山梨学院パブリシティセンター
地域に根ざした食育コンクール2009
〜山梨学院短大依田ゼミ郷土食班が特別賞受賞〜
〜山梨の「100珍料理」を100年後まで残そう〜

農林水産省提唱の「地域に根ざした食育コンクール2009」で、山梨学院短期大学食物栄養科依田ゼミ郷土食班の学生が応募した「100年後まで伝えよう!山梨100珍料理の継承〜食育かるたも広めよう〜」が特別賞・審査委員会奨励賞を受賞した。山梨県内の伝承料理100種類について、いわれやレシピをまとめるとともに、子供たちに楽しく伝えようと「食育カルタ」も作成、郷土食の食育ボランティア活動に取り組んでいることが高く評価された。今年度のコンクールには全国の地域団体・学校・食育推進協議会など211団体が応募、短大からは唯一山梨学院短大が特別賞12点の中に選ばれた。2月13日に東京国際フォーラムで表彰式が行われ、式典に臨んだメンバーの代表に表彰状が贈られた。
受賞したのは、山梨学院短大食物栄養科依田ゼミ郷土食班の1〜2年生20人グループ。グループは甲州を代表する郷土料理の「ほうとう」や「おざら(つけめん)」をはじめ、富士河口湖町鳴沢に伝わる「凍み芋(じゃがいも冷凍乾燥)」や峡南地方に残る「やこめ(大豆入り蒸しおこわ)」などの地域伝承料理を詳しく調べ上げ、それぞれの料理のいわれやレシピを平成20年度に『山梨100珍料理』、平成21年度に『山梨新100珍』としてそれぞれまとめ上げた。山梨学院短大のホームページと山梨県栄養士会の「山梨の郷土食」ページで紹介するとともに、地域と連携した料理実習や学園祭での伝承料理教室など数多くの実践活動を展開。さらに子供たちにも判りやすく知ってもらおうと「食育カルタ」を作成、保育園・幼稚園での食育ボランティア活動にも積極的に取り組んだ。
この活動は山梨学院学生チャレンジ制度を活用して取り組まれ、昨年6月には「食の祭典やまなし」に新しい郷土料理を出展し「山梨県調理師会長賞」を受賞するなど多方面にわたり幅広く活動して来た。東京国際フォーラムB−7ホールで行われた13日の表彰式では、最優秀賞の農林水産大臣賞を受賞した熊本県立熊本農業高校や、地場産物活用分野特別賞の山梨学院短大など22団体が表彰を受けるとともに、活動報告や展示ブースでの活動紹介が行われた。グループを代表して表彰式に出席した下里友紀さん(2年)は「自分たちのやった事がこういう場で認められてうれしい、卒業後は長野に帰り栄養士として働きますが、次は長野の郷土食について研究したい」と話し、山崎なぎささん(2年)は「1年半ずっと取り組んでみて、社会変化で郷土食は誰か伝える人がいないと残らないと強く感じました。卒業後は山梨県内の保育園に就職しますが、この経験を生かしてこんどは実戦で郷土食の継承に取り組みたい」と語った。指導に当たった依田萬代准教授は「学生たちは、色々な人に話を聞いて伝承のいわれを学び、自分たちが作ったものを食べてもらってレシピを作り上げ、地域や幼稚園・保育園を実に楽しげに回って食育ボランティア活動に励んで来ました。海なし県の山梨には他県と違う独特の食文化がまだたくさん潜んでいます。今後も地域と連携し、昔の人の知恵と工夫が凝縮された郷土食を見詰め、各地に伝わる食文化の伝承に努めていきたい」と話している。 (M.I)
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