1つの1対2で敗れた。決勝は東海大と筑波大が対戦し、技有り・有効・一 本の3対0で東海大が勝利し、4年ぶり5回目の優勝の栄冠を手にした。(Y.Y)
アルバムはこちら