
関甲新学生野球2010春季リーグ戦1部(第2節1戦目)は4月10日、栃木県の小山市運動公園野球場で2試合が行われた。第2試合は山梨学院大学(秋4位・春6位)と今春1部に昇格した関東学園大学との1戦が行われた。山梨学院は1回の表、右腕・庭月野隼(4年・樟南)の伸びのあるストレートとスライダーを打ちあぐねたが、4回表の一死後、主将4番・高橋将(4年・山梨学院)が中前安打で出塁。続く、5番・林亮佑(2年・育英)が0−1からのインコースのストレートを振り抜き右越え2ランを放ち2対0とした。投げてはエース右腕・佐藤嘉絋(4年・清水商業)が、秋3位の作新学院大学に第1節1勝1敗で迎えた3戦目、延長12回裏に5対4のサヨナラ勝ちし、勝ち点を挙げ、波に乗 る関東学園大学打線と対決。エース・佐藤は立ち上がり、3人の打者を5球で仕留める省エネ投球でリズムに乗ると、4回・6回裏の無死一二塁のピンチにも動じず、6安打3四球8奪三振の127球で完投完封勝利を収めた。山梨学院は2対0で関東学園に1勝し、勝ち点に王手をかけた。試合は明日、午前10時小山市運動公園野球場で行われる。
☆2010春季リーグ戦1部(第2節1戦目) 於 小山市運動公園野球場
山梨学院 |
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関東学園 |
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[山梨学院]
投手:佐藤(9回、127球、6安打、3犠打、3四球、8三振)
捕手:本多(許盗塁2)
本塁打 本多
[関東学園]
投手:庭月野(9回、137球、7安打、1本塁打、1犠打、1四球、7三振、2失点、2自責点)
捕手:小林(1許盗塁)
☆先攻の山梨学院は1回表の二死後、3番・成田竜也(4年・木更津総合)が中前安打で出塁するが主将4番・高橋将(4年・山梨学院)が三振に倒れた。3回表、8番・本多公康(4年・育英)が二塁ゴロ失策で出塁し、9番・島田拓也(3年・山梨学院)の犠打で2塁へ進塁するが、後続が打ち取られ好機を逸した。4回表の一死後、主将4番・高橋が中前安打で出塁。続く、5番・林亮佑(2年・育英)が0-1からのインコースのストレートを振り抜き右超え2ランを放ち2対0とした。
☆その4回裏、エース右腕・佐藤嘉絋(4年・清水商業)は、先頭打者2番と続く打者に左前に連打され無死一二塁と詰め寄られたが、4番打者の一塁ゴロを林亮佑(2年・育英)が猛進して三塁フォースアウトとし、一死二三塁とした。佐藤は「林には攻守ともに助けられた」と後続を打ち取りピンチを脱した。
エース・佐藤は6回裏、先頭打者2番に四球を与え、続く3番打者に中前安打、犠打で一死二三塁とされた。続く6番打者に四球を与えて満塁とピンチを招くが、「仲間の堅守を信じ、雨宮先輩から引き継いだエースとしての自分を信じ、平常心で投球した」と、7番打者を三振に打ち取り窮地を凌いだ。7回裏も、先頭8番打者に中前安打と、犠打で一死二塁とされるが、続く1番打者を三振に打ち取り二死とした。しかし、次の2番打者に四球を与え一二塁。ここで3打数2安打とあたっている3番打者を迎えたが、0-1から一塁ゴロに打ち取った。8回には2三振を奪うなど、最後まで球威が落ちることなく、9回は3人で仕留め、2対0と完投完封した。
■四回表、起死回生の2ランを放った5番・林亮佑(2年・育英)は「最初からストレートを狙っていた。0−1からの甘いインコースのストレートが来たので振り抜いた。明日は大振りせずにコンパクトに振ることに心掛けたい。あくまでもチームバッティングに努め、チームのために頑張りたい」と笑顔で述べた。
■ 完投完封したエース右腕・佐藤嘉絋(4年・清水商業)は、「今日は初戦で自分が投げて勝たなければ、次の投手にブレッシャーが掛かると思い平常心で投げた。雨宮先輩からエースを引き継ぎ、勝てたので非常に嬉しい。林が良い所(4回表)で点(2ラン)を取ってくれたので良かった。その裏の無死二三塁で一塁ゴロをさばき三塁で封殺してくれて、攻守ともに助けてもらったのが大きかった。明日は総力戦になると思うので何時でも行ける態勢でいたい」と唇を結んだ。
■主将4番・高橋将(4年・山梨学院)は「相手の投手がコントロールが良く、ロースコアの試合となった。林の2ランで先取点を奪えたのが良かった。佐藤はランナーを出しながらも要所を抑えてゲームを作ってくれた。今日はこの2人のお陰。皆、本来の力が出し切れていない。明日は、攻めては繋げ、守っては堅守で、一丸となって勝ちたい」と、勝ち点に意欲を見せていた。
■高橋一三監督は「今日は、勢いに乗っているチームなので、絶対に止めないと行けないと選手に檄を飛ばした。林の一発で勝てた。林は、内には数少ないホームランバッター。良く練習をしている。守備も成長した。内は、一・二番が出て、三・四・五番でなんとかし、その後の打者も良いので、繋げる野球が内の真情。今日は良い所で途切れてしまった。佐藤は粘り強く良く投げてくれた。コントロールに気を使っていたせいか、何時もより球威がなく三振が少なかったね。しかし、変化球を巧く使って横、縦としかも緩急をつけて投球に幅があったね。捕手の本多(公康・4年・育英)のリードも冴えていたね。明日は思い切って1年生投手で行く。上手くはまれば完投できる逸材」と、明日を睨んでいた。(H・K)
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