
第5回関東学生ソフトボール春季リーグ戦が5月3日から5日の日程で、埼玉県内3会場で行われた。女子1部は山梨学院大と淑徳大がともに4勝0敗で5日の最終戦を向かえ、勝った方が優勝する全勝対決が毛呂山町大類ソフトボールパークで行われた。試合は、1回表に淑徳大の1番小高がセンター前ヒット、このボールを山学のセンター知久幸未が後逸し打者走者を3塁に進めるミス、2番麓のライト前ヒットで簡単に先取点を奪われた。しかし、創部2年目だった昨秋に関東リーグを初制覇した山学大女子は、冬から春の練習で技術力・精神力が伸び、先制されても焦らないチームに成長していた。1回裏に打者一巡の猛攻で一気に5点を奪い逆転。4回にはミスした知久が弾丸ライナーでセンターフェンスを越えるホームランを放つなど3点を追加。2年生エースの畑迫遼子が2回以降は淑徳打線を零点に抑え、8−1(6回コールド)で完勝、昨秋に続く関東リーグ2連覇を達成した。
≪第5回関東学生ソフトボール春季リーグ最終戦≫於埼玉県毛呂山町
淑徳大 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
山学大 |
5 |
0 |
0 |
1 |
1 |
1 |
8 |
[6回コールド]
投手 山学大‐畑迫 淑徳大‐関根 【本塁打】 知久
創部3年目を向かえた山梨学院大女子ソフトボール部「RED SWANS」は、選手層に厚みが加わり、新入部員を加えたポジション争いは一段と激しくなった。その中で、昨年のエース森藤真衣(3年 飛龍)は、試合前のシートノックを監督に代わって行った。その姿からは「部を作った私たち3年生が、苦しくてもチームを一つにまとめるんだ」というメッセージが伝わって来た。
試合は淑徳大がいきなり先制した。淑徳の先頭小高が山学畑迫遼子(2年 千葉経大附)のストレートをセンター前に弾き返し、この打球をセンター知久幸未(2年 城南静岡)が後逸、打者走者を3塁に進め、2番麓のライト前ヒットで簡単に先取点を奪われてしまった。しかし、山学チームは先制されても動揺しないチームに成長していた。淑徳の4年生エース関根有希を1回裏にすかさず攻め立てた。2番轟優花(2年 高崎健康福祉大高崎)のセンター前ヒットを足がかりに、7番神山友里(3年 太田商)の逆転打などで5点を奪い、一気に試合をひっくり返した。先取点を与えるミスをした知久は、4回裏に弾丸ライナーでセンターフェンスを越えるホームランを放ち汚名を返上した。
知久幸未選手は守備を反省したあと「前の打席が駄目だったのでコースは考えないで、ストレート1球に絞って振り抜きました。大学に入って初めてのホームランです」と打席を振り返った。この日の畑迫は、チェンジアップが決まらずボールが先行する苦しいピッチングとなったが、フォアボールを与えない粘りの投球で成長を証明した。
畑迫遼子投手は「先頭打者に打たれて焦ったが、1点で終わり、あとは落ち着いた。出来としては納得していない、チェンジアップが決まらなくてストレートだけになってしまった。次はチェンジアップもしっかり投げ込み、チームの勝利に貢献したい」と投球を振り返った。
清水正監督は「守備はまだ課題があるが、攻撃はやろうとしている事を理解して来た。先取点を取られても焦らなくなり、投手の畑迫は要所を締めるピッチングが出来るようになった。この5か月間やって来た事の第1段としては良かった。昨年インカレに初出場してベスト16だったが、今年は昨年よりいい成績を残したい」と今年のチーム力を分析した。
山学女子ソフトボール部今年の最大目標はインカレ(全日本学生ソフトボール選手権)出場と上位進出。大学日本一への道、第1関門関東予選は今月29日30日の両日、山梨(一宮桃の里スポーツ公園・春日居スポーツ広場)で開催される。 (M.I)
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