
第86回日本選手権水泳競技大会競泳競技“ジャパンスイム2010”は、東京・辰巳国際水泳場で3日目のレースを行った。前日の準決勝をトップで通過した鈴木聡美は、センターコースでの200m平泳ぎ決勝に挑んだ。スプリンターの鈴木は、高校時代は200mを苦手にしていたが、山学大に入り、持ち前のキック力に加えて腕のストロークで進む力も加わり、才能が開花、200mでも優勝を狙える持久力を身に付けて来た。この日のレースでは、150mでは3番手という展開だったが、ラスト50mで先行する2人を抜くという見事な逆転劇で初優勝を飾った。初日の50m平泳ぎ優勝と合わせ、これで2冠獲得、最終日に行われる100m平泳ぎは、自らが日本記録を持つ得意種目、3冠達成の可能性が高まって来た。
≪女子200m平泳ぎ決勝 鈴木 聡美(さとみ)≫
鈴木聡美(2年 九産大九州)の最大のライバルは、200m日本記録保持者の5コース金藤理絵(東海大)、そして、もう一人のライバルが3コースを泳ぐ田村菜々香(きらら山口)、実績のある二人に挟まれる形で鈴木はセンターコースの4コースから飛び込んだ。ライバルの2人が激しく上下動するのに対し、鈴木の泳ぎは上下動の少ないフラットな泳ぎが特徴、山学大に入ってから身に付けた腕の使い方と男子並みと表現される強いキック力で、一見静かにスッ・スッと前に進む。150mで金藤らに抜かれ3番手に落ちた時は、レースは終わったかと思われたが、そこから驚異の追い上げを見せた。猛練習と筋トレの成果で体に持久力が付いていた。伸び盛りの鈴木は、先行する2人を猛然と追い上げ、1着でゴール、タイムは2分24秒27、これまでの自己ベスト(2:25.84)を1秒以上も短縮させる、自分でも驚きのベストフィニッシュ。
鈴木聡美選手は「練習で取り組んで来た事を決勝レースで出す事が出来ました、100点満点の泳ぎが出来ました」と喜び、表彰台で2度目の聡美スマイルを見せた。 (M.I)
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成績 |
種目 |
名前 |
学年 |
自己ベスト |
大会タイム |
備考 |
優 勝 |
200m平泳ぎ |
鈴木聡美 |
2年 |
2.25.84 |
2.24.27 |
自己ベスト2冠達成
県新・山学大新 |
準決敗退 |
100mバタフ |
秋山夏希 |
1年 |
58.52 |
準決1.00.72 |
9位 |
準決敗退 |
100mバタフ |
中坊 彩 |
2年 |
1.00.46 |
準決1.00.90 |
12位 |
予選敗退 |
200m自由形 |
山岸奈央 |
2年 |
2.03.03 |
2.04.93 |
38位 |
|
200m自由形 |
武田晃則 |
4年 |
1.52.97 |
1.53.49 |
47位 |
|
200m自由形 |
池田慶太 |
4年 |
1.51.26 |
1.54.12 |
57位 |
|
200m自由形 |
山口敬介 |
4年 |
1.54.52 |
1.54.78 |
66位 |
|
100mバタフ |
松下絵里奈 |
3年 |
59.67 |
1.02.83 |
56位 |
|
1500自由形 |
菅原和也 |
3年 |
15.43.52 |
15.40.93 |
12位(自己ベスト) |
|
1500自由形 |
高山裕司 |
4年 |
15.34.47 |
15.45.82 |
17位 |
|
1500自由形 |
須藤勝也 |
2年 |
15.41.24 |
16.00.34 |
36位 |